2013/07/12 「自民党が描いているのは、昭和の大日本帝国のイメージではないか」 ~岩上安身による、生活の党・小沢一郎代表インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/90095
「今の政府は、天皇陛下を利用して、自分たちの権威づけをしようとしている」――。
選挙戦まっただ中の12日、岩上安身のインタビューに応えた生活の党・小沢一郎代表は、このような表現で安倍政権を批判した。
先日、日本記者クラブで行われ、NHKでも放送された党首討論の場で、自民党の憲法改正草案から基本的人権を定めた第97条が削除されていることを指摘した小沢代表。「ここで逐条的に聞かれても分からない」と安倍首相が返答したことに触れ、「驚きました。基本的な憲法の考え方、立憲主義を理解していないのではないでしょうか」と、自民党の改憲案を批判した。
そのうえで、「安倍さんたちの主張の背景には、核武装論があるのだと思います」と、「敵基地攻撃論」を主張するなど、中国や韓国、北朝鮮に対して強硬姿勢を取る自民党の安全保障政策を批判。「米国が最も警戒しているのは、日本が核武装することです」と語り、歴史認識や排外デモといった日本国内のナショナリズムの高揚が日米関係に悪影響を及ぼしているとの見方を示した。
さらに、自民党が主張する原発の再稼動の背景にも「核武装論」があると名言。「現実的に電気は足りています。にも関わらず、原発を再稼動させようということは、核武装をしたがっているということです」としたうえで、「しかし、核武装はまったく現実的ではありません。核は、兵器としてはまったく使えないものです」と語った。そして「新規性基準の如何に関わらず、原発の再稼動はいっさい認めません」と断言した。
小沢代表は、民主党の幹事長時代から、米国と日本が対等な関係を築くべきだと主張してきた。今回の生活の党の参院選選挙公約にも「対等な真の日米関係を確立する」という文言が入っている。
「米国にとって日本は、頭がよくて技術力もあるにもかかわらず、従順な忠犬ハチ公でした。米国も、日本に対してそのことを要求してきました。しかし、私は米国に対し、対等な関係を作りましょう、と言い続けてきました。そうしないと、逆に日本側の鬱憤が爆発して、ナショナリズムが高まりますよ、と」。
安倍政権とは、まさにそれが実現した結果だと小沢代表は語った。
今年で71歳になる小沢代表。しかし、「3年後の総選挙では、必ず政権を奪還します!」と宣言し、意気軒昂な姿を見せた。
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