「7.11参院選:戦慄の選択をした日本国民」

投稿日:2010/07/17 04:55

「新ベンチャー革命」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年7月16日 No.153
「7.11参院選:戦慄の選択をした日本国民」

1.自分に不利な選択を繰り返す戦後の日本国民

 民主主義政治の基本、それは政界に複数の政党があって、各党、なんらかの政治思想をもって、選挙で多数派を競い合うことです。かつての日本では、自民党vs社会党が競い合っていましたが、前者は、自由民主主義、資本主義、反共主義などを掲げた政党であり、後者は、社会民主主義、労働者の権利優先主義などを掲げた政党でした。自民党は官僚、財界、富裕層など少数派(エリート)の利益代表であり、社会党は労働者、一般庶民など多数派の利益代表でした。しかしながら、現在の日本では、社会党(現・社民党)は超・少数派の政党となっています、有権者多数派は労働者・一般庶民であるにもかかわらず・・・。

労働者の多い日本では、本来、社会党は圧倒的に有利なはずです。にもかかわらず、なぜ多くの国民は社会党支持ではなく、長いこと自民党支持だったのでしょうか。その理由として、かつて、国民の多数が中流意識(実は錯覚)をもっているからと分析されていました。簡単に言えば、日本国民の大多数は労働者なのに、労働者意識が乏しいということです。

 その結果、戦後から今日まで、日本国民の多数派は、権力者や富裕層のための政党・自民党(選挙のときだけ庶民の味方を装う)を支持してきました、自分に不利な選択だとは気付かずに・・・。

労働者と権力者・富裕層の利害は一般的に相反しますから、自民党支持の労働者・庶民は完全に墓穴を掘っているわけです。

 日本国民の大半は、自民党政治を存続させた結果、貧乏化しているにもかかわらず、今回、7.11参院選挙にて、性懲りもなく有権者の多くが自民党支持に戻っています。簡単に言えば、自分たちの利益を代表しないはずの政党をせっせと応援しています、なんと滑稽なことよ。

2.情報過多の時代、国民の政党選択軸が混乱している

自民党親米最右翼の小泉政権が長く続き、国民の貧乏化が顕著(注1)になり、国民の不満が爆発、2009年9月、ついに自民党政権が下野しました。ところが、それから1年も経たないうちに、国民はまたも自民支持に戻り始めました。民主党が悪徳ペンタゴン(反国民勢力)の総攻撃に遭って、民主党が迷走し始め、国民の民主党イメージが悪化したからです。さらに民主の菅新政権の政治路線は、かつての自民政権と区別がつかなくなって、国民サイドも、どの政党を支持すべきか、皆目、わからなくなっています。

3.7.11参院選:みんなの党ではなく、国民新党を大躍進させるべきだった

 筆者は、日本国民が墓穴を掘る投票行動をこれ以上、続けて欲しくないと強く思っています。そこで、2004年以来、親米党vs愛国党という対立軸で、投票行動を取るべきと考えてきました(注2)。

 ここで、親米党とは、単に、米国に友好的な党という意味ではなく、米国覇権主義者に利益誘導させられる党という意味です。一方、愛国党は、米国利益より、日本国民の利益を優先する党という意味です。

 筆者の見方では、単一党で紛れもない愛国党は、今のところ国民新党のみです。筆者の提案(愛国党かどうかで政党選択)が国民に浸透していれば、今回、7.11参院選にて、民主豹変による民主支持からの離反者は国民新党を支持したはずでしたが、現実には、国民新党と対極に位置する超・親米党・みんなの党が大躍進し、国民新党は一議席も取れませんでした。非常に、残念至極です。

4.親米党か愛国党かをいかに見分けるか

 どの政党も、選挙時、国民が飛びつきそうな政見しか言いません。国民は各政党の真贋を冷静に見分ける必要があります。

 大手マスコミは日刊ゲンダイを除き、ほとんど、親米(主に米戦争屋系)です。国民の利益より、米戦争屋の利益を優先しています。なお、日本国民の利益と米国の利益が一致することは絶対にありません。したがって、大手マスコミの政治報道、政治解説に依存して投票すべき政党を判断すると、民主離反者は非親米の国民新党ではなく、超・親米のみんなの党に投票することになってしまいます。一般国民にとってそれは、まさに墓穴を掘ることになります。

 そこで、大手マスコミ報道のみならず、ネット情報(玉石混交ですが)も調べることをお勧めします。たとえば、グーグル検索サイトで、“みんなの党”と“偽装チェンジ”と入力すれば、みんなの党の正体をおよそ知ることができます。

5.小沢氏は親米か、それとも愛国か

 現在の民主党の源流である日本新党、新生党、新進党、自由党などは、ことごとく小沢氏が立党に関与しており、民主党は小沢党といってもよいほどです。

 それでは、民主党は親米党、愛国党どちらでしょう。国民新党ほど単純に割り切れませんが、民主は両方の特性をもっています、なぜでしょうか。

 筆者の持論によれば、小沢氏は基本的に親米であり、愛国派でもあるからです。しかしながら、小沢氏の親米は、自民党の親米とは異なります。小沢氏はアンチ戦争屋の親米(=親オバマの親米)です。一方、米戦争屋に牛耳られ、悪徳ペンタゴン(注3)と呼ばれる自民党内の親米政治家、民主党内のアンチ小沢の親米政治家、親米の大手マスコミ人、親米の官僚はほとんど、親・戦争屋の親米なのです。このように親米には2種類あります、誤解なきように・・・。

 現在の小沢氏が親・戦争屋の悪徳ペンタゴンの天敵と化しているのは、親米派・小沢氏が、同時に愛国派だからではなく、“アンチ戦争屋”だからです。もし、今後、小沢氏が悪徳ペンタゴンに潰されれば、結果的に、民主は自民と同じ親・戦争屋の親米党となり、自民との違いはなくなります。大連立が構想されるのはそのためです。残るは、弱小・国民新党のみが愛国党となります。

6.7.11参院選にて、知らずに恐ろしい選択をした日本国民

さて、上記の7.11参院選の結果(小沢潰しと国民新党弱体化)は、近未来日本にとって、戦慄する事態です、なぜでしょうか。

 それは、このまま行くと、日本は今以上に、米戦争屋の思うままに操られることになるからです。日本の国富は、今よりもっと徹底的に米国に吸い上げられるでしょう。最悪のシナリオは、わが自衛隊が米軍の盾(イージス)や下請けになって、韓国のように国民徴兵制も敷かれて、日本国民は米国の仕掛ける戦争(日本の国益に無関係の戦争)に次々と巻き込まれていくでしょう。

 今回、7.11参院選にて国民は、知らずに、恐ろしい選択をしてしまったと筆者は思います。

親・戦争屋の大手マスコミの誘導に乗せられるのがいかに危険か、みんな、もう一度、よく考えましょう。

注1:ベンチャー革命No.251『日本国民はなぜ、貧乏化しているのか』2008年1月4日
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr251.htm

注2:ベンチャー革命No.089『親米党と愛国党という対立軸の提案』2004年6月23日
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr089.htm

注3:悪徳ペンタゴンとは

元・早稲田大教授・植草一秀氏の造語である。日本に蠢く一部の(1)政治家、(2)官僚、(3)マスコミ人、(4)財界人を指し、日本国民の利益より、米国寡頭勢力(主に戦争屋)の利益を優先する(あるいは優先させられる)買弁家的日本人、および(5)米国ジャパンハンドラー(買弁日本人をコントロールする米国人)を指す。日刊ゲンダイを除く日本の大手マスコミはことごとく悪徳
ペンタゴン化していることが、2009年9月の政権交代によってあらわになった。

また、米国戦争屋とは、

デビッドRF財閥を頂点に形成される米国の軍産複合体を指し、米国の軍産政官学に広く分布する米国覇権主義者で構成される。戦後日本は、この米国戦争屋によってもっぱらステルス支配されてきた。米国寡頭勢力を構成する米国覇権主義者には他に銀行屋がいて、彼らは国際金融資本や米国中央銀行FRBを支配しているが、戦争屋に比べて、日本支配への執着心が薄い。オバマ政権は米国主流の戦争屋系というより、どちらかといえば銀行屋系に属しているが 、戦争屋の謀略部隊から常時、監視を受けている。そのため、オバマ政権が戦争屋の意図に逆らうと、必ず何らかの妨害工作が行われる。

ベンチャー革命投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm

テックベンチャー投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/8285/column-top.html

(転載貼り付け終了)