「昼休みに大使館の応接室で花札賭博、外務審議官の丹波實氏を通じて官房機密費100万受け取った、と佐藤優氏が告白!」

投稿日:2010/07/20 05:52

「日々坦々」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010/07/20(火) 00:00
「昼休みに大使館の応接室で花札賭博、外務審議官の丹波實氏を通じて官房機密費100万受け取った、と佐藤優氏が告白!」

日本列島、梅雨が明け一挙に猛暑。

ひとたび政治に目を転ずれば、いつまでも雲に閉ざされ、ジメジメ、グジャグジャの暗雲たる状況である。

炎天下の街を近所の書店まで歩いたら、もう汗ダクダクで頭がクラクラ、ようやくたどり着いた本屋さんはまさにオアシスだった。

目的は、新潮45を立ち読みすること。

この雑誌は、文藝春秋と並び『小沢一郎批判メディアの急先鋒』で、タイトルだけみても読む前から論点が想像できる過激なものが多かったし、一冊まるごと小沢批判の別冊も出している。

こんな雑誌などは読む気ににもならないのは今でも変わらないのだが、どうしても読みたい記事が最新号にあったので、しょうがなく立ち読みしようと思ったのだった。

その記事のタイトルが≪「池田大作は金日正」と嘯(うそぶ)いた外務官僚が国連大使に大抜擢された理由≫である。

(新潮45・8月号)

佐藤優氏の連載≪外務省に告ぐ≫の特別編で、記事の意図するところは、編集のそれに沿っているかどうかはわからない。また佐藤氏本人の意図も推察する範囲でしかわかりえない。

立ち読みで全て読了しての感想は、佐藤優氏や編集部の意図するところは無視しても、記事の中にある佐藤氏の告白内容は、外務省をはじめとする官僚と政治の癒着構造が見え隠れし、元官僚の実体験の暴露という、驚愕的なものであり、今後大きな問題になる可能性をはらんでいると感じ、最後まで悩んだが、今まで2回ほど買ったことがある『新潮45』を買うはめになってしまった。(笑)

その驚きの内容とは次の2点である。

①在外の大使公邸で賭博が公然と行われていたこと。

②外交機密費があるにもかかわらず、外務省官僚や外交官が官房機密費を政治家からもらっていたこと。

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①については、大使公邸で、日常的に麻雀、ポーカー、ルーレット、花札などの賭博が行われている、として佐藤優氏自身もやっていたと告白している。

≪・・・一試合で数万円が動くこともある。昼休みに大使館の応接室で花札賭博をしたこともある。大使公邸で、一晩に数十万円が動く賭け麻雀が日常的に行われているので賭博に対する感覚が麻痺していた。特に麻雀隙で有名なのは丹波實氏だった。ソ連時代、モスクワの大使館に公使として勤務していたときの賭け麻雀は有名だった。当時、外務省では普通のサラリーマンが行う麻雀を「社会党レート」と呼んだ。これに対して、一晩で数十万円、時には100万円を超えるカネが動く麻雀を「自民党レート」と呼んだ。丹波氏の麻雀は「自民党レート」で有名だった。・・・
数十万、ときには数百万円負けた経験がある外務官僚はたくさんいる。・・・大使館、総領事館、日本政府代表部に勤務する外務官僚は「在勤手当」という第二給与が支給されるので、そのカネをためることで、博打の負け金の穴埋めをすることができる。「在勤手当」は外交活動を行うための経費だが精算義務がない。それだから堂々と博打の支払いに充てることもできるのだ。もちろん「在勤手当」の原資は日本国民の税金である。大相撲の賭博問題がこれだけ深刻になっているのだから、岡田克也外務大臣におかれては、外務官僚の賭博汚染についても本格的調査をされることをお勧めする。≫

国民の血税により給与が支払われている公僕が、その国民の血税により運営・管理されている公邸で、昼間から花札賭博とは・・・。佐藤氏は国民に対して懺悔が必要であるし、関わったものの実名を公表するとともに、外務省に対しては自身の責任においてとことん追及すべきである。

また②については、官房機密費がマスコミに流れていることを本ブログでも再三取り上げているが、この官房機密費が官僚にも還流している実体を自らの体験をもとに指摘している。

橋本龍太郎政権時に当時首相秘書官で現みんなの党幹事長である、江田憲司氏から官房機密費30万円を渡されたことは、先に告白していたが、この記事の中で、さらに1998年当時外務審議官であった丹波實氏から

≪「橋龍から、君に1本渡してくれということだ。俺には別途1本きている」と言って、白色の封筒を渡された≫

ということだ。その中には新札で100万円が入っていて、当時、国際情報局の分析官だった佐藤氏は、

≪「これでロシアにもっていくお土産やロシア要人に掴ませるカネができてよかった」と喜んだ≫

と書いている。
この全額を仕事のために使ったと佐藤氏は言っているが、官僚やマスコミなどのモラルの低さ、程度がよくわかる。

また、主要国首脳会議など首相に同行して海外に出張する外務官僚には、ランクに応じて「金一封」が配られ、お小遣いになっていた、ということだ。
それはあくまでも収入であって税金を支払う義務があり、確定申告で贈与として届けでなければ、れっきとした脱税だと佐藤氏は指摘している。

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ちょうど昨日、本ブログで取り上げた中国新大使について、鈴木宗男議員の見立てを次のように紹介している。

≪「外務省は、中国大使ポストを丹羽さんに譲る代わりに、西田を国連大使に昇格させる取引をしたな。これで、外務官僚主導体制が強まるだろう」≫

注目の中国大使人事と同時に国連大使に就任した西田恒夫氏はどのような人物なのか?

この西田氏について、佐藤優氏はこの記事のなかで、次のように評価している。

≪西田氏がロシア課長だった細川政権当時「小沢一郎はアロガント(ゴーマン)だ。コケればいい」≫

と発言したと紹介し、それを小沢氏本人に直線説明し、外務省にもその情報を流したと書いている。

また、西田氏が安部政権当時、北朝鮮ミサイル事件の取り組みが弱いとして外務審議官を事実上更迭されたことに関し、その西田氏本人が週刊現代で首相を批判したとされる記事の中で、もう一つの重要な発言をしている、と紹介している。

公明党・創価学会についてである。

≪「学会の会員数は大きく減っていると聞いている。書籍や雑誌など電車の中吊り広告をかなり出しているのは、その危機感の現れだろう。そもそも池田大作は金正日と一緒だ。北朝鮮のマスゲームも、学会を真似たらしいね。
学会員の名簿を選挙で勝手に利用するのは個人情報保護法に触れる可能性があるのではないかと、民主党が必死になって研究している。公明党は来年の参議院選挙はかなり厳しい戦いになるんじゃないか。統一地方選と同じ年にある参院選では与党が負けるというジンクスは本当だ。衆参同一選という可能性も十分ある」≫(『週刊現代』2006年11月18日号)

またこの中で佐藤氏は、外務省人事課の同僚が「上司に言われ外務省内の創価学会員の名簿を作成したことがある」と自分に打ち明けたと書いている。

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外務省には『大鳳会』という外務省の創価学会員の組織があるというのは有名な話で、外務省内での信者数は400人を超えるとも言われている。
池田大作の世界戦略に一役かっているともいわれ、各国での式典などの手配や情報収集、池田大作の名誉勲章授与などに、この大鳳会のメンバーが活躍しているということも様々に伝えられている。

創価学会は、小さい頃より将来官僚にすべく英才教育をさせていて、現に多くの信者を官僚へと意図的に送り込んでいる。検察、外務、財務が多いといわれているのも、国を司ろうと思ったら、一番権力が集中しているところへ戦略的に送り込むのが早道だと考えているだろうことは容易に想像できる。

参照:≪これでよいのか日本外交 創価学会と外務省との深い仲≫  
ブラジルでの移民100年のイベントに出席された皇太子の写真の横のほうに池田大作ジュニアがいたことは有名で、その式典自体も主催が学会によるものだとも言われている。

≪【サンパウロ6月23日】ブラジルへの日本人移住100周年を慶祝するパラナ州の記念式典が6月22日(現地時間)、同州ローランジャ市の「日本移民センター」に隣接する広場で盛大に開催された。ここでは、ブラジルSGI(創価学会インタナショナル)の青年部約500人が演奏と演技を披露した。式典には、皇太子さま、ジョゼ・アレンカール副大統領、パラナ州のロベルト・ヘキオン州知事、アントニオ・ウエノ元連邦下院議員らと、式典委員会の招聘を受けた池田SGI会長の名代として池田博正SGI副会長が出席した。式典を観賞する来賓。左から、アレンカール副大統領、皇太子さま、ヘキオン州知事、同夫人、サイトウ空軍司令官、島内駐ブラジル日本大使、ウエノ元連邦下院議員、池田SGI副会長、式典委員会のニシモリ委員長≫(聖教新聞)

参照:本ブログ2009/12/15 ≪旧態官僚体質の象徴、羽毛田信吾宮内庁長官の力の源泉≫

宮内庁ナンバー2で時期長官候補の風岡典之宮内庁次長は、創価学会員とのウワサがある。(参照)

この西田氏の小沢氏に対する評価は、人それぞれだからいいが、創価学会については警戒するのは当たり前のことで、この記事全体と、佐藤氏の意図はよくはわからない。

ただ佐藤優氏は、創価学会に対して、しばしば擁護している論説が見受けられる。

この記事も全体としては、何を言いたいのか明確ではなく、この西田氏に対してのスキャンダル記事を書きたかっただけなのか、とも思えるし、創価学会マネーが動き、反学会的人物の攻撃材料に使われたのか、と疑いたくなるような内容である。

佐藤優氏の記事や本は、よく参考にはさせていただいているし、特に検察に対しては自身の体験から、鬼気迫るものがあると評価している。

だが、時々、主催者や報道各社、出版社などの意図を忖度してリップサービスをしているのかな、と疑問に思うほど、主義・主張が散漫としている、という個人的印象を持っていることを最後に付け加えさせていただく。

(転載貼り付け終了)