日本政界●情報メモ
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Loginはこちら【18】「「クリーン」で「国民主権」は守れない」
「田中良紹の『国会探検』」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年6月 6日 16:18
「「クリーン」で「国民主権」は守れない」
マキャベリの「君主論」を読みながらシルクロードを旅していたら鳩山総理が辞任した。砂漠のホテルで見たBBCニュースはアメリカのクリントン国務長官と握手する鳩山総理の映像を流しながら、「沖縄の米軍基地の問題で国民の支持を失った総理が参議院選挙を前に辞任した」と繰り返し伝えていた。
その前日までのBBCは沖縄の米軍基地の映像と社民党の連立離脱を伝えていたので、日本国民には米軍基地に対する反発があり、それが総理を辞任させたと世界は受け止めたに違いない。ところがインターネットで日本の新聞を検索すると、そこでは米軍基地よりも「政治とカネ」に焦点が当てられていた。
小沢幹事長に辞任を迫られた鳩山総理が「意趣返し」で小沢幹事長を道連れにするため、「政治とカネ」を持ち出したと日本の新聞は伝えている。すると「政治とカネ」に焦点を当てさせたのは鳩山由紀夫氏である。そしてこれから民主党は「クリーン」を看板に掲げると報道されていた。
総理の辞任を「政治とカネ」に絡められても世界は恐らく理解できない。外国のニュースが伝える通り辞任の本質はあくまでも普天間問題にある。ところが日本では「政治とカネ」が前面に出て問題の本質が隠れてしまう。そこに日本政治の未熟さ、「病理」と言っても良い特殊性がある。国民は早くこのズレに気付かなければならない。
「ニューズウイーク国際版」の5月24・31日号に「スキャンダルマニア」と題する特集記事が掲載されている。鳩山総理が射撃の標的になっている漫画が描かれ、先進国ではありえない日本政治の「スキャンダル病」について書かれている。書き出しは「リッチな国々では政治家のスキャンダルは珍しくないが、ほとんどの政治家はダメージを受けずに生き残る」とある。
例えばアメリカのクリントン大統領には「ホワイトウォーター」と呼ばれる不動産取引疑惑や数々の女性スキャンダルがあったが内閣支持率は高かった。フランスのサルコジ大統領もパキスタンに潜水艦を売却して裏金を環流させた疑惑や見苦しい離婚スキャンダルがあるが支持されている。イタリアのベルルスコーニ首相にはカネと女性スキャンダルが絶えないが、支持率には少ししか影響しない。
それはアメリカやフランスやイタリアの国民が愚かで不道徳だからではない。政治家の仕事を正しく理解しているからである。政治家は国民生活を劣化させないように経済を舵取りし、他国との交渉で見くびられずに国益を守る。それが仕事である。その仕事が出来ていれば多少のスキャンダルは問題にしない。勿論、スキャンダルはない方が良いが、清廉潔白な人間には謀略や恫喝に太刀打ち出来ない者が多い。マキャベリは「善を行うことしか考えない者は、悪しき者の中にあって破滅せざるを得なくなる」と言っているが、成熟した国家ではそれが理解されているのである。
ところが日本は大違いである。スキャンダルが命取りになる。これまで何人の政治家が自殺や議員辞職に追い込まれてきた事か。総理がコロコロ変わる背景にも常に「政治とカネ」の問題があった。しかも「政治とカネ」の問題が起きると必ず国会は機能不全となり、国家として不可欠の議論が先送りされる。
世界最先端の高齢化社会に備えた税制を議論すべき時に「リクルート事件」で国会は空転した。ソ連の崩壊で冷戦が終わり、世界各国が自国の先行きを徹底議論している時に「金丸事件」で国会は政治改革しか議論しなかった。国家の制度設計を議論しなければならない時に、何故かこの国には「政治とカネ」の問題が起き、国民はそれに目を奪われてしまうのである。
「政治とカネ」の問題がことさら大きくなったのは、田中角栄氏が逮捕された「ロッキード事件」からである。ベトナム戦争に敗れたアメリカが軍需産業と世界の反共人脈との関係を断ち切ろうとした事件が、日本では「田中金脈」問題にすり替り、三木政権と官僚機構にとって目の上のたんこぶだった角栄氏を排除するための事件となった。
検察の恣意的な捜査を見抜けずに「総理大臣の犯罪」と騒ぎ立てたバカがいて、それを信じた国民がいる。そして時の権力者は「クリーン」を標榜し、それが民主主義であるという珍妙な政治論を国民の脳裏に刷り込んだ。政治資金規正法が改正され、世界ではありえない「金額の規制」が導入された。検察が政治家を摘発する事が容易になり、政治資金はますます闇に潜るようになった。
政治資金規正法の改正は官僚権力にとって大きな武器となる。角栄氏のように政治家が自分で資金を集めると「不浄なカネ」と判断され、官僚に集めて貰うと「濾過器」を通って洗浄されたカネになる。資金集めで官僚の世話になる政治家は官僚に頭が上がらない。こうして官僚の手先となる族議員が増殖する。「クリーン」は官僚支配を強めるのである。
政治家にとって最も必要なのは情報だが、「情報収集」にはカネがかかる。しかし官僚からの情報提供は無料である。カネのない政治家は官僚情報に頼るようになる。官僚は自分たちに都合良くデフォルメした情報を政治家に提供し、政治家は官僚に洗脳される。こうして「クリーン」は「民主主義」とは対極の「官主主義」を生み出すのである。
「クリーン」とか「金権批判」を叫ぶのはロッキード事件以来の風潮である。叫んでいる者は、ロッキード事件を起こしたアメリカの意図を知ろうともせず、自分でカネを作ったが故に糾弾された「田中金脈」の延長と捉え、「総理大臣の犯罪」という「でっち上げ」を盲目的に信じた「おめでたい」連中である。今回の行動でその一人が鳩山由紀夫前総理である事が分かった。
戦後の日本で国民の主権を侵してきたのは一に官僚、二にアメリカだと私は思っている。国民が選び出した政治家をコントロールし、国民の要求よりも官僚やアメリカの要求を優先させてきたからである。しかし冷戦が終わるまでの自民党は時には社会党を利用しながら官僚機構やアメリカと水面下では戦ってきた。それがズルズルと言いなりになったのは90年代以降の事である。
そのズルズルが次第に自民党に対する国民の反発を強め去年の政権交代となった。初めて国民の主権が行使された。ところが普天間問題で見せた鳩山政権の対応に国民は「主権在民」ならぬ「主権在米」を実感した。いずれ「主権在民」を実現するための戦略的な撤退であると言うのなら理解の仕様もある。しかしあの「お詫び」では「裏切り」としか映らない。
そして「政治とカネ」が持ち出され、「クリーン」が登場してきた。国民主権の発揮がいつの間にか「官主主義」の復権に道を開いた。「政治とカネ」の問題でも鳩山氏は「お詫び」をしたが、「お詫び」をする位なら自らの正義を主張して司法の場で戦っている人間を道連れにせずに一人黙って責任を取れば良い。
「ニューズウィーク」の「スキャンダルマニア」は最後にこう締めくくっている。「『政治とカネ』のすべてのケースを追放することが本当に価値ある事かどうか、日本は再考する時を迎えている」。しかし今の日本はそれとは逆の方を向き、国民もそれを喜んでいるようだ。「大衆は表面上の利益に幻惑され、自分たちの破滅につながる事でさえ望むものである」とはマキャベリの言葉だが、日本に必要なのはマキャベリの言う「ライオンのような強さと狐のような狡猾さ」を持ち合わせた政治指導者ではないか。
(転載貼り付け終了)
【17】鳩山総理と小沢幹事長の間を緊張させる官僚の「罠」
「現代ビジネス」から貼り付けます。
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2010年06月02日(水) 佐藤 優 国際ニュース分析官
「鳩山総理と小沢幹事長の間を緊張させる官僚の「罠」
普天間問題を契機に静かなクーデターが始まる」
現下政局の焦点は、鳩山由紀夫総理と小沢一郎・民主党幹事長の真実の関係がどうなっているかだ。
普天間問題をめぐり、内閣支持率が急速に低下しているため、民主党参議院議員のうち今回改選になる議員が「このままでは戦えない」と小沢幹事長に泣きつき、それを受けて、鳩山下ろしに小沢幹事長が走ったという見方が主流だが、この見方はあまりに皮相だ。このような情勢論の位相で情勢分析を行っても、問題の本質は見えてこない。
情勢論で議論するならば、
「ここで誰を次の総理にするのか。菅直人副総理(兼財務大臣)を新総理にしても、辺野古への普天間移設を決定した閣議了解に署名している。普天間問題で総理の交代が起きるのであれば、筋が通らないではないか」
「菅副総理は元全共闘活動家だ。あの連中は本質においてマキャベリストだ。小沢幹事長が因果を含めて総理に据えても、しばらく経てば『政治とカネ』の問題を口実に、小沢排除に動くのではないか。このような危険なシナリオに小沢が乗ることはないのではないか」
「いやそれよりも『みんなの党』の渡辺喜美代表に総理ポストをオファーするのではないか。民国みん連立政権ができるのではないか」
など、さまざまな情報が筆者のところにも入ってくる。
筆者は、これらの情勢論では、問題の本質を理解することができないと考える。
鳩山総理と小沢幹事長の間には、深刻な認識の相違がある。筆者なりの表現を用いれば、小沢幹事長は、鳩山総理が「友愛」のベクトルを間違えた方向に示してしまったと考えているのだ。
鳩山総理には2つの顔がある。
第1は、2009年8月30日の衆議院議員選挙(総選挙)で、国民によって選ばれた最大政党・民主党の代表としての顔だ。社会を代表している側面と言ってもよい。
第2は、霞が関(中央官庁)官僚のトップとしての顔だ。
官僚は、国家公務員試験や司法試験のような難解な試験に合格したエリートが国家を支配すべきと考えている。彼らは、露骨に威張り散らさずに表面は温厚な顔をしていても、内心では、国民を無知蒙昧な有象無象と見下している。
そして、国民によって選挙された国会議員は有象無象のエキスのようなもので、こんな奴らの言うことを聞く必要などサラサラないと思っている。
もっともこの有象無象の国民から取り立てる税金で官僚は生活しているので、国会議員の言うことも少しは聞かなくてはならないというくらいのバランス感覚をもっている。自民党政権時代は、「名目的権力は政治家、実質的権力は官僚」という不文律が存在していた。それを鳩山由紀夫総理と小沢一郎幹事長は本気で崩そうとしている。
鳩山総理と小沢幹事長は、官僚を選別するための国家試験では、所詮、教科書と参考書の内容を記憶して(必ずしも理解しなくてもいい)、限られた時間内に筆記試験で復元する能力しか測ることができないと考えている。
物事の本質を洞察する力、他人の気持ちになって考える力がエリート官僚に欠けているのは、これらの数値化できない能力を試験で測ることができないからだ。
政治家と官僚の間の権力闘争
鳩山総理と小沢幹事長は、官僚の能力が卓越しているという神話を信じていない。標準的な能力をもつ国会議員ならば、忍耐力をもって取り組めば、官僚が担当している業務の大枠は理解できると考えている。
民主的統制から外れ、社会から隔絶したところで、現実離れしたゲームをしている官僚を放置しておくと、国家が崩壊するので政治主導を回復するというのが民主党連立政権の基本方針だ。ここで、国会議員と官僚の間で、「誰が国家を支配するか」をめぐってかつてない権力闘争が起きている。
鳩山総理が、沖縄県民の切実な声を真摯に受け止め、米海兵隊普天間飛行場の移設先について「最低でも(沖縄)県外」という主張を総選挙前にも、総選挙中にも、そして総選挙後も続けた。5月28日に、辺野古への移設を明示した閣議了解を採択した後も、鳩山総理は、将来的に、米海兵隊を沖縄の外に移動することを考えているのだと思う。
これに対して、官僚は、自民党政権時代の日米合意で定められた辺野古案にもどすことが死活的に重要と考えた。それは抑止力を維持するためではない。
政権交代が起きても、外務官僚と防衛官僚が組み立てた辺野古案がもっともよいという結果になれば、日本国家を支配するのが官僚であるということが、国内においてのみならず、米国政府に対しても示すことができる。普天間問題は、官僚にとって、「日本国家の支配者がわれわれである」ということを示す象徴的事案となのだ。
内閣総理大臣という1人の人間の中に、国民を代表する要素と官僚を代表する要素が「区別されつつも分離されずに」混在している。普天間問題について、この2つの要素が軋轢を強めた。こうして、鳩山総理の中で自己同一性(アイデンティティー)の危機が生じた。
当初、鳩山総理は、国民の側、すなわち沖縄県外への移設に舵を切ることで問題の解決を図ろうとした。そのとき、鳩山総理を支える有力な根拠となったのが、総選挙で沖縄に4つある小選挙区で、沖縄県内への移設を容認した自民党候補が全員落選したことである。
この選挙で小選挙区から当選した4人の国会議員は、全員与党だ。これは沖縄史上初めてのことだった。ここで、直近の民意が「最低でも県外」であることが明白になった。
もっとも沖縄には別の民意もある。
2006年に県民によって直接選挙された仲井真弘多・沖縄県知事が、辺野古の沖合ならば県内に普天間飛行場の代替施設を受け入れることを容認していたからだ。
1月末の名護市長選挙で、辺野古への受け入れに反対する稲嶺進氏が当選した。これで鳩山総理は、沖縄県外に向けて、舵を切ろうとした。ここで大きな与件の変化が生じた。
沖縄1区選出の下地幹郎衆議院議員(国民新党)が、沖縄県内への受入を主張したからだ。この機会を外務官僚、防衛官僚は最大限に活用した。官僚は、下地氏が沖縄の「声なき声」を代表しているという印象操作と情報操作を行い、官邸の官僚、閣僚たちに「辺野古への回帰以外にない」という雰囲気を醸成していった。
鳩山総理は、意思決定理論(決断理論)の専門家だ。目的関数を設定し、制約条件を定める。制約条件の中で、下地氏の沖縄県内受け入れ発言により、「沖縄の民意の反対」という要因が小さくなり、官僚による抵抗、また官僚が誘致する米国の圧力という要素が日に日に強くなった。
議員辞職すると宣言したはずの下地氏
下地氏は、鳩山総理を標的にし、沖縄県内への移設を5月末までに実現するように、執拗な圧力をかけた。5月16日には、鳩山総理の辞任を求める爆弾発言をした。連立与党の幹部が鳩山政権を崩壊させようとするのだから、異例な話だ。下地氏の地元の琉球新報はこう報じる。
< 5月末決着で党内見解"真逆"/日米合意なければ「首相は辞任を」/下地国対委員長
【東京】国民新党の下地幹郎国対委員長は16日のテレビ朝日番組で、米軍普天間飛行場の移設問題の5月末の決着を目指していた鳩山由紀夫首相の責任に関して、
「首相が5月末までにやるべきことは日米合意だ。5月末までにできなかったら首相としての責任を取らなければいけない」
と述べ、月内に日米合意ができなければ首相は辞任すべきだとの考えを示した。
下地氏は「日米でこういうふうな方向で行くということをまず決め、決まったパッケージを沖縄に説明する」と述べ、5月中に移設先となる沖縄などの地元自治体と米国、与党3党の合意を得るのは困難だとして、米の合意取り付けを優先すべきとした。 >
(5月17日琉球新報)
下地氏が所属する国民新党の亀井静香代表は、5月末までに普天間問題が解決しなくても、鳩山総理が辞任する必要はないという見解を述べた。だから琉球新報は、「5月末決着で党内見解”真逆”」という皮肉をこめた見出しをつけたのであろう。
総理の進退という重要事項について、党代表と国対委員長が「真逆」の見解を表明する国民新党は、近代的政党の名に値しない選挙に当選するための互助組織だと批判されても仕方ない。
この下地氏という政治家の辞書にはインテルリティー(首尾一貫性)という言葉がないようだ。3月1日午後の衆議院予算委員会で下地氏はこう言った。衆議院公式議事録から下地氏の発言を正確に引用しておく。
< そして、いろいろなことがあるかもしれませんけれども、まずは段階的に沖縄の基地問題を解決していくことが大事。だから、私は、とにかくこの普天間の問題を解決することが大事だと思っている。 私は、総理が五月三十日までにこの問題について判断をせずにまた先延ばしにしてやるというようなことがあれば、沖縄選出の国会議員として、六月の一日には衆議院をやめますよ、私は。 >
6月1日現在、下地氏は衆議院議員を辞職していない。5月28日の日米合意と閣議了解で問題が解決したと下地氏が認識しているからであろうか? 5月末までに普天間問題が解決しない場合、鳩山総理が辞任するのではなく、下地氏が議員辞職するのではなかったのだろうか?
「沖縄選出の国会議員として、六月の一日には衆議院をやめますよ、私は」と述べたのは、単なる言葉のアヤで真剣な発言ではなかったということか? 下地氏には、国民、第一義的に沖縄1区の有権者と、匕首を突きつけた相手である鳩山総理に釈明する義務がある。
2月の下地発言後、鳩山総理の心の中で、沖縄にも県内移設を容認する可能性があるという認識が強まった。
普天間問題について、小沢幹事長は、沖縄県内への移設の可能性は、非現実的と考えている。それは地元の抵抗が激しいからだ。そして、普天間問題を官僚並びに無意識のうちに官僚と同じ目線になっているマスメディアが政局の焦点にしようとすることに対して、小沢幹事長は危機意識を感じていた。
筆者が得ている情報では、日米合意、閣議了解の内容について、小沢幹事長は事前に総理官邸、外務省、防衛省から何の説明も受けていない。鳩山総理もこの問題について、小沢幹事長の助言を求めていない。
小沢幹事長からすると、鳩山総理は、沖縄県民に対して向けるべき「友愛」を、官僚に対して向けてしまったのである。官僚は個人的には、決して悪人ではない。
仕事熱心であるし、官僚の立場から鳩山総理に誠実に仕えている(総理から評価されれば出世するという動機があるが、それについては考慮の外に置く)。積極的な嘘をついているようには見えない。
もっとも、官僚の集合的無意識によって、都合の悪いことは意識されないので、官僚に嘘をついているという自覚はないのが通例だ。官僚には常にサボタージュや断片的情報の提供によって、総理や大臣の判断を官僚寄りにしようとする認識を導く関心が働いている。
政権を潰すという賭けに出た官僚
小沢幹事長は、このような官僚の熱心さ、忠実さによって、官僚に引き寄せられることはない。それは、現実に検察官僚と生きるか死ぬかの戦いを展開しているからだ。
官僚は、現在、2つの戦線を開いている。第1戦線は、検察庁による小沢一郎潰しだ。第2戦線が外務官僚と防衛官僚による普天間問題の強行着陸だ。5月に入って外務官僚は、「アメリカの圧力」を巧みに演出しつつ、自民党政権時代に官僚が定めた辺野古案が最良であることを鳩山総理が認めないならば、政権を潰すという勝負を賭けた。
鳩山総理は、現状の力のバランスでは、官僚勢力に譲歩するしかないと判断し、レトリックはともかく、辺野古案に回帰した。前に述べたように、鳩山総理の認識では、これは暫定的回答で、段階的に沖縄の負担を軽減し、将来的な沖縄県外もしくは日本国外への模索を実現しようとしているのであろう。
しかし、この状況を官僚は「国家の主導権を官僚に取り戻した象徴的事案」と受けとめている。
小沢幹事長は、この象徴的意味を十分に理解している。普天間を突破口に、官僚による静かなクーデターが始まった。このままだと民主党連立政権が政治生命を喪失し、主導権を官僚に握られる危険がある。
鳩山総理にとっては、戦術的妥協に過ぎない今回の普天間問題の処理を、小沢幹事長は戦略的瑕疵で、このままでは権力が官僚に奪取されると危機感を強めている。
このような現状認識の相違が鳩山総理と小沢幹事長の間をかつてなく緊張させているのだと筆者は見ている。「友愛」のベクトルを再び国民に向けることで、態勢を立て直すことを小沢幹事長は考えているのだと筆者は見ている。
(転載貼り付け終了)
【16】「敵を欺くためまず味方を欺く非小沢新政権人事」
「植草一秀の『知られざる真実』」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年6月 6日 (日)
「敵を欺くためまず味方を欺く非小沢新政権人事」
「敵を欺くにはまず味方を欺く。これ権謀術数の第一と心得よ」
の言葉がある。
菅直人内閣が6月8日に発足する。幹事長、官房長官に、小沢一郎前民主党幹事長と距離のある人物が配置される方針が報道されている。
菅直人総理は、民主党代表選で、民主党の挙党一致体制の確立を宣言した。見かけ上は挙党態勢確立が示されていないが、参院選シフトとの解釈は成り立つだろう。
政権交代実現の道を切り開いた小沢一郎氏の足跡は輝かしいもので、小沢一郎氏が悪者にされる正当な根拠は存在しない。これまで日本政治を支配し続けてきた既得兼営勢力=米官業のトライアングルは、この利権政治構造を破壊してしまいかねない最重要危険人物として小沢一郎氏を捉えてきたのだと考えられる。
昨年3月3日の小沢一郎氏公設第一秘書の逮捕(三三事変)以来、小沢氏がまるで悪の権化であるかのような報道が繰り広げられてきたが、恐ろしいことである。三三事変裁判では、元公設第一秘書の大久保隆規氏の無罪が動かし難い状況になった。
窮地に追い込まれた検察は、本来、収支報告書に記載しないで良いとされてきた一時的な資金繰りを、小沢氏の資金管理団体が収支報告書に記載しなかったことを犯罪に仕立て上げて、本年1月15日に無理な逮捕を行った(一一五事変)。
小沢氏本人は不起訴とされたが、4月27日には、東京第5検察審査会が小沢氏を起訴相当とする議決を行った(四二七事変)。検察審査会では審査補助員の弁護士が論議を誘導すると見られるが、米澤敏雄という氏名の元検察官の弁護士が審査補助員として論議を誘導して小沢氏に対する起訴相当が決議されたと推察される。
小沢一郎氏が批判を受ける正当な根拠は存在しない。それにもかかわらず、マスメディアがこの1年間、「小沢氏が悪い」と喧伝し続けた。その結果、小沢氏の影響力を排除することが民主党の支持率を引き上げるための方策になってしまった。
主権者国民のメディア・リテラシー、情報リテラシーの未成熟さの表れと言わざるを得ない。個人が情報を選別し、誤った情報に捉われない強い力を持たねばならない。しかし、真実の情報を発信する場は限られており、真実の情報が正しく国民の耳に届いていない。日本の民主主義を守るため、情報空間の刷新が急務である。腐り切ったマスメディア=マスゴミを粉砕しなければ、日本の民主主義は健全に発展しないだろう。
今回、民主党の代表選が実施されたが、新代表の任期は本年9月までである。新内閣は参院選実施の選挙管理内閣の性格が極めて強い。
昨年5月11日、小沢一郎民主党代表は無実潔白であることを強調したうえで、民主党代表の地位を退いた。目前に迫った総選挙への影響を重視して、筋を曲げて代表辞任の英断を下した。その結果、民主党は勢いを急回復させて総選挙での圧勝を勝ち取った。
今回のダブル辞任もまったく同じ図式で理解することができる。小沢氏が辞任すべき正当な理由は存在しないが、民主党の選挙戦術として小沢氏が辞任するとの選択肢はないわけではなかった。民主党が参院選で勝利しなければ、日本政治刷新の大事業は前に進まない。この点を重視してダブル辞任が演出された可能性が高いと考えられる。
この文脈で考えれば、新体制で非小沢系人脈が主要ポストを振り分けられたことも理解できないものではない。各種世論調査では民主党支持率が急回復しており、この意味での戦術が功を奏しているとも言える。
主権者国民にとって重要なことは、主権者国民の意思が適正に政治に反映されてゆくことである。主権者国民は日本政治の刷新を求めている。日本政治刷新の三大課題とは、
①対米隷属からの脱却=自主独立路線の確立
②官僚利権の根絶=天下りの根絶
③大資本と政治権力との癒着排除=企業団体献金の全面禁止法制化
である。
菅新政権がこの三大課題を確実に達成することが何よりも求められるのである。
沖縄普天間問題は鳩山政権が米国と合意を成立させてしまったので、これを直ちに反故にすることは現実問題として困難になった。しかし、海岸破壊工事の着工には沖縄県知事の許可が必要だが、本年11月の沖縄県知事選で工事を許可する候補者の当選はあり得ない状況にある。
したがって、日米合意は存在するが、別の案を構築してゆくことが不可欠である。菅新政権がこの問題にどのように対応してゆくのかを、じっくりと見極める必要がある。
官僚天下り根絶と企業団体献金禁止については、鳩山政権下での取り扱いが大幅に後退した。この点で、菅新政権が明確な方針を明示するのかどうかを注視しなければならない。
参院選で現在の政権与党が参議院の過半数を維持すれば、政権の基盤は安定化し、衆議院任期の2013年秋までの丸3年間をフルに活用することができる。この基礎的環境が整って初めて日本政治刷新の着実な実現が期待できるわけである。
しかし、この場合でも、新政権が本格的な改革を実現してゆくために不可欠な前提条件がある。それは、総理大臣が民主党の挙党一致体制を確立することである。
政権交代を実現させた最大の功労者である小沢一郎氏は、グループ国会議員を120~150名も抱えている。民主党国会議員の3分の1がこのグループに属している。この巨大な数は、主権者である国民の意思を代表するものである。主権者国民の支持が小沢氏グループの巨大な議員数に反映されているのだ。
菅新総理がこの点を十分に踏まえた政権運営を実行しなければ、9月の民主党代表選では代表選びが振り出しに戻る。小沢氏グループは本格候補を擁立して代表獲得に動くことが予想される。鳩山前総理のグループ、旧社会党系グループ、旧民社党系グループが新候補を支持すれば、小沢氏グループが擁立する人物が新たな民主党代表に就任することになる。
この意味で、主権者国民の意思を尊重し、日本政治刷新の大事業を実現してゆくためには、菅直人新総理は、民主党の挙党一致体制を名実ともに尊重してゆかねばならないのである。
菅直人氏が代表選出馬を決めて以降、小沢一郎前幹事長は、菅直人氏からの面会の申し入れを断り続けた。会談を実行すれば、小沢氏の影響力について、メディアが騒ぎ立てることを警戒したのだと考えられる。
直接面談しなくても、電話でいくらでも会談することができる。民主党にとっていま何よりも重要な課題は、悪徳ペンタゴンとの最終決戦である参院選を勝ち抜くことである。この最優先課題を重視した高等戦術が取られていると考えることができる。
樽床伸二氏が代表選で発言した通り、「好きだ嫌いだはどうでもいい。われわれがばらばらで危機を乗り越えられるのか。乗り越えられるわけがない」というのが正論である。民主党のすべての議員は、民主党がどのような経過を経て政権交代を実現させたのかを、考え直すべきである。小沢一郎氏の強力なリーダーシップなくして、今日の政権交代はあり得なかった。
「水を飲む人は井戸を掘った人を忘れない」のが人の道である。いくら綺麗ごとを並べても、人の道をはずれる言動を示す人間に信頼は集まらない。
菅直人新政権には政権交代実現の原点を忘れずに日本政治刷新の大事業に取り組んでもらいたい。
(転載貼り付け終了)
【15】「小沢・鳩山を裏切ったのは“聴く耳もたない”国民だった」
「新ベンチャー革命」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年6月6日 No.138
「小沢・鳩山を裏切ったのは“聴く耳もたない”国民だった」
1.小沢・鳩山コンビの脱・対米従属への挑戦挫折:許せない国民の裏切り
2010年6月2日、小沢・鳩山W辞任サプライズ起こり、6月4日、正統な手続きを経て、菅首相が誕生しました。
筆者は、小沢・鳩山コンビによる、戦後日本初の本格的な『対米従属からの脱却挑戦』に強く期待し、本ブログで一貫して小沢・鳩山体制を強く支援・応援してきました。ところが、日本の国富を狙う輩(ステルス米国戦争屋)、そして対米従属によっておのれの既得権益を維持している輩、すなわち悪徳ペンタゴン[米国戦争屋ジャパンハンドラー(米国安保マフィア)、日本の大手マスコミや政官財に巣食う親米日本人(親・戦争屋)]の執拗な攻撃によって、小沢・鳩山コンビの挑戦が1年弱で、挫折してしまいました。なぜ、短期に挫折したか、それは、政権交代の主役・日本の有権者の過半数が、小沢・鳩山支持を放棄したからです。悪徳ペンタゴン・大手マスコミによって頻発される世論調査の信頼性にいくら疑問があっても、鳩山内閣支持率20%と言う数字が、実際は、50%を超えるとは、さすがに筆者も強弁できません。この意味で、小沢・鳩山両氏を裏切ったのは、悪徳ペンタゴンではなく、究極的には彼らに踊らされた世論調査国民です!(注1)、お間違えなく。
2.世論調査国民の小沢・鳩山コンビ不支持の要因とは
本ブログで筆者は、小沢・鳩山支持率が時間経過とともに、一直線に低下していた原因を、悪徳ペンタゴンの代表・大手マスコミの悪意にまみれたネガキャンにあると観ていました。確かに、それは一因です。しかしながら、2月、小沢献金疑惑が不起訴になった以降も、鳩山内閣支持率はまったく回復しなかったどころか、さらに下がって行ったのです。その傾向を観て、筆者は、世論調査国民の判断基準がまったく理解できませんでした。ただ、ひとつだけ、断っておけば、小沢・鳩山民主政権支持率が下がったにもかかわらず、自民支持率はまったく回復していなかったのです。このことは、対小沢・鳩山ネガキャン効果にて民主支持をいったん保留していた国民は、民主がだめだからといって、自民支持に戻らないことを物語っていました。この現象は、政権交代への執拗な抵抗勢力・悪徳ペンタゴンにとって、大きな誤算であり続けたのです。
さて7月参院選を控えて、民主不利の状況下、民主復活可能ギリギリのタイミングで6月4日、菅首相に交代したとたん、世論調査国民の民主支持率が10ポイントオーダーで急上昇したのです。この現象には、悪徳マスコミの代表・読売も打つ手なしの状況でした。
3.世論調査国民は民主党そのものではなく、小沢氏だけを嫌っていた
今年からの政治の動きを概観するに、国民多数派(利権政治家に無縁の層)は、民主党ではなく、また鳩山氏ですらもなく、本音では、その背後に控える“小沢氏だけを嫌っていた”のではないかと思われます。有権者のうち、若年層や女性は、単純に小沢氏の“悪役的風貌”を嫌っていた。中高年層は、小沢氏に色濃く残る“自民党型土建政治家の”イメージを嫌っていた。まあ、こうなってくると、情緒的判断する人に、論理的な説得をしても、効果ありません。悪徳マスコミは、情緒的判断がすべてのB層(浮動層的有権者で、有権者の過半数を占める)の“小沢アレルギー”を執拗に強く刺激してきて奏功したと分析できます。
一方、国民全体からみれば少数派ながら、ネットには筆者を含めて、論理的な小沢支持者が多数存在します。その小沢支持理由は、小沢氏こそ“脱・対米従属”や“脱・小泉政治”を実行できる唯一のプロ政治家とみなしているからです。しかしながら、一般有権者の頭脳構造は、小沢政治・小沢思想と小沢好き・嫌いが別々にインプットされています。彼らに世論調査するとき悪徳マスコミは意図的に、小沢好き・嫌いの情緒反応を引き出すよう、誘導すればよいのです、実に簡単です。本件、何人かの知識人からすでに世論調査の問題点が数多く指摘されています。悪徳マスコミはそれを承知で、世論調査を悪用しているわけです。
4.世論調査国民よ、悪徳ペンタゴンの隠された小沢攻略動機に気付け
悪徳ペンタゴンのマスコミが、世論調査国民を我田引水的に“嫌・小沢”に誘導する目的はただひとつ“小沢氏の無力化”です。彼ら悪徳ペンタゴンによる小沢無力化の動機は、(1)小沢氏がアンチ戦争屋で、脱・戦争屋(=脱・対米従属)を志向している。(2)小沢氏は、悪徳ペンタゴン日本人(米国戦争屋に協力することによって既得権益を得ている日本人)の売国的犯罪を暴こうとしているからです。
上記を読んで、自分が悪徳ペンタゴンに踊らされていると思った国民よ、自分が、なんてバカだった(墓穴を掘っている)のか、本ブログを読んで、気付いてください。
5.民主党は、悪徳マスコミの世論調査攻撃戦法を逆手に取った
支持率低下に悩んだ民主党執行部は、アンチ・民主の悪徳マスコミの世論調査の利害得失を冷静に研究して、支持率復活作戦を練ったと思われます。おそらく、浮動層国民が“嫌・小沢”であることを読み取ったのでしょう。そして、今回、小沢隠しの忍術戦法を実行、今のところ、図星となったわけです。
民主の世論調査逆手活用戦法に攻め手を失った悪徳ペンタゴンは、これにただちに反撃できなければ、7月参院選で、彼らの期待に反して民主大勝利の芽が出てきたのです。今は菅さんの女性スキャンダルを蒸し返すくらいしか、手がないでしょう(笑)。
折しも有権者の主力・30代、40代には、子供手当が支給され、彼らは政権交代の成果を実感しているでしょう。彼ら受益者は心の片隅で、子供手当の財源を気にしていますが、菅政権では、財源確保の事業仕分けをがんばった若手議員が多く登用され、もうすぐ訪れる選挙運動時、彼らが『官僚天下りの無駄使いをなくせば、消費税を上げなくても、財源は十分で、お釣りがくるほどだ!』(このロジックは詭弁ではなく正しい)と叫べばよいわけです。また特別会計の闇(注2)を突けば、消費税増税を目論む悪徳ペンタゴン官僚は大あわてです。その意味で今回、実によく計算された民主党の首相交代劇でした。
悪徳ペンタゴン一味の自民も官僚も、心底、まいったという心境にちがいありません。これで、自民から分離した新党は宙に浮き、その分、自民本体がさらに弱体化します。自民を支配しているベテラン政治家は年齢も高く、小沢氏と同じルーツをもつ利権屋イメージが払しょくできず、勝利は到底、おぼつかないでしょう。
6.小沢・鳩山コンビを裏切った世論調査国民:今度は民主に踊らされる番だ!
小沢・鳩山を裏切った世論調査国民よ、菅政権の民主は、依然として、あなたたちを論理的に説得する気はありません。その意味で、民主執行部も、悪徳マスコミも、本音では、あなたたちを“愚民”として扱っています。昨年、8月の衆院選のとき同様、あなたたちはまたも民主に踊らされるのです。悪徳ペンタゴンに踊らされるよりはるかにましですが・・・。
ところで小沢・鳩山コンビは、このような国民愚弄のだまし戦法をとらずに、国民に向って真摯に対応しようと努力してきましたが、世論調査国民は、依然として、鳩山氏決別のメッセージ『国民は聴く耳もたなかった』ということです。
ところで、育ちのよい鳩山首相が、前自民政権を批判することはほとんどありませんでしたね、みなさん思い出してみてください。記憶ありますか。その意味で、彼が、悪徳ペンタゴンや愚民から受けた傷は予想以上に深いでしょう。一方、悪徳ペンタゴン・自民の政治家は、口を開けば、鳩山氏の批判ばかり、お前に言われたくないよ!鳩山氏をさんざん、批判した奴よ(自民の人間、マスコミの人間、ネットウヨ含む)、人間として許せない、失礼だよ。
いずれにしても、世論調査国民のあなたたちが、今後も政治を情緒的にしか理解しないのであれば、つねに時の政権から利用され、結局、国民全体が損をするのです。その被害は、あなたたちのみならず、われわれ国民全員に及びます、正直、大迷惑です。
ちなみに、2005年、郵政民営化選挙のとき、小泉フィーバーに踊ったみなさん、その後、日本はよくなりましたか、間違いなく、貧乏になりましたね(注3)。対米隷属小泉政権時代、われわれの国富が、ステルス米国戦争屋に、こっそり30~40兆円規模で奪い取られ、イラク戦争に浪費されたのです(注4)。この事実を決して忘れないでください。愚民は愚政しか生まない。
注1:本ブログNo.124『小沢・鳩山コンビの誤算、それは世論調査国民の裏切り』2010年5月11日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/13816780.html
注2:特別会計(純計176.4兆円:平成22年度)、ウィキペディア参照
特別会計のうち、資金特別会計で行われる米ドルの買い支え(=米国債購入)をちょっと控えれば、子供手当の財源くらいは簡単に捻出できる。この真実を国民(=愚民)にいかに隠蔽するかが、悪徳ペンタゴン・マスコミの使命となっている。
注3:ベンチャー革命No.251『日本国民はなぜ、貧乏化しているのか』2008年1月4日
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr251.htm
注4:ジョセフ・E・スティグリッツ、リンダ・ビルムズ[2008]『世界を不幸にするアメリカの戦争経済』徳間書店、p201
付記:米国イラク戦争における日本の直接負担は3070億ドル(30数兆円)で、イラク戦争当時の小泉政権時代、日本政府の異常な外貨準備高増=米国債購入(30~40兆円増)と金額的に一致する。1000兆円(10兆ドル)規模の財政赤字累積抱える米国連邦政府から日本政府への米国債(借入)の返済は行われていない。
ベンチャー革命投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm
(転載貼り付け終了)
【14】「菅政権「脱小沢人事」に隠された小沢の思い」
「永田町異聞」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年06月05日(土)
「菅政権「脱小沢人事」に隠された小沢の思い」
昨日、新総理となった菅直人を小沢一郎は遠ざけている。いや、遠ざかっている。
今、菅直人と会うわけにはいかないだろう。人事に介入、再び小沢院政、新政権にも影響力・・・書きたい放題、書かれるのは分かりきっているのだ。
あえて、菅直人と距離を置くことで、新政権の立ち上がりを順調に進め、「傀儡」などとカケラも思わせないようにコトを運ばなければ、鳩山由紀夫ともども辞任した意味はない。
出来レースの代表選と思われないため、小沢自ら田中真紀子に出馬を要請した。菅、樽床に加え田中が出れば代表選が派手になるという考えもあっただろう。
田中真紀子は断ったが、小沢が田中に要請したという事実が側近や田中の口を通して外へ出るだけでも無意味ではなかったはずだ。
小沢グループは独自の候補者擁立に失敗した。いったん樽床支持に傾きかけたが、反対意見もあり、自主投票を決めた。そういう報道は、菅直人にとって決してマイナスではなかった。
「小沢グループ」と「非小沢グループ」の対立の演出は、今の民主党には欠かせない。果たして、代表選の結果は菅直人291票、樽床伸二129票という絶妙のバランスになった。
鳩山とともに小沢が幹事長を辞めたとき、暗黙のうちに新しい政権の骨格はできていた。
参院選を前に、いわゆる「非小沢」色の政権をつくることで民主党の危機を救う。これが、いわば大局観だ。
首班指名を行う昨日の衆院本会議場。菅は、先に着席していた小沢に一瞥もくれず、自席に向かった。
携帯では連絡を取り合っている。小沢は「静かにしていただくほうがいい」という菅の考えを、複雑な心境ながら理解している。小沢がオモテに出れば叩かれることくらい百も承知だ。
むろん、小沢側近の心中はおだやかでない。党内で非主流の立場に追いやられる危機感がつのっている。
早くも、マスコミは仙谷官房長官、枝野幹事長内定と報じ、「ここまで露骨な人事をやるのか」という小沢側近の反発を伝えている。
小沢も、信服して自分についてくる愛弟子がかわいい。その怒りを吸収するため自らも怒って見せる器量が大将には求められる。
その意味で、今日の朝日新聞の、「小沢グループ猛反発」を伝える記事は興味深い。記事を時系列に並べなおし、筆者が勝手に不要と思った部分を削除して以下にまとめてみた。
前夜(3日夜)の小沢氏は荒れていた。独自候補の擁立に失敗したうえ、一新会は「樽床支持」ではまとまらなかった。小沢氏はこう憤ったという。
「何だ、一新会は。自主投票という体たらくは」
4日夜、小沢氏は都内の料理店に姿を見せた。「一新会」の幹部や樽床氏を擁立した40人あまりが集まっていた。小沢氏はこう語った。
「おれはもう幹事長じゃないけど、みんなでこれから頑張るために、おれもやることをやるぞ」
菅氏が参院選を乗り越えたとしても、9月には代表の任期満了を迎える。小沢グループはすでに、投票権を持つ党員・サポーターを積極的に集めている。小沢氏の「逆襲宣言」とも言える言葉に、出席者の一人は小沢氏の代表選立候補もあると受け止めた。
菅氏が仙谷、枝野を重用する姿勢が火に油を注いだ。小沢側近議員は「排除の論理だ。一致結束しなければならないときに、これでは選挙も勝てないし、党運営はうまくいかない」と漏らした。
新党や連立政権をつくっては壊してきた小沢氏。追い込みすぎて党が分裂する事態を恐れる党内の声もある。ベテラン議員の一人は「非主流派になれば(小沢グループの)150人で自民党と組むなんてことも考えかねない。菅さんもそこを考えてやらないと大変なことになる」と話す。
さて以上の記事から何が読み取れるだろうか。一新会のメンバーを鼓舞する大将としての心意気を小沢が示したことは確かだ。ここで士気を落とすわけにはいかない。
空中分解が迫る自民党と組むことはありえないが、菅新首相の人事を牽制する側近たちの気持ちもよく分かる。
しかし、彼らとて近視眼的思考には陥っていまい。ハラの底では、捲土重来を期して、しばらくは雌伏の時を過ごすことを受け入れざるをえないと心得ているのではないか。
ふつうのサラリーマンの家庭で育った菅直人に、94代総理大臣の座がめぐってきたことを、まずは前向きにとらえたい。
平成の22年間、鳩山由紀夫にいたる14人の総理大臣のうち、親が政官界と無縁であったのは、漁師の息子だった村山富市、写真館に生まれた海部俊樹くらいだろう。
とくに直近の4代は、祖父や父も総理をつとめた華麗なる系図の持ち主が連なった。しかし、鳩山由紀夫にはそれまでの総理のような尊大なふるまいはなかった。ぶら下がり会見にも記者たちに軽く一礼をしてのぞんだ。
次回の衆院選には出馬せず、政界を引退するという。惜しい政治家を失おうとしていることを日本人ははるか後世に思い知ることになるかもしれない。
菅直人は直情径行型のように見られがちだが、策士の一面も持ち合わせている。小沢氏との水面下のホットラインが途切れない限り、うまく政権運営をしていくことが可能だろう。
(転載貼り付け終了)
【13】「脱小沢人事強行なら愛称は「ほら吹き総理」に」
「植草一秀の『知られざる真実』」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年6月 5日 (土)
「脱小沢人事強行なら愛称は「ほら吹き総理」に」
第94代内閣総理大臣に菅直人氏が選出された。当初、6月4日中に組閣を終えて菅内閣が発足することが見込まれていたが、菅新総理の意向で、組閣は6月8日に先送りされた。
菅直人新総理としては、内閣の布陣を変えて、本格政権として菅内閣を発足させたいということだろう。
民主党役員人事、組閣が週明けに持ち越されたが、後顧の憂いなきよう、じっくりと時間をかけて人事案を練り上げるべきだ。
菅総理は早速、三つの大きな課題に直面する。
第一は、参院選に向けての体制を立て直すことである。メディアの集中攻撃により、鳩山内閣の支持率が一貫して低下した。とどめを刺したのが普天間問題での辺野古海岸破壊案に回帰したことだ。内閣支持率、政党支持率がともに最低値に低下し、参院選での惨敗が免れがたい状況に陥った。
菅総理の第一の課題は、民主党の体制を立て直し、主権者国民の支持回復を実現することである。民主党代表選が迅速かつ効果的に実施され、民主党に対する支持率低下には歯止めがかかった可能性が高い。改革政党としての民主党のイメージを再生できれば、主権者国民の支持は急回復する可能性がある。
第二は、直面する課題に的確に対応することである。鳩山内閣が総辞職に追い込まれた直接の原因は普天間問題で、主権者国民の意思を尊重しなかったことにある。普天間問題はそもそも極めて困難な課題であったが、鳩山総理は県外移設を公言したからには、最後まで意志を貫かねばならなかった。
菅政権は鳩山内閣が米国と共同声明を発表してしまったあとを引き継ぐから、当面は、日米合意を踏まえなければならないが、早急に新政権としての対応を迫られることになる。
一部報道は、菅新総理の「日米共同声明を踏まえて」との発言を、新政権が「鳩山内閣が米国と合意した内容を踏襲する」と報じているが、言葉の拡大解釈である。
沖縄では本年11月に知事選が実施される。辺野古海岸破壊工事を許可する候補者は知事選で必ず敗北する。日米合意があっても、沖縄県知事の許可がなければ海岸破壊工事には着手できない。
この状況を踏まえて、新政権は普天間問題について、実現可能性のある代替案を示さねばならない。その際に、海兵隊拠点の海外移設の方針を明示するのかどうかが焦点である。
菅新総理は、かつて米軍基地問題について、海兵隊の国内駐留は必要でないとの基本認識を保持していることを明言している。この発言が菅新総理の基本認識を示していると考えられるが、この基本認識に沿って、海兵隊拠点の海外移設の方針を米国との交渉のなかで実現できるか。注目される。
また、政局の陰に隠れて意識が低下しているが、国民生活の視点から見れば、経済運営での適切な対応が喫緊の課題である。2008年後半から2009年前半にかけての急激な世界経済悪化に対して、主要国が積極的な経済政策対応を示して、危機が後退した。世界経済は緩やかな改善傾向を示している。
しかし、サブプライム危機の根は深く、その後遺症の一環として、欧州で深刻な波乱が広がっている。表面的には南欧諸国の財政危機が広がっており、財政の健全性回復が求められているが、問題全体の裏側には、EUの財政政策否定論が重い影を落としている。
EUは財政発動を避けて、通貨下落で景気後退をしのごうとしているとも考えられるが、この発想は世界大恐慌を招いた通貨切り下げ競争=近隣窮乏化政策と軌を一にするものであり、大きな危険を内包するものである。この点につては、『金利・為替・株価特報』2010年5月28日号を参照賜りたい。
菅新総理は、鳩山内閣での財務相を務めたが、財務省の緊縮財政路線に吸引される傾向を強めてきた。このことが、鳩山政権内部での経済政策運営路線をめぐる内部対立の一因になった。
結論から言えば、菅氏が主張してきた近視眼的な財政収支改善優先の政策は極めて危険である。欧州の緊縮財政の主張とも重なる部分がある。
私は放漫財政を主張したことは一度もない。常に中長期の財政健全性を重視し続けてきた。しかし、短期の経済政策運営における近視眼的な財政再建原理主義は「百害あって一利なし」であることを強調し続けてきたのだ。この点を菅新総理が誤れば、菅新政権は経済問題を背景に崩壊に追い込まれるだろう。
第三の課題は、民主党の挙党態勢を確立することである。菅新総理は代表選で民主党がひとつになって参院選に立ち向かうことを宣言した。その直後の党人事、組閣で挙党態勢を確立しないなら、新政権就航時点で「うそつき総理」、「裏切り総理」のレッテルを貼られることになる。
鳩山政権は小沢-鳩山連合の勝利によってもたらされたが、鳩山総理は挙党態勢を構築するために、反小沢陣営の中心人物を主要閣僚に起用して厚遇した。挙党態勢を重視したからである。
しかし、反小沢陣営の議員に対米隷属派議員が多く、これらの議員に外務相、沖縄担当相などの職責を与えた結果、普天間問題で米国に言いなりの対応が示されてしまった。また、八ッ場ダムの工事中止が公約に掲げられ、前原国交相は就任直後に工事中止を宣言したが、その後、地元住民の強い反発に遭い、工事は継続されたままになっている。この問題もそのまま手つかずで放置されている。
民主党国会議員423名のうち、小沢一郎氏に近いグループが120名強存在する。3分の1が小沢氏グループである。小沢一郎氏を敵対視する既得権益勢力=悪徳ペンタゴンは、「脱小沢」などの表現で、菅新体制における小沢氏グループ人脈排除を誘導しようとしているが、これこそ反民主主義の行動である。
政権交代実現の最大の功労者は小沢一郎氏である。また、120名の小沢氏グループの国会議員が存在することは、それだけ多くの主権者国民が小沢氏グループを支援していることを物語る。
主権者が国民であるとの大原則を踏まえれば、「脱小沢」だの「非小沢」だのの発言が血迷った妄言であることは歴然としている。
菅直人新総理が「挙党一致」を掲げながら、政権発足時点から小沢氏人脈を排除するなら、菅総理は出発時点から「うそつき総理」、「裏切り総理」、「二枚舌総理」の汚名を伴ってゆかねばならないことになる。
官房長官に仙谷由人氏を起用するなら、党幹事長は全党的な信頼を得られる人物を起用するべきである。
主権者は国民である。主権者国民は昨年8月30日の総選挙で、民主党の小沢-鳩山-菅のトロイカ体制を支持して政権交代の偉業を実現させたのである。この原点を忘れ、主権者国民の意思を踏みにじる行動を菅新総理が示すなら、その責めは必ず自分自身に跳ね返ることを忘れてはならない。
菅新総理は言行一致で挙党態勢を確立し、主権者国民が政権交代に託した日本政治刷新の大きな課題を実現してゆかねばならない。
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【12】「菅首相の誕生:参院選まで対・米国戦争屋防衛内閣となるか」
「新ベンチャー革命」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年6月4日 No.137
「菅首相の誕生:参院選まで対・米国戦争屋防衛内閣となるか」
1.鳩山首相ワンポイント・リリーフというシナリオ的中
昨年2009年12月1日の拙稿・本ブログにて、鳩山政権の行方を占っています(注1)。それによれば、以下のように、当時、3つのシナリオが描けました。
(1) 鳩山首相献金疑惑追及は、日本の親・戦争屋=CIAの日本人(反鳩山派)が勝手にやっているのみであり、本家の戦争屋=CIAはノータッチである。
(2) 鳩山首相はもともとワンポイント・リリーフであり、近未来、前原氏もしくは別の親・戦争屋=CIA系民主党政治家に首相のポストを明け渡すシナリオが動いている。
(3) 鳩山首相はアンチ戦争屋と思われているので、親・戦争屋=CIAに変節するジェスチャーをして戦争屋=CIAからの正面攻撃をかわす。
さらに、筆者は、昨年12月時点にて、水面下でシナリオ(2)が動いていると予想しました。その通り、鳩山首相は、2010年6月2日、8ヶ月半の短命にて、首相の座を降りてしまいました。上記、(2)のシナリオ予想が当たって、喜ぶべきか、嘆くべきか、迷ってしまいます。
なお、上記、(1)および(3)のシナリオも、まったく見当はずれではないと思います。
2.電光石火の早業、菅直人新首相誕生
2010年6月2日、鳩山首相が突然、辞意表明、6月4日、早くも、後任に菅直人氏が第94代の新首相に選出されています。しかも、密室談合ではなく、当て馬の対抗馬を立て、民主党内での民主主義的手続きを踏み、正統に民主党党首を選出した後、電光石火の早業で菅新首相が6月4日午後、衆参両院本会議で認証を受けました。この間、民主党内はアンチ小沢議員を含み、見事に統制が取れていました。それを横目に野党自民党はさぞかし腰を抜かして驚いたことでしょう。
菅氏は早速、仙石氏(親米派)を官房長官に任命しています。この一連の動きは、誰かが予めシナリオを描いており、シナリオ通りに進行しています。
事前に、大手マスコミは、鳩山辞任サプライズも、菅首相シナリオもまったく嗅ぎ付けることができていませんでした。したがって、このシナリオは、悪徳マスコミ(悪徳ペンタゴンの一味)の埒外で練られてきたことは確かです。
菅内閣の組閣は、小沢・鳩山色を一変させ、事業仕分けで活躍した親米派(行革推進派)中心となりそうです。米国戦争屋ジャパンハンドラーから見て、民主党内小泉シンパ的政権に見えるので、アンチ小沢・鳩山だった大手マスコミ(戦争屋のロボット)によるアンチ民主バッシングは鎮静化するとみられます。
3.対・米国戦争屋防衛政権の誕生
2006年以降(ポスト小泉以降)、民主党は日本を実質支配する米国戦争屋の行動原理をよく研究し、最近の戦争屋は、自民、民主にかかわらず、対米完全従属政権であった小泉政権をベンチマーク(比較対象の基準)にしていると気付いたのでしょう。
戦争屋の基準にはずれると、彼らは、日本国内に飼っている闇の謀略部隊や、配下の日本の大手マスコミ・親米官僚を動かして、ありとあらゆる手段で、ときの政権に攻撃をかけてくることもわかりました。
安倍政権(自民)しかり、福田政権(自民)しかり、麻生政権(自民)しかり、そして鳩山政権(民主)しかりです。戦争屋にとって、政党は関係ないのです。親・戦争屋か、アンチ戦争屋かが判断基準なのです。
戦争屋がどれほど、ときの政権に攻撃を仕掛けても、国民がそれに惑わされず、信念をもって、応援すれば、何も怖くはないのですが、現実に、多くのお人好し国民は、戦争屋の動かすロボット(悪徳マスコミ)の扇動にまんまと引っかかることもよくわかりました。
こういう日本人も1票をもっているので、民主党も背に腹は変えられません。とにかく、参院選に勝つまで、悪徳マスコミ(戦争屋の奴隷)の攻撃をかわすことを最優先しています。
4.前原首相ではなく、菅首相カードは、民主党が譲れるギリギリの限界だった
米国戦争屋は、民主党内の小泉二世のような前原氏を首相にすれば、もっと大満足だったのでしょうが、民主党としては、そこまで、露骨な人事には踏み切れなかったということでしょう。その代わり、菅内閣に小泉シンパをちりばめてごまかすしかありません。鳩山内閣でも同じ手を使ったのですが、うまくごまかせなかったのです。とにかく、参院選まで、ごまかせばよいのです。
5.悪徳マスコミはどう攻めるか
小沢・鳩山コンビ(アンチ戦争屋)という攻撃目標を失った悪徳マスコミは今後、どう攻めてくるのでしょうか。彼らは戦争屋のロボットですから、今、親分・戦争屋の顔色を窺っている最中でしょう。しがない貧乏性で、早速、菅氏のスキャンダルをあさっているようです。戦争屋から攻撃命令がでたときの準備をしているのでしょう。マスコミの下っ端は、戦争屋の基準がよく理解できず、民主を叩けば、戦争屋が喜ぶと誤解している連中も多いようです。ほんとうに煮ても焼いても食えない奴等です。
筆者の記憶によれば、菅さんはかつてKOS(カネ・まるまる・サケ)という、戦争屋謀略部隊の三大陥穽工作ツールのうち、真ん中のOでしくじったことがあります。小沢・鳩山コンビを落としたKでは、菅氏は年金未払いでやられたことがありましたが、完全なる冤罪でした。一回、頭を丸めて、四国お遍路霊場巡りをやっていました。中川昭一氏のようなSはないでしょう。いずれにしても、KOSのいずれかで落とされるリスクがもっとも低く、かつ、国民に知られている人材ということで、選ばれています。だから、悪徳マスコミも参院選までに、うまく攻撃できるかどうか、お手並み拝見です。
注1:本ブログNo.49『苦渋の戦争屋(=CIA)対策:鵺(ぬえ)となる民主党』2009年12月1日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/4244445.html
ベンチャー革命投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm
テックベンチャー投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/8285/column-top.html
(転載貼り付け終了)
【11】佐藤優 平成の悪党 小沢一郎
佐藤優の趣旨
普天間問題は、結局は、官僚の言うとおりするしか選択肢はないのだという、日本国民と政治家への見せしめである。
鳩山は、官僚につぶされた。
今、官僚クーデターが闇で進行中である。
菅により、民主党の官僚派(反小沢派)が力を増し、官僚の力がさらに増す。
アメリカは沖縄から撤退し、自衛隊が抑止力の役割を担うべき
小沢一郎は、平成の悪党になり討ち死にすることが歴史的役割
http://www.youtube.com/watch?v=TjDjRR7TZX0
http://www.youtube.com/watch?v=Bsc3XK9m7kg
http://www.youtube.com/watch?v=MKfURNQk1KI
http://www.youtube.com/watch?v=rt1F2d6M57E
【10】「菅直人民主党新代表選出と樽床伸二氏の名演説」
「植草一秀の『知られざる真実』」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年6月 4日 (金)
「菅直人民主党新代表選出と樽床伸二氏の名演説」
6月4日、民主党の代表選が実施され、菅直人氏が新代表に選出された。鳩山政権は同日午前総辞職したが、同日中に国会で内閣総理大臣の指名選挙が行われ、菅新代表は第94代内閣総理大臣に就任することになる。
代表選に際して、菅直人氏と樽床伸二氏の二名の立候補者が立候補演説を行った。樽床氏の気迫あふれる演説が民主党議員のみならず、多くの主権者国民の心に響いたのではないかと考えられる。
昨年8月30日の総選挙を通じて政権交代の大業が成就した。政権交代を牽引したのは、2006年4月に成立した小沢-鳩山-菅の民主党トロイカ体制だった。とりわけ、民主党を解党の危機から救出し、政権交代実現の布石を盤石に敷いたのは小沢一郎元民主党代表である。
振り返れば、2005年9月の総選挙で民主党は小泉自民党に惨敗した。郵政民営化を掲げる小泉元首相に対し、岡田克也代表が率いる民主党は、明確な政策方針を示すことができなかった。その結果として民主党は大敗し、岡田克也代表は引責辞任した。
後継代表に就任したのは前原誠司氏であった。2006年年初、小泉政権はホリエモン逮捕、輸入牛肉危険部位混入、耐震構造偽装事件、防衛施設庁汚職問題で窮地に追い込まれた。野党である民主党は攻勢を強めるべき局面であったが、偽メールをもとに小泉政権を追及する指揮を執ったのが前原誠司代表で、前原氏は引責辞任した。
2006年4月、民主党は文字通り解党の危機に直面した。この危機に代表に就任したのが小沢一郎氏である。危機のなかで火中の栗を拾ったのである。
小沢民主党は代表就任直後に千葉7区の衆院補欠選挙で奇跡の大逆転勝利を勝ち取った。その後、2007年7月の参院選で大勝利を収め、参議院第一党の地位を確保するとともに、参議院での野党過半数確保を実現した。そして、政権交代実現の直前にまで民主党を大躍進させたのである。
日本政治をこれまで支配し続けてきた既得権益勢力は、露骨な小沢一郎氏攻撃を継続した。2007年参院選での小沢一郎氏に対する激しいネガティブ・キャンペーン、2007年秋の大連立構想、2008年春の日銀幹部人事、2008年秋の民主党代表選などのすべての機会を通じて、小沢一郎氏の影響力を低下させようとする工作活動が展開された。しかし、小沢一郎氏はこれらの謀略を乗り越えて、民主党を軸とする勢力による政権樹立にむけて躍進を続けた。
いよいよ、政権交代実現が視界に入った昨年3月3日、史上最大の政治謀略が仕掛けられた。小沢一郎民主党代表の公設第一秘書である大久保隆規氏が突然逮捕されたのである(三三事変)。
このような政治謀略に対しては、徹底して毅然と闘うことが基本である。小沢一郎氏は不正な検察権力行使に対して正々堂々と闘う方針を示したが、メディアによる土石流のような集中攻撃が総選挙に与える影響を勘案して、筋を曲げて代表職を辞した。
この小沢一郎氏の意思を受け継いだのが鳩山由紀夫前代表だった。その結果として、昨年8月30日の総選挙で見事に政権交代の大業が成就したのである。
しかし、既得権益勢力との闘いはまだ残されていた。本年夏の参院選である。この参院選に勝利して初めて、安定した政権基盤が確保され、2013年までの衆院任期をフルに活用することが可能になる。
既得権益勢力は、日本政治刷新を阻止するために、激しい新政権攻撃を継続した。三三事変での裁判では、三三事変そのものが政治謀略であったことを裏付ける事実が明らかになった。大久保隆規氏の政治資金処理が法律的に何ら問題ではないことが裁判の証言で明らかになったのである。
検察は窮地を脱するためにさらなる暴走を重ねた。これが本年1月15日の石川知裕衆議院議員などの逮捕であった(一一五事変)。これらの政治謀略と連携するメディアの激しいネガティブ・キャンペーンにより、小沢一郎氏に対するネガティブなイメージが定着させられたが、その明確な根拠は存在しない。
鳩山内閣が総辞職に追い込まれた直接の原因は普天間問題での政策運営の誤りにあった。その結果として、今回の代表選が実施されることになったのである。
民主党の現下の最大の課題は、悪徳ペンタゴンとの最終決戦である本年夏の参院選に勝利することである。参院選に勝利して初めて日本政治刷新の大事業を本格的に進展させることができる。
樽床氏は演説のなかで、二つの重要なメッセージを示した。
第一は、「ピンチは最大のチャンスである」こと。
民主党は昨年も総選挙直前に最大のピンチを迎えた。このピンチに対して、小沢一郎民主党代表は、我が身を捨てて党を救う道を選んだ。この柔軟で高等な無私の行動がなければ、総選挙での民主党大勝はあり得なかった。
今回も民主党は危機に直面した。危機に直面した最大の理由は、既得権益勢力=悪徳ペンタゴンが民主党攻撃を継続してきたことにある。卑劣な政治謀略ではあるが、現実に勝利するには、悪とも敢然と立ち向かわねばならないのである。
今回の鳩山総理、小沢幹事長辞任は、昨年同様、ピンチをチャンスに変える我が身を犠牲にする行動であった。
樽床氏が示した第二のメッセージは、政権交代実現の最大の功労者である小沢一郎前幹事長、鳩山由紀夫内閣総理大臣に感謝するとともに、その自己犠牲の意思を尊重し、民主党が一致結束することの重要性を示したことである。
民主党内部には、かつ民主党を解党の危機に追い込んだ張本人たちを中心に小沢一郎氏を排除しようとの行動が強まってきた。これらの議員は思い上がりもいい加減にするべきである。政権交代を実現した主役は議員ではない。主権者国民である。
主権者国民は小沢-鳩山-菅の民主党トロイカ体制が運営した民主党を支持し、政権交代の偉業を実現させたのである。この現実をも踏まえず、自己の利益だけを追求する民主党内反党主義者を主権者国民は排除したいと願っているのだ。これらの悪党の代表が渡部恒三氏である。
樽床氏の挙党一致の呼び掛けに対して、菅直人氏も「ノーサイド」と応じ、挙党一致の方針を明示したことが最重要である。
菅直人新代表は、演説の冒頭で、鳩山前総理、小沢一郎前幹事長を政権交代実現の最大の功労者であることを適正に認識する見識を示した。
このことを踏まえて、菅直人新代表は民主党挙党一致体制を構築しなければならない。樽床氏が訴えたように、「好きだ嫌いだで危機を乗り越えることはできない」のである。好きだ嫌いだと騒いでいる人々は、頭を冷やし、深く反省するべきである。
日本政治刷新に向けての第二幕が開いた。ピンチは最大のチャンスである。今回の代表選で示されたメッセージのなかに、党を再生させる重要な鍵が多く含まれていた。
菅直人新代表兼新内閣総理大臣にとっては、民主党の挙党一致体制を賢明に構築することが最初の最重要任務になる。遺漏なき対応が強く求められる。
(転載貼り付け終了)
【9】「菅首相の誕生:参院選まで対・米国戦争屋防衛内閣となるか」
「新ベンチャー革命」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年6月4日 No.137
「菅首相の誕生:参院選まで対・米国戦争屋防衛内閣となるか」
1.鳩山首相ワンポイント・リリーフというシナリオ的中
昨年2009年12月1日の拙稿・本ブログにて、鳩山政権の行方を占っています(注1)。それによれば、以下のように、当時、3つのシナリオが描けました。
(1) 鳩山首相献金疑惑追及は、日本の親・戦争屋=CIAの日本人(反鳩山派)が勝手にやっているのみであり、本家の戦争屋=CIAはノータッチである。
(2) 鳩山首相はもともとワンポイント・リリーフであり、近未来、前原氏もしくは別の親・戦争屋=CIA系民主党政治家に首相のポストを明け渡すシナリオが動いている。
(3) 鳩山首相はアンチ戦争屋と思われているので、親・戦争屋=CIAに変節するジェスチャーをして戦争屋=CIAからの正面攻撃をかわす。
さらに、筆者は、昨年12月時点にて、水面下でシナリオ(2)が動いていると予想しました。その通り、鳩山首相は、2010年6月2日、8ヶ月半の短命にて、首相の座を降りてしまいました。上記、(2)のシナリオ予想が当たって、喜ぶべきか、嘆くべきか、迷ってしまいます。
なお、上記、(1)および(3)のシナリオも、まったく見当はずれではないと思います。
2.電光石火の早業、菅直人新首相誕生
2010年6月2日、鳩山首相が突然、辞意表明、6月4日、早くも、後任に菅直人氏が第94代の新首相に選出されています。しかも、密室談合ではなく、当て馬の対抗馬を立て、民主党内での民主主義的手続きを踏み、正統に民主党党首を選出した後、電光石火の早業で菅新首相が6月4日午後、衆参両院本会議で認証を受けました。この間、民主党内はアンチ小沢議員を含み、見事に統制が取れていました。それを横目に野党自民党はさぞかし腰を抜かして驚いたことでしょう。
菅氏は早速、仙石氏(親米派)を官房長官に任命しています。この一連の動きは、誰かが予めシナリオを描いており、シナリオ通りに進行しています。
事前に、大手マスコミは、鳩山辞任サプライズも、菅首相シナリオもまったく嗅ぎ付けることができていませんでした。したがって、このシナリオは、悪徳マスコミ(悪徳ペンタゴンの一味)の埒外で練られてきたことは確かです。
菅内閣の組閣は、小沢・鳩山色を一変させ、事業仕分けで活躍した親米派(行革推進派)中心となりそうです。米国戦争屋ジャパンハンドラーから見て、民主党内小泉シンパ的政権に見えるので、アンチ小沢・鳩山だった大手マスコミ(戦争屋のロボット)によるアンチ民主バッシングは鎮静化するとみられます。
3.対・米国戦争屋防衛政権の誕生
2006年以降(ポスト小泉以降)、民主党は日本を実質支配する米国戦争屋の行動原理をよく研究し、最近の戦争屋は、自民、民主にかかわらず、対米完全従属政権であった小泉政権をベンチマーク(比較対象の基準)にしていると気付いたのでしょう。
戦争屋の基準にはずれると、彼らは、日本国内に飼っている闇の謀略部隊や、配下の日本の大手マスコミ・親米官僚を動かして、ありとあらゆる手段で、ときの政権に攻撃をかけてくることもわかりました。
安倍政権(自民)しかり、福田政権(自民)しかり、麻生政権(自民)しかり、そして鳩山政権(民主)しかりです。戦争屋にとって、政党は関係ないのです。親・戦争屋か、アンチ戦争屋かが判断基準なのです。
戦争屋がどれほど、ときの政権に攻撃を仕掛けても、国民がそれに惑わされず、信念をもって、応援すれば、何も怖くはないのですが、現実に、多くのお人好し国民は、戦争屋の動かすロボット(悪徳マスコミ)の扇動にまんまと引っかかることもよくわかりました。
こういう日本人も1票をもっているので、民主党も背に腹は変えられません。とにかく、参院選に勝つまで、悪徳マスコミ(戦争屋の奴隷)の攻撃をかわすことを最優先しています。
4.前原首相ではなく、菅首相カードは、民主党が譲れるギリギリの限界だった
米国戦争屋は、民主党内の小泉二世のような前原氏を首相にすれば、もっと大満足だったのでしょうが、民主党としては、そこまで、露骨な人事には踏み切れなかったということでしょう。その代わり、菅内閣に小泉シンパをちりばめてごまかすしかありません。鳩山内閣でも同じ手を使ったのですが、うまくごまかせなかったのです。とにかく、参院選まで、ごまかせばよいのです。
5.悪徳マスコミはどう攻めるか
小沢・鳩山コンビ(アンチ戦争屋)という攻撃目標を失った悪徳マスコミは今後、どう攻めてくるのでしょうか。彼らは戦争屋のロボットですから、今、親分・戦争屋の顔色を窺っている最中でしょう。しがない貧乏性で、早速、菅氏のスキャンダルをあさっているようです。戦争屋から攻撃命令がでたときの準備をしているのでしょう。マスコミの下っ端は、戦争屋の基準がよく理解できず、民主を叩けば、戦争屋が喜ぶと誤解している連中も多いようです。ほんとうに煮ても焼いても食えない奴等です。
筆者の記憶によれば、菅さんはかつてKOS(カネ・まるまる・サケ)という、戦争屋謀略部隊の三大陥穽工作ツールのうち、真ん中のOでしくじったことがあります。小沢・鳩山コンビを落としたKでは、菅氏は年金未払いでやられたことがありましたが、完全なる冤罪でした。一回、頭を丸めて、四国お遍路霊場巡りをやっていました。中川昭一氏のようなSはないでしょう。いずれにしても、KOSのいずれかで落とされるリスクがもっとも低く、かつ、国民に知られている人材ということで、選ばれています。だから、悪徳マスコミも参院選までに、うまく攻撃できるかどうか、お手並み拝見です。
注1:本ブログNo.49『苦渋の戦争屋(=CIA)対策:鵺(ぬえ)となる民主党』2009年12月1日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/4244445.html
ベンチャー革命投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm
テックベンチャー投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/8285/column-top.html
(転載貼り付け終了)