「沖縄知事選・官房機密費不正流用にみる翻弄されてきた県民」

投稿日:2010/08/09 06:03

「日々坦々」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010/08/08(日) 10:42
「沖縄知事選・官房機密費不正流用にみる翻弄されてきた県民」

鈴木宗男議員7月21日・22日とTBSでインタビューにこたえ、沖縄知事選に官房機密費が使われたことを暴露してから国会質疑にまで及んだ。

「沖縄知事選に官房機密費3億円」初証言 (参照) 
≪鈴木議員はさらに、98年に行われた沖縄県知事選挙で、保守系の稲嶺候補の陣営に、機密費から3億円が渡されたと証言しました。選挙は自民党が推す、稲嶺氏が革新系の現職・大田昌秀知事を破って当選しています。
「私が聞いているのは、沖縄サイドからそういう申し出があった。ちょっと額が大きいなという話もあったが、最終的にはそれも地元の要望ならしかたない。やっぱり選挙は勝たなければならない中で、最終的に判断されたと聞いてます」(鈴木宗男氏)
稲嶺氏はJNNの取材に対し、「お金にはまったくタッチしていないし、そのようなことはまったく知らない」とコメントしています。官房機密費をめぐる鈴木議員の証言は今後、波紋を呼びそうです。(7月21日17:57)≫

この問題は、地方の知事選に時の政権の意向に沿う知事を当選させるため、裏で税金を投入したという、二重、三重の問題がはらんでいる。

選挙が終わるたびに公職選挙法により逮捕者がでるが、登録していない選挙スタッフに弁当を出しただ、何万円わたした、ビール券を配ったというものだ。

が、この沖縄知事選には3億円の官房機密費が使われ、その比ではない。

国民をバカにし、県民を手玉に取った、国家的な贈収賄事件であり、それは民主主義を否定していることをも意味している。

民主党政権になっても普天間基地問題でかなりの官房機密費が使われたとも言われている。

沖縄は、こんなカネが飛び交う選挙が当たり前になっていたのではないだろうか。

以前、辺野古移設に伴い自民党政権下で野中広務と創価学会が選挙に関与し、反対運動を押さえ込んだと書いた。本ブログ5/27エントリー≪野中広務と創価学会が強引に推し進めた辺野古案≫

その中で、「野中広務 差別と権力」(魚住昭著)の中から引用した。ちょっと長いが再掲させていただく。(読まれた方は飛ばしてください)

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≪1995年(平成7年)9月4日に起きた米兵三人による少女暴行事件をきっかけに、住民の抗議運動はまたたくまに広がり、県知事、太田昌秀は9月末、国の米軍用地強制使用手続きに必要な代理署名を拒否する姿勢を明らかにした。
 橋本政権は、こうした沖縄県民の声を受けて海兵隊の普天間基地返還を米国に要求した。米国側は、96年4月に入って、代替施設の確保を条件に普天間「返還」を表明し、両国政府は名護市の辺野古沖に海上ヘリポートを建設することで合意した。
 だが、新たな基地の建設に対する県民の反発は強かった。橋本は大田との会談を重ねながら海上基地受け入れを再三要請するとともに、沖縄の経済振興策を次々提示した。
 翌97年12月21日、海上基地建設の是非を問う住民投票が名護市で行われた。政府側は賛成派の劣勢を覆そうと、港湾整備や市街地再開発などの「振興策」を提示し、地元ゼネコンや防衛施設局の職員たちまで大量動員して戸別訪問させた。
 幹事長代理の野中は現地入りして、その後押しをした。結果は、反対派が投票総数の約三万千五百票のうち53パーセントを占め、賛成派に約二千四百票の差をつけて勝利した。海上基地建設に「ノー」という住民の意思がはっきり示されたのである。
 だが、それから三日後、名護市長・比嘉鉄也は首相官邸に橋本を訪ね、海上基地の受け入れを表明した。比嘉は市長を辞任し、翌年2月の市長選で賛成派が推す前助役の岸本建男が反対派の前県議・玉城義和に約千票差をつけて当選した。
賛成派の中心人物の一人だった県会議員の安里進が語る。
「自公連携の効果が大きかった。約千五百票あると言われる学会票の大半がこっちに来たからね。もともと公明の女性市議は反対運動の先頭に立っていた人だから、住民投票のとき地元の学会は基地に反対だった。ところが市長選では学会本部から賛成に回れという指示が出たらしい。おそらく野中さんが自公連携を働きかけたんだろう」
自民党沖縄県連の会長だった西田健次郎もこう証言する。
「あれは野中さんがやったんだ。沖縄県連では当時は自公路線をとっていなかった。だけど学会が岸本支持で動いているのは感じでわかっていた。自民党本部から『公明批判はするな』という指示もたしか来ていたし、岸本陣営に旧公明党の国会議員も出入りしていたからね。学会中央が野中さんの要請で岸本支持を決め、自公連立に向けた一つの実験をやったんだろう」
 98年11月に行われた県知事選でも自公連携は絶大な威力を発揮した。当初、三選確実と見られていた大田が自民党などが推薦する稲嶺恵一(県経営者協会特別顧問)に約三万七千票の差で敗れたのである。
 学会側は稲嶺支援の条件として衆院沖縄一区(那覇市)の議席を要求し、野中はそれを受け入れた。このため一区から選出された自民党の下地幹朗は2000年の総選挙では比例区に回り、公明党の白保台一が一区で当選した。
 こうして基地撤廃を求める沖縄の民意はねじ曲げられていった。現在、社民党の参院議員をつとめる大田が野中について語る。
「野中さんというのは一番弱い立場の人々に目を向ける政治家でね。特措法改正の際の大政翼賛会発言にはひどく感動しました。日本の政治家でこんなことをまともに言える人がいたのかと。沖縄振興策の問題でも以前からお願いしていた道路公団の沖縄自動車道の料金値下げを約束してくれたり、本島と離島を結ぶ飛行機の運賃を国の負担で値下げしてくれたり、庶民が利用できる部分で配慮してもらったからお礼状まで出したんです」
 だが、そうした野中の姿勢も大田が98年2月に海上基地に反対すると正式表明してからは一変した。その年8月、野中は小渕内閣の官房長官に就任した直後の記者会見で、
「基地問題解決のために真摯に努力してこられた橋本前首相が辞任表明したのに、大田知事が挨拶にこなかったのは人の道に反する」
と言って激しく非難し、大田県政打倒の先頭に立った。大田が言う。
「『人の道』発言を聞いたときには率直に言って、沖縄の人たちを戦争中苦しめて、戦後もまた生命・財産の危機にさらしておく政府のやり方こそ人の道に反すると思いました。小沢一郎さんへの対応などを見ても、野中さんは今日言ったことと明日やることが極端に違う。たたき上げだからそこまでしないと実力者になれないのか。そうまでして自分の立場を強化しなければならないのか。やはり日本の政治はそんな形でしか成り立たないんだろうかと愛想が尽きるような気がしました」
 普天間基地問題は「十五年期限で軍民共用空港を建設する」と訴えた稲嶺が新知事に就任したことで新たな局面を迎えたが、十五年期限に米側が難色を示し、再び暗礁に乗り上げた。
このため2003年1月、自民党政調会長の麻生太郎も、
「十年や十五年で取り壊されるものに6000億円も7000億円もつぎ込むのはいかがなものか。常識的には嘉手納(基地への統合)だ」と同調する姿勢を見せた。これに野中が、「(麻生発言は)歴代内閣、関係者、沖縄県民の努力に水を差すものだ」と猛反発し、党沖縄問題調査会の委員長職の辞任を表明。さらに5月には下地を橋本派から除名するよう申し入れた。橋本政権時代に日米で合意した名護沖移設を実現するため、あらゆる努力をしてきた野中にしてみれば、下地の嘉手納統合案は許しがたいものだったろう。だが、嘉手納統合案の背景には米軍基地の縮小・撤廃を求める県民の願いがある。それと同時に、ブッシュ政権による世界的な米軍再配置が進めば、海兵隊の主力は沖縄から撤退し、新たな基地は不要になるという見通しがあった。事実、2004になって、米側が名護沖の海上ヘリポート建設計画の見直しを検討していることが明らかになった。
下地が言う。「野中さんには(沖縄問題で)一生懸命やってもらったという思いはあります。けれども県民の願いは基地撤去です。基地存続のために(政府が沖縄振興策として)カネを出しているのなら、それは大変なこと。拒否しないといけない。野中さんはどっちなのか。基地存続のための癒しなのか、それとも基地を減らすためにやっているのか。あの大政翼賛会発言はいったい何だったのか…野中さんは自由自在に百八十度変わることがありますからね」(P311~317)≫

沖縄は今も日本政府とアメリカ政治の狭間で、都合のいいように利用され、選挙でも民意をも剥奪されているともいえる。

国会質疑でも、仙谷由人というタヌキが論点をずらしながら、この沖縄知事選・官房機密費不正流用問題についてノラリクラリと答えている。

この人には誠実さというものがない。以下、これも長いが転載させていただく。

(転載開始)

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衆議院内閣委員会 

第1号 平成22年8月3日(火曜日) http://bit.ly/c3PY5n

日本共産党・塩川鉄也衆院議員 官房機密費沖縄知事選不正使用問題

○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 政権交代以降、内閣官房報償費、いわゆる官房機密費の問題について取り上げてまいりました。新任の仙谷官房長官にもこの官房機密費の問題について伺いたいと思っております。

 この間、野中広務元官房長官や、あるいは鈴木宗男元官房副長官などの証言が大きくマスコミでも取り上げられているところでございます。

 それとの関係でまずお聞きしたいんですが、鈴木宗男衆議院議員が、先日のTBSの番組におきまして、一九九八年の沖縄の県知事選挙での官房機密費の使用について証言をしておられます。小渕内閣の官房副長官の時代に沖縄知事選挙の稲嶺陣営支援のために官房機密費を三億円使ったと聞いていると証言をしておられます。

 まず最初にお聞きしますが、そもそも、この内閣官房報償費、官房機密費を選挙に使うということ自身が許されることではない、違法なことだと思いますけれども、まず仙谷長官の認識を伺います。

○仙谷国務大臣 私は、鈴木宗男議員がそのようなことを伝聞の伝聞のような格好で言われたというのは耳に挟んでおりますけれども、そういう私どもが確認できない事実を前提にしてお話しすることは差し控えたいと思います。

○塩川委員 そもそも、官房報償費の使途として、選挙に充てること自身がどうなのかということについての認識はいかがですか。

○仙谷国務大臣 官房報償費というのが存在が許されるとすれば、その点についてもお答えをしないということになろうかと思います。

○塩川委員 従来の自公政権時代以来の答弁と同じなわけですけれども。

 この問題がかつて、二〇〇一年に報道されたときに、我が党の赤嶺政賢衆議院議員を初めとして、沖縄選出の四人の国会議員が声明を出しました。その中でも、国民の血税が一候補者の選挙資金に投入されていたとすれば民主主義への冒涜であるとして、その疑惑を否定する根拠を県民や国民に説明する責任があると強調したけれども、まさにそのとおりだと思います。この件につきましては、二〇〇一年当時も、毎日新聞やあるいは琉球新報が、官房機密費として一億円以上が支出をされたという政府関係者の証言を紹介しているところであります。

 こういった経緯のある沖縄県知事選挙における、官房機密費が使われたという件について、改めて調査をしようという考えはございませんか。

○仙谷国務大臣 さっき塩川議員が証言という言葉を使われました。証言というのは、私にとっては裁判所で宣誓をした上で行う供述が証言という言葉でありまして、テレビカメラの前でもし何かおっしゃったとしても、それは証言でも何でもございません。そしてまた、そのことを前提にして何らかの認識を組み立てるということもできないと思います。

○塩川委員 鈴木議員の話で、この三億円という額について、官邸にいた人と確認したとこの番組でも話をしておられます。当時のマスコミ報道でも、沖縄問題を担当していた政府関係者が知事選の最中とその後に官邸から報償費が稲嶺選対に注がれたと聞いた、間違いない、稲嶺選対のごく限られた人は知っていると語ったと報じられています。これは二〇〇一年のころの話ですけれども。

 そのときに、国会におきましてもこの問題が取り上げられまして、当時、小泉内閣のときの福田官房長官が、その質問を踏まえて調査を約束しているわけです。

 ですから、その当時でさえ調査ということがあるわけですから、政権がかわって、襟を正してと、もともとこの官房機密費についての透明化を求めておられた民主党の仙谷長官であるわけですから、そういう点でも、改めてこの問題について調査をする、小泉内閣の福田長官が調べたような、結果はどうだったかは別にしてみても、調査をすることというのはなぜできないんですか。

○仙谷国務大臣 当時の福田官房長官は、調査をされて、どういう調査結果が出てきたんでしょうか。

○塩川委員 質問をしているのは私であります。

 不適切な使用は見当たらなかったという答弁でありますけれども、それはそのときのそういう判断でありました。

 しかし、改めて、政権がかわって、こういう問題についてクローズアップをされてきているときですから、仙谷長官として、前の政権とは違ってしっかりと調査をするということは言えるんじゃありませんか。

○仙谷国務大臣 官房長官のところには調査する手だてはありません。

○塩川委員 二〇〇一年の当時の福田長官も、結果とすれば不適切な使用は見つからなかったということであっても、関係者の話を聞いたということはしたわけですから、今の鈴木宗男議員の話にもありましたように、官邸にいた人と確認をしたという話でもありますから、そのことを含めてやるべきことはやれるはずだ。そういうことも行わないということ自身に、情報公開に当たっての民主党の姿勢が厳しく問われてくるんじゃないでしょうか。

 この問題というのは、別の重大な疑惑にもつながっているわけです。この三億円の出所というのが、いわば、外務省にあります報償費、外務省機密費の官邸上納分ではないのかという問題であります。

 もともと、この三億円という金額自身も大変大きいものですが、官房長官取り扱いの官房機密費というのは年間十二億円であります。大体、歴代見ても、ほとんど使い切っているわけですけれども。そういった中で、三億円の額がまとまって出ること自身にも、官房機密費の枠ではなくて、九八年当時、実際に行われていた外務省からの機密費の上納分だった可能性というのはあるわけです。

 外務省機密費の上納分が機密費として沖縄の知事選挙に投入されているとしたら、そういう意味では二重に不正な資金によって、もともと上納そのものが財政法違反に問われてくるわけですし、民意をゆがめる形で、国民の公金、税金が特定の選挙の陣営につぎ込まれるということ自身許されないという点でも、こういった疑惑について、この問題については、この一年間での官房機密費と外務省機密費をめぐる質疑の中で、外務省においての調査ということは行われたわけですけれども、官邸においての調査ということは行われてこなかったわけですから、こういう疑念、疑惑が生まれているときに、官邸としてこの外務省機密費の上納問題についてしっかりと調査をする、官邸自身が調査をするということも今改めて行うべきときじゃないでしょうか。

○仙谷国務大臣 多分、松尾元外務省要人外国訪問支援室長による公金横領事件というのがあって、外務省の報償費が総理大臣官邸の外交用務に使われていたとか使われていないとかという話があったように私も記憶いたしますけれども、そのことも含めて、調査をする、調査と簡単におっしゃるけれども、調査をする手だては全くありません。

○塩川委員 関係者に事情聴取するということもしないんですか。

○仙谷国務大臣 だれが関係者であるか、私にはわかりません。

○塩川委員 この間お話の出ているような、例えば野中元官房長官や鈴木宗男元官房副長官も含めて、こういう関係についていわば証言をされている方についてしっかりとお聞きするというのはどうですか。

○仙谷国務大臣 おっしゃるように、沖縄の関係で野中元官房長官が何かおっしゃっているんですか。私それは全然存じ上げません。

 私が目にしたのは、何かジャーナリストにお金が渡ったとか渡らないとかというのは雑誌で、週刊誌か何かでちょっと拝見をいたしましたけれども、沖縄関連でどうのこうのと、直接自分を行為者としてお話しされているようなことは、そういう間接性のところでもありませんし、さっき申し上げたように、その種のものを前提にして調査をするという手だてもなければ、私はそういう性質のものではないというふうに考えております。

○塩川委員 手だてがないというか、する気がないということなんだと思いますが、この官房機密費の使途の問題については、何も過去の話ではなくて、民主党政権交代以降の対応の問題でも問われてくることじゃないでしょうか。

 沖縄では繰り返し選挙において官房機密費が使われているのではないかという疑惑というのは今も指摘をされておりますし、国会でも追及されてきているわけです。国会で取り上げた議員の中には、民主党の沖縄県連の責任者だった喜納昌吉前参議院議員も含まれているわけであります。

 喜納議員が紹介しているのが、六月一日の参議院の外交防衛委員会では、沖縄では名護市長選挙や石垣市長選挙で自民党支持候補の選挙対策に官房機密費が使われたといううわさがあるんですね、普天間基地移設先の候補地として挙げられたうるま市や徳之島の議員を官邸に呼ぶための経費として使われたとか、徳之島の議員を銀座で飲食させるために使われたとか、さまざまなそういううわさが飛び交っているという話も実際に委員会で取り上げているわけです。

 沖縄では、この九月に統一地方選挙が戦われる、また十一月には知事選挙が行われるわけです。喜納前議員は、選挙に限らず、普天間での地元工作費として官房機密費が使われている疑惑も指摘をしているわけです。

 地元紙の琉球新報は、米軍普天間飛行場の移設候補地としてうるま市の勝連半島沖埋め立て案が検討されている件で、同市議会議員四人が二十一日夜、平野官房長官と都内のホテルで面談していたことが二十四日までにわかった、関係者によると、平野氏からは同案の受け入れについて他の市議を説得するように依頼があったという、基地を受け入れた場合の地元への経済振興策や漁業補償などについても話題に上がった、市議の渡航、滞在にかかる費用は平野氏が持ったと報じているわけです。

 こういった、うるま市議の上京費用ですとか滞在費に官房機密費を使ったのではないのかという指摘が出されているわけですし、身内の民主党の議員からもこの問題についての指摘がある。この一年間において普天間移設にかかわって官房機密費を使用していた、こういう問題についてもしっかりと国民に理解されるような説明が必要ではありませんか。

○仙谷国務大臣 先ほどから、うわさがあると言っているというお話でございました。うわさをもとにして先ほどから、菅内閣の官邸にはその種の調査機能はもともとありませんので、もしおっしゃるようなことをやれと言われるのであれば、そういう仕組みそのものから構築しないとできないということになろうかと思います。

 軽々に、塩川さんがおっしゃるようなことを調査するなどということが、できもしないことを言うということは、私はむしろ言ってはならないと思っているからこう申し上げておるのであります。

○塩川委員 税金の使い道について国民が厳しい目を向けているときに、まさにその大きな疑念の対象となっている官房機密費についてきちんとした説明責任を果たすことなしに国民に対する不信を取り除くことはできないということは改めて申し上げておきます。

 こういった、うるま市議の上京費用ですとか滞在費用、そういうものを官房機密費で支払った場合には、当然、その領収書とか請求書を官房長官が預かって、事務官がその支払いの手続を行う。そういう場合には、記録そのものが支払決定書と内閣官房報償費の出納管理簿に記録をされる。これは、官房長官が既にお決めになっておられる内閣官房報償費の取扱要領、この中にも実際の支払いについての記録を残すということがあるわけですね。

 こういった官房機密費の記録についての保存期間が五年間だとなっているわけですけれども、もともと透明化を図る、機密費についての情報公開を図るという立場であるならば、これらの官房機密費に係る記録の保存期間を、五年というのではなくて、いわば無期限として、そして将来、この記録について情報公開の対象とすべきだ。五年で保存期間が終わるのではなくて、しっかりとその先まで無期限で延ばして、そして情報公開の対象とする、これこそ必要だと思いますが、官房長官、いかがですか。

○仙谷国務大臣 菅内閣といたしましては、鳩山内閣に引き続いて、内閣官房報償費の取扱責任者である内閣官房長官が責任を持ってこれを執行する。その使途等を検証しているところでございまして、官房報償費の透明性の確保を図る方策については、その中で検討することといたしたいと存じます。

○塩川委員 一年間かけて検証するという鳩山内閣の方針を引き継ぐという話ですけれども、平野長官が一〇年度の四、五月に受け取った機密費が三億円になるわけですけれども、それが何に使われたのかがわからなければ検証ができないわけです。

 仙谷長官として、平野長官時代に、四、五月、三億円の支出が行われたこの機密費について、何にどれだけ使ったのかということを、その記録は引き継いでおられるんですか。

○仙谷国務大臣 これから検証をすべきだと考えておりますけれども、今塩川議員がおっしゃったような件については全く引き継ぎは受けておりません。

○塩川委員 そもそも、取扱要領で定めているような支払決定書ですとか出納管理簿、これについても引き継ぎをされていないということですか。

○仙谷国務大臣 取扱要領等は引き継ぎを受けております。

○塩川委員 取扱要領はそれぞれ官房長官が自分が就任したときにつくっているんでしょうけれども、そもそも、記録として残すと取扱要領で定めているわけですけれども、それそのものを引き継いでいないということなんですか。

○仙谷国務大臣 現時点では引き継いでおりません。

○塩川委員 もともと、前の政権のとき、麻生内閣の河村官房長官から平野長官が引き継いだときに、金庫の中には全くありませんでした、残額についてゼロだったということを答弁しておられますけれども、平野長官から引き継いだときに、金庫の中、残額は幾らだったか、お答えいただけますか。

○仙谷国務大臣 菅内閣の発足は政権を担う政党がかわるという政権交代でもありませんし、報償費の具体の執行にかかわることでもございますので、お答えを差し控えたいと存じます。

○塩川委員 従来の、前の政権と同じ答弁であるわけです。

 記録そのものがあるものについて引き継ぎされているかどうかの認識がないということ自身が極めて重大で、その中でも、官房長官の取り扱いで記録も残さなくていいという政策推進費というものについて、まさにどうなっているかわからないと。一年間かけて検証しようというのに、四、五月分についてわからなければ、一年間かけて検証そのものができないじゃないですか。

 ですから、みずからの政策推進費についても、きちんと記録を残して、将来公開をするということを含めて、対応についてお答えいただけますか。

○仙谷国務大臣 先ほども申し上げましたように、官房報償費の性格に即して、私なりに執行を適正に行ってまいりたいと思っております。

○塩川委員 最後に一問。

 二〇一〇年度の一年間をかけて検証するという立場は変わりないということでいいですね。

○仙谷国務大臣 私が官房長官を引き受けまして、一年ぐらいの時間をいただければと思っております。

○塩川委員 そんなことを言いますと、一年足らずでかわっているばかりの官房長官だったら、一切、検証そのものができなくなる。

 その点でも、鳩山内閣は二〇一〇年度で検証するということで平野長官はおっしゃっておられたんですから、その立場を引き継ぐというのは最低限の話でもあるわけで、そのことを含めて、平野長官時代の記録もしっかりと記録に残すし、保存もするし、将来情報公開をしていく。それなしに、この県知事選挙の問題についての、こういったお金の使い方についての疑念も晴れることもありませんし、そもそも機密費の使用記録も残さないということでは国民の疑念も晴れない、一掃されないということを最後に申し上げて、質問を終わります。

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(転載終了)

これがニュースになると次のようになる。

機密費検証はずれ込み=来年4月以降に-官房長官
 
(時事ドットコム 2010/08/03-20:48)
≪仙谷由人官房長官は3日の衆院内閣委員会で、官房機密費(内閣官房報償費)の透明化に向けた検証時期に関し「私が官房長官を引き継いで(から)1年くらいの時間をいただきたい」と述べた。共産党の塩川鉄也氏への答弁。機密費の必要性や公表範囲の検証については、平野博文前官房長官が今年4月から1年間をかける方針を表明。仙谷氏も引き継ぐ考えを示していたが、終了時期を来年4月以降に延ばすことにした。
 仙谷氏が既定方針を変えたのは、自身の就任前の鳩山前政権時代の支出の検証は困難と判断したためとみられる。仙谷氏は答弁で、鳩山内閣が退陣した6月までの使途について「引き継ぎを受けていない」とも語った。≫

この一連の官房機密費不正流用の問題は、その使われ方が本来の目的に反し、時の政権には有益であっても国益とはなんら関係ないところで使われてきた。

官房機密費自体を否定するものではない。

が、今まで誤った使われ方をしてきた官房機密費は一旦、無くし白紙から議論し、規制していったほうがよい。

不正使用にかかわった関係者は、今後の日本が真の民主主義を確立していく上でも、真実を証言するべきである。

(転載貼り終了)