小沢事件の核心は検察による「クーデター」+マスコミの加担でなかったか

1094 投稿日:2013/08/18 10:18

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孫崎享のつぶやき
小沢事件の核心は検察による「クーデター」+マスコミの加担でなかったか
2013-08-17 06:59

ニューヨーク・タイムズ東京支局長マーティン・ファクラーの物だ。米国ジャーナリストの中でも、急速に評価が高まってきている。

 米国のピューリッツァー賞は、新聞等の印刷報道、文学、作曲に与えられる米国で最も権威ある賞です。ここに「国際報道」の分野があります。2012年マーティン・ファクラーは福島原発についての日本のメディアの報道のいい加減さを糾弾して、「国際報道」で最終選考の最後の3名に残った。

 マーティン・ファクラーの論評は『20人の識者がみた「小沢事件」の真実』に掲載された「官僚機構の一部と化したメディアの罪」を寄稿した。その一部である。

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・2009年夏の政権交代前からこれまで、日本では、小沢一郎さんに対して、人格攻撃ともいうべきひどい報道が、ずっと繰り返されてきた。

・小沢さんは、逮捕も起訴もされていない。それなのに、「小沢はこんな悪い人間だ」「あんな悪いことをやった」などと。有罪が確定であるかのように報道されていたし、今なおその影響は大きい。

・2009年春西松建設事件の捜査が波及し、同年3月3日、小沢さんの公設第一秘書が逮捕された。当時は、自公政権が弱体化し、日本政治そのものが麻痺していて、次期総選挙で民主党の政権奪取の可能性が非常に高まっていた。

 55年体制以来、長く一党支配が続いた日本で、初めて野党が、一政党で与党になれる可能性が高くなり、日本の民主主主義にとって非常に大事な時期だった。

・一方で、喜朗元総理や二階俊博自民党総務会長代行ら、自民党の大物政治家などが西松建設から献金を受けていた。

・その中で、何故このタイミングで、政権交代前夜、野党第一党の民主党の代表だけがいきなり標的になったのか、私は非常な違和感を持った。が、当時は、日本のメディアは、ほとんどだれもそんな問題意識を持っていなかった。

・小沢さんへの捜査は西松建設問題でスタートし、それに合わせて全メディアからの小沢バッシングが始まった。その後、第2ラウンドの陸山会事件と続くが、小沢さんは、それでも逮捕も起訴もされなかった。しかし、検察審査会の二度の起訴相当議決によって強制基礎をされてしまう。

・日本のメディアは、どうしてこの事件がそのタイミングで起きるのか、東京地検特捜部はどんな目的をもっているのか、小沢事件から一歩引いて全体を俯瞰してみようとはしなかった。

・検察は、チャレンジャーを潰し、現状を維持して体制を守る仕組みとして働いている。メディアは、そうした社会における検察の仕組みを保管する役目を果たしていると思う。