「悪徳ペンタゴン工作活動に敗れた主権者国民勢力」
「植草一秀の『知られざる真実』」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年9月14日 (火)
「悪徳ペンタゴン工作活動に敗れた主権者国民勢力」
民主党代表選の投開票が行われ、菅直人氏の代表続投が決まった。
焦点の国会議員票では
小沢一郎氏 400ポイント
菅直人氏 412ポイント
と、菅直人氏が僅差で小沢一郎氏を上回った。
地方議員票では
小沢一郎氏 40ポイント
菅直人氏 60ポイント
党員・サポーター票では
小沢一郎氏 51ポイント
菅直人氏 249ポイント
となった。
党員・サポーター票は小選挙区ごとの総取り方式である。このため、大量の死票が生まれ、また、選挙区ごとの投票数の差もまったく調整されない。したがって、党員・サポーター票もドント方式で集計する方式への変更が実施されるべきである。ポイント数と得票率との間に大きな差が生じている可能性もある。
(追補)党員・サポーター票の得票比率は小沢一郎氏40%対菅直人氏60%だったとのことである。これをポイント数に換算すると、
小沢一郎氏 120ポイント
菅直人氏 180ポイント
になり、ポイント総合計は
小沢一郎氏 560ポイント
菅直人氏 652ポイント
で、その差は92ポイントということになる。
(ここまで追補)
今回の代表選は主権者国民と悪徳ペンタゴンとの闘いであった。
より端的に言えば、米国と官僚の言いなりになる首相と米国と官僚の言いなりにならない首相のどちらを選択するのかという選挙だった。
問題は悪徳ペンタゴン一味のマスゴミが戦前同様の狂気とも言える情報工作を展開し続けたことにある。さらに、党員・サポーター票投票・集計の方式を不正が介在する余地を大きく設定したため、党員・サポーター票の集計に信用が置けなくなったことも問題である。
今回の代表選により、当面菅直人政権が維持されることになったが、これは日本の政治史に極めて大きな汚点を残すものになる。なぜなら、菅直人氏が参院選前に参院選が菅政権に対する信任投票であることを明言し、その参院選に大敗したにもかかわらず総理の座に居座ることになるためだ。政治家が自分の言葉に責任を持たないことが歴史の事実として残されてしまうことになる。
今回の代表選により、民主党が水と油の集合体であることが明確になった。
①対米隷属 VS 自主独立
②官僚主権 VS 国民主権
③大資本との癒着VS大資本との癒着排除
④市場原理主義 VS 共生重視主義
⑤検察ファッショVS警察検察民主化
の二つの勢力が同居している。
昨年の政権交代は、悪徳ペンタゴンから主権者国民が政権を奪取したものだが、本年6月2日後の政権交代は、悪徳ペンタゴンが主権者国民から政治権力を奪還したものだった。
この意味で、民主党は二つに分裂することが合理的である。
今後、政界全体が主権者国民勢力と悪徳ペンタゴン勢力とに二分される大再編に進む可能性が高く、そのことが日本政治を分かりやすいものにするうえで好ましいと言える。
代表選は主権者国民勢力にとって容認できないものになったが、主権者国民による政権奪還に向けて、直ちに再出発しなければならない。
(転載貼り付け終了)