「「カジノジャック」と「インセプション」に見るアメリカの今と昔とこれから」

投稿日:2010/08/01 07:32

「ビデオニュース」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

http://www.videonews.com

■マル激トーク・オン・ディマンド 第485回(2010年07月31日)
「「カジノジャック」と「インセプション」に見るアメリカの今と昔とこれから」
ゲスト:町山智浩氏(映画評論家)

5回目の金曜日に普段のマル激とはひと味異なる特別企画を無料放送でお届けする5金
スペシャル。今年2回目となる5金は来日中の在米映画評論家・町山智浩氏と映画特集を
お届けする。
今回取り上げた作品は、まず1本目が町山氏イチ押しのドキュメンタリー映画『カジノ
ジャック』。アメリカで伝説のロビイストとして知られるジャック・エイブラモフの栄
光と転落を通じて、カネとロビイストに牛耳られたワシントン政治の実情を鋭く暴いた
社会派作品で、日本での劇場公開は未定ながら、現在公開中のアメリカでは既に高い評
価を得ているという。
町山氏はエイブラモフ事件を、アメリカの政治が1980年大統領選でのレーガン当選以
来、事実上ワシントンを支配してきた共和党保守派による保守革命の終焉を象徴する歴
史的なできごとと位置づける。
しかし、ニューディール時代の大きな政府の腐敗を批判し、綱紀粛正を主張しつつ、
規制緩和によって小さな政府を実現することが強い経済と社会を再現すると主張してき
たエイブラモフら保守派の重鎮たちが、なぜいとも簡単にその影響力をカネで売るよう
になってしまったのかについては、より詳細な検証が必要だろう。
2本目は今日本でも公開中の『インセプション』を取り上げた。レオナルド・ディカ
ブリオ扮するコブが、人の夢の中から企業秘密を盗み出すことを専門とする産業スパイ
という設定で、人の夢に入り込み秘密を盗み出したり、それを守るために夢の中でガー
ドマンを雇ったりと、ややSF的な設定。
初っ端に映画素人を自認する神保哲生が、SFとは言えあまりに現実味のないストー
リー設定に「子供騙しとしか思えない」と酷評したところ、宮台真司、町山智浩の2人
が口を揃えて大反論。なぜストーリーを意図的に荒唐無稽にしているかや、「夢の中
の夢の中の夢」という概念の奥深さなどを説き、全面的にこの作品を擁護する一幕も。
今回の5金映画特集は、この2作品を入り口にアメリカ政治の現実とオバマ当選の
意味、そして本当の現実とは何か(今、自分が現実だと思っているものが、本当に現
実であるという証拠はあるのか)などについて、町山智浩氏と語り合った。

<今週のニュース・コメンタリー>

・死刑廃止論者の千葉法相が死刑執行を命じたことの意味
・政権の方向性を示さない菅氏
リーダーシップ欠如に不満の声相次ぐ

<関連番組>

■マル激トーク・オン・ディマンド 第472回(2010年04月30日)
5金スペシャル 映画特集 豊かな国日本がかくも不幸せなのはなぜか
ゲスト:寺脇研氏(映画評論家、京都造形芸術大学教授)
http://www.videonews.com/on-demand/0471480/001421.php

マル激トーク・オン・ディマンド 第387回(2008年08月30日)
5金スペシャル 映画とイラク戦争と大統領選挙
ゲスト:町山智浩氏(映画評論家)
http://www.videonews.com/on-demand/0381381390/000790.php

マル激トーク・オン・ディマンド 第335回(2007年08月31日)
5金スペシャル映画特集 マイケル・ムーアは終わったのか
ゲスト:森達也氏(ドキュメンタリー作家)
http://www.videonews.com/on-demand/0331331340/000737.php

(転載貼り付け終了)