「民主党代表選 「普天間問題」が争点に急浮上」

投稿日:2010/08/17 09:37

「日刊ゲンダイ」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年8月16日
「民主党代表選 「普天間問題」が争点に急浮上」

「今さら」ではあるが、仕掛けも効果も大きい
「普天間問題は代表選の争点になる」と言ったのは小沢一郎だが、実際、米軍基地移設問題が再び民主党内でクローズアップされてきた。なぜ、また普天間なのか。官僚の言いなりになった菅政権の現実路線と、「原点に戻れ」と訴える小沢前幹事長の違いがクッキリ出るのがこの問題なのだ。

 今月26、27日、「沖縄等米軍基地問題議員懇談会」メンバーら20人が沖縄を訪問する。国外移設派で沖縄知事選に出馬予定の伊波洋一・宜野湾市長や稲嶺進・名護市長と面談。辺野古移設を決めた「日米共同声明」の見直しをアピールする予定だ。議連の会長である川内博史議員は、最後まで国外移転にこだわった政治家で、今も普天間基地のグアム移転を訴え続けている。
 注目は、この沖縄視察に、小沢前幹事長の支援を受けた“小沢ガールズ”の三宅雪子議員、田中美絵子議員や福田衣里子議員も参加予定でいることだ。三宅氏は「視察目的は、米軍基地を自分の目で見て地元の方の声も直に聞いてみたいということです。日程が合ったので議連と行動を共にすることになりました」と語るが、小沢ガールズも沖縄入りとなれば、マスコミの注目度は一気に高まる。
 もうひとつの気になる動きもある。小沢前幹事長が出席するかが注目されている軽井沢の「鳩山グループ研修会」で、普天間基地の県内移設反対論者の佐藤優氏が講演するのだ。鳩山前総理の挨拶に続き、「日本の外交政策について」と題して約2時間話す日程になっている。佐藤氏が外交について話せば、普天間問題に触れるのは確実。この問題について佐藤氏は常々、こんな“核心”発言を続けている。
「普天間問題は、官僚にとって『日本国家の支配者はわれわれである』ということを示す象徴的事案」「外務官僚と防衛官僚の決めた辺野古案に落ち着けば、日本国家の支配者は官僚ということを国内外に示すことができるのです」
 この発言の意味は大きい。鳩山グループが、わざわざ講師に呼んだ佐藤氏の考え方を共有すれば、代表選で菅首相の続投支持ということはない。むしろ小沢擁立に動く布石になりそうだ。
 代表選に向けて、政治理念や課題の再構築をしている小沢前幹事長。マニフェスト実現、政治主導復活に加え、日米従属関係の見直しや普天間海外移転を菅政治の対立軸に掲げれば、面白いことになる。菅首相は完全にタジタジだ。
(取材協力=ジャーナリスト・横田一)

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