勝率ゼロへの挑戦史上初の無罪はいかにして生まれたか八田隆/著
勝率ゼロへの挑戦史上初の無罪はいかにして生まれたか八田隆/著
単行本: 254ページ
価格: ¥ 1,512
出版社: 光文社 (2014/5/16)
目次
第零章 『蟷螂の斧となろうとも』
第一章 国税局査察部告発
第二章 検察特捜部との死闘
第三章 外資系証券マンとしてのキャリア
第四章 第一審公判、無罪判決、そして検察起訴
第五章 控訴審―明日の刑事司法改革に向けて
出版社からのコメント
堀江貴文氏絶賛!
「歪んだ正義を振りかざす国税・検察。決して間違いを認めようとしない巨大な敵に
ドン・キホーテのように単身で立ち向かい、勝利をもぎ取った、
いつでもポジティブで明るく困難に立ち向かう男の奇跡の物語である。」
田原総一朗氏
「国家最強捜査機関に、真っ向から立ち向かう著者。徹頭徹尾実話だというのが恐ろしい。」
江川紹子氏による13ページにおよぶ解説を収録!
【内容紹介】
マルサは突然やってきた。その日から「勝率ゼロへの挑戦」が始まった――。
刑事裁判の有罪率は99.9%を超える。ましてや、マルサ(国税局査察部)が刑事告発して、
検察特捜部が起訴しなかったこともなければ、起訴されて無罪になったことも歴史上一件もない。
そんな勝率100%を誇る、国家最強捜査権力タッグから、いかに史上初の無罪を勝ち取ったのか?
長期間にわたる、執拗かつ過酷な取調べをいかに乗り切ったのか?
確信犯的に、シロをクロに塗り替えようとする捜査権力との戦いを白日のもとにさらす、戦慄の物語。
【本文より】
私の話を一通り聞いた年輩のヤメ検弁護士はこう言った。
「随分と国税局も手こずったみたいですね。しかし一旦国税局が告発したとなると、 ほぼ確実に起訴されることが予想されます。
ご存じかどうか分かりませんが、刑事裁判では無罪を取ることは非常に難しいし、時間もかかります。
積極的にお勧めするわけではありませんが、納得することも必要です。痴漢の場合と同じです」
耳を疑わずにはいられなかった。
しかし、現場の経験豊富なプロフェッショナルが戦わずに白旗を掲げた方がいいという意見は重みがあった。
そして、こうして冤罪は生まれるのだと、その瞬間に理解した。
【著者紹介】
八田隆(はったたかし)
実家は石川県金沢市兼六園近隣。金沢大学附属高等学校、東京大学法学部卒業後、外資系証券の世界に。
ソロモン・ブラザーズ証券、クレディ・スイス証券、ベアー・スターンズ証券に在籍。
クレディ・スイス証券在籍時の株式報酬過少申告を故意の脱税とされ、国税局査察部強制捜査後、刑事告発。
東京地検特捜部起訴。法廷闘争により、査察部告発・特捜部起訴の事案で史上初の無罪が確定。それまで税務調査開始から5年余りを要した。
座右の銘「人間万事塞翁が馬」「After all, tomorrow is another day」。
趣味はブリティッシュ・ロック、ブルゴーニュ・ワイン、100を切るか切らないかのゴルフ。
2014年3月現在、19歳のメス猫Autumnの給仕係としてカナダ、バンクーバーに在住。