「小沢一郎の一連の含みある発言の「本音」を分析、代弁を試みる」
「世相を斬る あいば達也」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年09月03日
「小沢一郎の一連の含みある発言の「本音」を分析、代弁を試みる」
今夜のコラムは、一昨日、昨日の民主党代表選における共同会見及び公開討論会における小沢一郎の発言、また質疑応答における含みのある発言を全体の流れや知り得る限りの小沢一郎の情報をもとに、筆者なりに分析をし、小沢がブッチャケ言おうとしている本音を推察してみようと思う。あくまで推察の範囲なので、妄想小説だと思って読んでいただけるとありがたい。(笑)
本題に入る前に一言。2日の討論会が記者クラブ開催と書いておきながら、後になって「あの癒着の巣窟・記者クラブか~」と嫌な気分になったのだが、なになに小沢は記者クラブの4悪人に囲まれながら「蛙の面に小便、屁の河童」と云う風情だった。小沢一郎と云う政治家にとって、新聞記者などと云う人種はまったく眼中にと云うか、所詮報道屋だと端から呑み込んだ姿勢を見ると、成程マスメディアが小沢を嫌い、怖れている現状がよく理解出来た。星浩や橋本五朗ら質問者が気圧されている雰囲気が手に取るように判った。質問者の顔の表情が見られたらもっと面白かったろう。
討論会とか共同会見と言いながら、小沢一郎の良くも悪くも「ワンマンショー」になっている事実に菅直人の陣営は焦りに焦っている事だろう。刺身のツマにすらなっていないのだから、憐れな存在である。何故ここまで菅直人の発言や態度が話題にならないかと云うと、明らかに中身がないからだ。空疎な美辞麗句とキャッチコピーをワンフレーズで口から垂れ流すだけだから、“ン!”と耳をそばだてる必要がないのだ。おそらく一世を風靡した小泉純一郎スタイルを踏襲したようだが、成り上がり政治家には似合わない。正直、菅夫人がタオルをリングに投げた方が適切な判断なのではないのだろうか。(笑)
それでは注目の小沢の発言を分析してみる。
① 小沢「2011年度予算編成の概算要求に当たり、一律10%カットという決定がされた。自民党政権と同じ手法で同じ結果しか出ないのではないか。」
代弁:財務省に相談してシーリングの提出時点で一律10%カットは財政再建に着手した象徴的事象だ。経済対策も円高対策もなにもせずに、財政再建に舵を切ったも同様である。やたらと雇用・雇用と叫ぶが、デフレ需給ギャップが存在する状況下で財政再建に舵を切るのは経済そのものを知らないだけだ。「赤字国債を垂れ流した責任は財務省にあり」などとパフォーマンス発言をしても意味はない。最重要課題は経済再建だと云うメッセージを国民や市場にまず提供しなければならない!はじめに誤ったメッセージを発することは、その政策の失敗を意味する。
② 小沢「自分たちが国民に約束した主張を実行していくためには、参院でも過半数を有することは本当に大事なことだ。 このままだと仮に民主党政権が続くとしても9年、12年の歳月をかけないと過半数はなかなか難しい。」
代弁:いいかね菅君、参議院を制する者が国会を制するんだよ。だから鳩山と俺は直前に辞任したんだよ。少しでも多く当選者を獲得する為に自らの首を差し出したのだ。それをオマエは台無しにした、その罪は万死に値する。にもかかわらず「天の配剤」などとぬけぬけと語る、盗人猛々しいとは君のことだよ。もうこれでは民主党は立ち行かないと思ったから助け船を出したんだ。それさえも、コロコロ寝返りのように変え捲り、だから俺は決意したんだ。これでは民主党が壊れる、日本が沈没するから出馬を決意したんだよ。こんな参議院のネジレを放置して、是々非々の野党に期待する?馬鹿も休み休みに言うものだ。9年も12年も、そんな綱渡りが続くと思っているのか?ここ3年総理でいたいだけの男に政権は委ねられん、だから俺がやむにやまれず出馬するんだよ。俺が政権を取ったら、やるぞ~。この参議院のネジレは早々に決着をつけなければ、政治は出来ん! 連立を増やすしかないのだ、目星を俺はつけているぞ!
③ 小沢「政調をやめるべきだ と言ったことは事実だし、今もそう思っている。」
代弁:族議員の温床とも言える政調など残しておいてみろ。どいつもこいつも業界や団体の代弁者となり、族化するものだ。志高き若い政治家諸君に甘い蜜の味を教えるようなものである。子供を野放しにして、歌舞伎町で夜遊びさせるようなものである! 百害あって一利なし!
④ 小沢「議院内閣制では 最大与党の党首が首相を務めるのは当たり前のことだ。自民党時代も総総分離という話があったが、もってのほかだ。だからわたしも思い悩んで最終決断した。」
代弁:誰がそんな事を言ったのかね?君ら報道が作り上げたねつ造情報とか妄想だろうが。議院内閣制を知らんのか、民主主義を最も大切にしてる政治家に向かって、何と云う愚問を発するんかね。首相の激務に自分が耐えられるかどうか、だから思い悩んだのだよ。しかし、現状俺しかそれをする奴が居ない以上、死ぬ覚悟で出馬しているんだ!
⑤ 小沢(政治とカネ質問に対し)「謙虚に受け止めている。検察の捜査で、実質的に不正な犯罪事実は何ら無いことが証明されたものと思っている。」、「(検察で)実質的な不正犯罪はなかったという結論を得ているので、審査会の皆さんも理解していただいてくれていると思う。」、(検審の起訴相当が再度出たらの質問)「わたしも逃げません。」
代弁:8月28日付拙コラム「小沢一郎は検察審査会議決と訴追を尊重することも視野にあるだろう」で述べたように、裁判での決着は望むところだ。良いかね、行政から独立しているとはいえ一部組織である検察が不起訴にした話だよ。行政に関わる責任ある立場の人間は、行政の一部検察が不起訴にした案件をとやかく言うこと自体、憲法に抵触するかも知らんのだ。岡田君・千葉君などは裁判を起こしても良いくらいの放言なんだよ。菅君、君も同類なのかね?裁判が行われることはやぶさかではない。検察の問題点が浮き彫りになるのも悪くないだろう。しかし、行政の長になった内閣総理大臣と云う立場で、行政組織の検察の瑕疵を殊更表沙汰にするのは気が引けるのも事実だね。村木裁判で恥を晒し、国民の検察への信頼が揺らぐことは憂慮に堪えない。その上、俺の裁判で検察の捜査段階からの全体像が公になり、更なる検察への国民の信頼が揺らぐことは、憂慮に堪えんよ。
⑤ 小沢(円高への対応質問)「円の評価が上がること自体は長期的に見て悪いことではない。ただ急激な円高は弱い者にしわ寄せがくる。(各国との)協調介入ということなら別だが、日本だけで世界が円高を容認している中ではなかなか効果は上がらないが、そのくらいの覚悟でやるべきではないか。」
代弁:総体的に円高は悪いことばかりではない。しかし、急激な円高は輸出企業は体力がタップリあるからダメージは少ないだろうが、その関連する中小零細企業の経営を直撃するわけだから、協調介入が難しい時期であっても「これは行き過ぎだ。アメリカも少しは同盟国の経済を考えた動きをして欲しい」と米国に財務大臣が飛んでいく位の勢いを見せないとメッセージは伝わらない。つまり、政治主導の外交的為替運営が出来るような内閣でなければならないのだよ。軽井沢で総理の椅子の守り方なんて考えている暇はないはずだ。慌てた姿を見せるのも外交だよ。俺なら断固一国でも「行き過ぎの円高は為替介入!」と米国に発信するね。ガイトナー財務長官が日本に飛んでくるような行動が必要なのだ、それが政治主導というものだ。だから君は隷米なのだよ、米国が怖くて対等の関係などと言うものではない。対等だと思うなら、友を怖れてはイカン、友には言うべきことは言わなければならない。
*政策の財源、消費税、普天間移設、健康問題、解散総選挙は長くなり過ぎたの明日追加の予定。
(転載貼り付け終了)