「鈴木ムネオ議員の上告棄却にみる権力統治機構の露骨な国策プロパガンダ」

投稿日:2010/09/10 07:29

「日々坦々」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010/09/09(木) 09:15
「鈴木ムネオ議員の上告棄却にみる権力統治機構の露骨な国策プロパガンダ」

鈴木宗男議員が最高裁から上告棄却され、実刑が確定し収監される。

本当に残念である。

ニュースに接して即ツイートした

≪鈴木宗男議員失職収監へ 「国会の要職に就く鈴木被告は14日投開票の民主党代表選で小沢一郎前幹事長を支援しており今回の決定は選挙の行方にも何らかの影響を与える可能性がある(共同) http://bit.ly/bg6gLF  サポーター投票締め切りギリギリで意図丸出し、これに怯むな!

検察審査会の補助員が決定し協議スタートしたこと、鈴木宗男議員の棄却も当初は春先と言っていたのに、延ばしに延ばして代表戦にぶつけてきた。小沢・心ある国民VS全官僚・マスコミ・政権執行部の闘いだ。

鈴木宗男議員の上告棄却は、10日の郵便不正事件での村木元局長裁判の目くらまし。だとしたら、目くらまされないように声を上げよう! ≫

選挙中盤で検察・司法、官僚、マスメディア、官邸とほとんどの権力組織が負の力となって小沢陣営に猛烈な勢いで襲いかかってきている。

これらも予想はしていたものの、いざ、このように立て続けに出てくると、想像以上に大きな力が一つの方向に向かって動いていることがわかる。

別の言い方をすれば、それだけカン陣営が苦戦していて、このままだと小沢総理誕生が近づいているということだ。

小沢さんに総理になっては困る、自分たちの権益を守り、このまま維持しようとする勢力は、あらゆる手を使ってそれぞれ持ち場でもあるような役割を分担し、総攻撃してきている。

昨日の中島議員離党では、官邸と党執行部が動き、青木愛のスキャンダルは週刊誌、鈴木ムネオ議員の上告棄却と検察審査会協議スタートは司法など、このタイミングで打ち出してきた。

サポーターの投票締め切りギリギリのこの時期を狙ったかのように、立て続けに、それぞれの担当部署の有効打を、まるで計画したかのように出してきている。

細かいことを上げれば、各省庁別にもあるだろう。
たとえば、エコポイント終了なども財務や経産などの高級官僚がグルになって、何か裏があるような匂いプンプンしている。

********** ******

『ムネオ日記』に早速エントリーされていた。その中での松山千春氏がメディアに送ったコメントを載せているので、一部転載させていただく。

≪国政選挙ではありませんが、次の総理大臣が決まる選挙をやっているこの時期に判決が出るのが不可解であると同時に、あらためて、この判決には権力側からのメッセージ性を感じましたし、怖いなぁと感じました。
 次の総理大臣はどのかたになるのか判りませんが、権力を持つことがどういうことかを正しく理解して頂けるかたに総理大臣になって頂きたいと思います。権力は本来国民の正義の中にあるはず。だからこそ裁判員制度もでき、国民も参加しているのですから。国民の方も関心をもってどこに正義があるのか、また「真実」を見抜く、何事にも左右されない、正しい力を持って頂きたいなと感じました。≫

まったく、仰るとおり!と賛同される方も多いと思う。

補足的な意味で、なぜ、今、この時期に判決が出たのか、昨日の記者会見で、鈴木氏の前に2人の弁護士がその辺のところを述べているので書き起こしてみた。

弘中惇一郎弁護士
≪9月7日付で郵送で最高裁判所の第一小法廷のほうから、「鈴木さん事件について上告を棄却するという決定が鈴木さんの自宅と弁護士の事務所に送られてきました。いわゆる三行半ではなくて6ページくらいろんなことが書いてある決定ではありますが、その内容には当然納得できないものであります。
この事件はご存知の通りいろんなことがマスコミにおいて当時言われてたなかで、ほとんど話題になってなかった事件をムリに事件化して逮捕し起訴した事件であります。
したがって特捜が、密室の取り調べの中で、むりやり調書を作って、その調書を積み重ねて、起訴し訴追した事件であります。たとえば、やまりん事件においては、そのときの会長さんていうのは、この操作当時は亡くなっておられました。それから島田建設のほうでは、非常に無理な捜査の取調べの中で社長が脳梗塞を起こして、法廷の証言に立てなくなって、一言も喋れなくなったと、こういう最重要証人がいずれもこういうかたちで、ものが言えないという中で、密室の中で作った調書のみによってつくられた事件であります。
ご存知の通り明後日、村木判決が大阪で言い渡されます。
そこにおいては、特捜部のこういったあり方、調書を積み重ねて事実と違う話をストーリーを作り上げるということが明確に断罪される、と予定されていた時であります。
そういうときに最高裁が、法廷?(その点)について、何の判断も示さずに、ただ、職務権限についてのいくつかの議論だけをして、事実誤認について全く触れないのみならず、問題提起いたしました議員証言法の違憲性についても全く判断しないで、こういった、村木判決の直前という次期を選んで、上告を棄却して、いってみれば、村木判決を前提にして、さらにこちらのほうでも争う予定をしていたのを、逃げるというかたちで、決定したと考えております。予定としましたは、決められた期間内にこの決定に対して異議の申し立てをする予定であります。
その後のことは、その決定をまって鈴木さんと相談しながら決めていきたい、とそう思っています。≫

佐藤博史弁護士
≪広中弁護士は村木事件ですけれども、私は足利事件と二つの冤罪にかかわってきたわけですけど、鈴木先生のこの事件も私達は冤罪であると確信してやってきたわけですが、村木判決を受けて特捜部の取調べのあり方というものに改めて光が当たるということが、鈴木先生の事件についても考え直させる一つの契機になると考えていて、実際にあるアクションをしようと準備していた矢先にこういう判決が下されたので、極めて政治的な判決では無いかというふうに私は思います。裁判所は何を考えているかわからないけれども、真実を探求するという姿勢に欠けているということを今後とも戦っていきたいと私は思います。≫『ビデオドットコム』より 

お二人とも冤罪事件にかかわった弁護士の視点から、村木裁判を意識したものということである。

********** ******

佐藤優氏も、早速コメントを出している。
このタイミングで最高裁判所の司法官僚が鈴木氏の上告棄却を決定したことは、きわめて合理的だとして、その理由を2つ上げている。

≪第1の理由は、9月10日に大阪地方裁判所で行われる村木厚子元厚生労働省局長の裁刑事判で、無罪判決が予想されているからだ。そうなれば特捜検察は正義の味方であるという神話が裁判所によって覆される。当然、世論の特捜検察の取り調べに対する疑念と批判がかつてなく強まる。そうなると、「国策捜査」によって事件が作られたという鈴木氏の主張を完全に無視することができなくなる。
第2の理由は9月14日の民主党代表選挙で小沢一郎前幹事長が当選すいる可能性があるからだ。最高裁判所の司法官僚にとっては、これも頭痛の種だ。小沢氏は鈴木氏の政治的能力を高く評価している。そもそも鈴木氏を衆議院外務委員長に抜擢したのは小沢氏だ。小沢政権になれば鈴木氏が政府の要職に就くなど、政治的影響力が高まるのは必至だ。そうすれば排除が困難になる。≫(佐藤優の眼光紙背 2010年09月08日16時14分)

高級官僚も共通の敵がいれば結託する。

とにかく、カン陣営と反小沢勢力は結託し、小沢さんとの政策論争で戦うことをあきらめて、スキャンダルでも何でも使って、相手を貶めるだけで貶めて危機を救おうとしているようだ。

マスメディアは昨日から今日にかけて、鈴木宗男氏のことを大きく報じ、必ず「政治とカネ」で締めくくっている。

中には露骨に「これはカン陣営にとってはプラスです」という表現を平気で使う解説者もいた。

昨年、西松事件で大久保秘書が逮捕され、小沢さんが代表辞任を強いられたが、結果としては政権交代がなされた。

選挙前のこの事件をきっかけとして、違和感を感じた国民は「何かおかしい」と疑問を持ち、正義と思ってきた検察が、実は違うのではないか、政権交代をされては困る勢力の妨害ではないのか、と思い始めた。

マスメディアに真実を見る目を塞がれていた国民が、ネットや一部メディアによって目覚め、マスコミの一方的情報を客観的に見られるようになったことは、副産物として大変大きな意義があった。

ネット投票や先日の街頭演説での様子を見ても、1年前とは比べものにならないくらいに、情報を受ける側が大きく変わり、特に小沢さんを支持する人たちは理論武装、情報武装をして対抗できている。

ますます、カン陣営と権力統治連合は結託して総攻撃をしてくるだろう。これが小沢さんが勝利しても、まだまだ続く。

我々も、こういうスピン、プロパガンダの実態を見せられると、より義憤が倍増し闘うモードになってきた。

鈴木氏も会見で、検察権力と戦い続け、死ぬまで発信していくといっている。

最後にその会見の一部を転載させていただく。

鈴木宗男議員
≪・・・わたしは、いかなる環境であっても、この検察権力と戦っていきます。
青年将校化した一部検察官は冤罪(えんざい)を生み、そして、多くの人を足利事件の菅家さんしかり、あるいは、厚労省の村木局長しかりだと思っています。
わたしは、わたしの与えられた環境の中で、しっかりと検察に対する、何をもって公正公平か、何をもって真実かということを、わたしは死ぬまで発信していきたいと考えています。・・・≫

(参照:会見全文)

(転載貼り付け終了)