“豪華キャスト”なB級アクション映画『エクスペンダブル』にブラウン管の幻を見た
茨城県つくば市在住の菊地研一郎(会員番号2555)です。
以下は、アクション映画『エクスペンダブル(以下、EX)』の感想です。
日時:先週末の夜(2010年11月13日夜21時)
場所:近所のシネコン「MOVIXつくば」
環境:大人一人で入場。収容約200人の部屋に観客が約25人。
『EX』はシルベスター・スタローンが主演・脚本・監督を務めたB級アクション映画だ。
火薬量が多いだけの取るに足りない暇つぶし映画であり、
例えば近年の名匠クリント・イーストウッド作品等とは対照的である。
この映画は北米では8月に公開され、初週の成績は第一位。
第二位のジュリア・ロバーツ主演『食べて、祈って、恋をして』とは大きな差が付いた。
あらすじ紹介など無価値な映画だが、一応素描する。
民間軍事会社……ではなく、単なるゴロツキ傭兵部隊が
いつものように引き受けた仕事をいつものように遂行して終わり、というもの。
任務は、麻薬製造を始めたメキシコ湾の軍閥の島の壊滅。
裏事情も単純で、ヤメ検ならぬヤメCIA局員が麻薬ビジネスを指導しているため、
世間バレないうちに片付たい、というのが真の依頼主であるCIAの希望である。
ストーリーに関して、それ以上の深みは一切無い。
よって、観る側としても興行的な事柄の方により大きな感心を抱くのが自然だ。
そもそもこの映画の売りのひとつは豪華キャストである。
ブログ『徒然なる日常』の記事「エクスペンダブル 2010年10月22日」から、
出演俳優に関する記述をお借りする。以下、
『徒然なる日常』
「エクスペンダブル 2010年10月22日」
http://blog.livedoor.jp/giuseppe_farina/archives/1503712.html
(引用始め)
ということでキャストの話。主人公のバーニー・ロス役には“イタリアの種馬”ことシルベスター・スタローン。還暦を過ぎたアクションスターの「いい感じ」のショボくれさが哀愁感を誘う。リー・クリスマス役には『トランスポーター』のジェイソン・ステイサム。イン・ヤン役には『ロミオ・マスト・ダイ』のジェット・リー。ガンナー・ヤンセン役に、かつて『ロッキー4/炎の友情』で死闘を演じたドルフ・ラングレン。そして、ツール役に『レスラー』で見事カンバックを果たしたミッキー・ローク。謎の依頼主チャーチ役には『ダイ・ハード』のブルース・ウィリス。さらにトレンチ役として、現カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワレッツェネガーまで出演する豪華なキャスト。その他、ランディ・クートィア、スティーヴ・オースティン、テリー・クルーズ、エリック・ロバーツ、デヴィッド・ザヤス、ジゼル・イティエなど。
本当に豪華なキャストなのだが、ただひと言だけ言わせてもらうなら、ジェット・リーが出てるのに、
何故、ジャッキー・チェンが出てないのだろうか。
(引用終わり)
スタローン、シュワ、ウィリス、ロークにラングレン。
筆者は74年生まれであり、鑑賞中に頭の中が90年前後の
アクション洋画界にタイムスリップした。
いや、木曜洋画劇場や深夜映画の世界と書くのが正確だ。
なぜならば、筆者の脳裏に浮かんだ映像は、
闇の中に浮かぶスクリーンではなく、
明るい居間のブラウン管であったからである。
湾岸戦争の前後だったか、CNNによる戦場の生中継が
いろいろ論議されていたことを思い出す。
もう私の机の周囲からVHSのビデオテープも消えたし、
ブラウン管のディスプレイも同様に消えた。
現在の私は、自室のPCに接続されたカラー液晶の前だ。
スクリーンの向こうにもこちらにもヒトがいるが、
装置ほどには置き換わっていないようにも感じられる。
もっとも、それは錯覚であって、ただ単に私が
見たいもの/見うるものだけを見ているだけかもしれない。
ただ、人間の経年劣化は近年の家電よりも緩やかなのは事実と見えた。
最後にYahoo!辞書/eプログレッシブ英和中辞典から
英単語「expendable」の説明を引用して、送信します。
(引用始め)
ex・pnd・a・ble
【章】(目的達成のために)費消してよい; 使い捨ての; 保存に値しない, 重要ではない;
【軍】(作戦上)消耗してよい〔物資〕, 犠牲にしてよい〔兵員など〕.
The soldiers were regarded as ~.
兵士たちは消耗品として考えられた.
〈普通 ~s〉消耗品(扱いの人[兵]).
[ 新グローバル英和辞典 提供: 三省堂 ]
(引用終わり)