政官攻防史

1094 投稿日:2011/03/03 10:53

政官攻防史 セイカンコウボウシ
金子 仁洋・著
近代の日本史は「官」に対する「政」の権力奪取闘争の歴史である。
55年体制という政官野合の時代が終り、再び対決の時代がやってきた
内容紹介
 明治の昔、国会の審議を経ないで法と同じ効力をもつ「勅令」なるものがあった。ところが日本国憲法下の現在でも、同じような「政令」という制度が残っていることを御存知か? これすべて、自らの権益を手放したくない官僚の仕業である。著者は元・警察のキャリア官僚、明治以降の日本の歴史を、「政」と「官」の攻防というユニークな視点から読み解く本です。

明治以来の日本の統治は、「政」と「官」の攻防の歴史である。
「藩閥官僚」に始まる「官」のエトスは、今に到るも明治以来の超然主義、「政」不信である。
これに対して「政」は絶えず挑戦し、絶えず敗れて来た。
そして軍・検察官僚がついにこの国を征圧した後、「官」は自家中毒を起こし、敗戦を迎える。
そして戦後、五五年体制によって「政」を征圧した「官」は、再び静かな崩壊、自家中毒を起しはじめた。
書誌データ
定価:735円(税込)
ページ数:240ページ
判型:新書判
初版発行日:1999年02月20日
ISBNコ−ド:9784166600274
(文春新書)
目次
序章 「政」と「官」
第1章 前史―超然主義の誕生
第2章 星亨の挫折
第3章 猟官―隈板内閣の夢
第4章 山県有朋vs.星亨
第5章 暗殺―追いつめられた「官」
第6章 原敬の時代
第7章 逆転―新官僚の時代
第8章 五五年体制への道
終章 「無党派」は「官」党である
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