「共同記者会見 菅首相と小沢前幹事長を判定」

投稿日:2010/09/02 17:09

「ゲンダイネット」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年9月2日
「共同記者会見 菅首相と小沢前幹事長を判定」

「政治とカネ」しか材料がない菅直人と民主党政権の理念の実現約束を強調した小沢一郎
 民主党の代表選は1日、菅首相と小沢前幹事長が正式に立候補し、2週間の戦いが始まった。
 さっそく両者は共同記者会見に臨んだが、呆れ返ったのが菅の言い草だ。「政権発足してまだ3カ月」「これから政治主導を本格化する段階に入ってきた」とか、言うのである。
 政権発足後3カ月間、ナーンにもしなかった菅政権への評価は市場が雄弁に物語っている。政治主導はガタガタになり、役人の高笑いが聞こえてくる。これじゃあ、国が滅びてしまう、と小沢が立候補を決めたのである。その小沢はこう決意表明した。
「政治主導、国民主導の政治をつくらなければならない。政権交代以来の主張と実態が少し違う。そこに国民の期待が薄れている原因がある」
 これに対して、菅は「自分はまだ3カ月じゃないか」とばかりに居直ったのだ。経済アナリストの菊池英博氏は仰天していた。
「この3カ月間に菅政権は参院選で惨敗し、円高を放置し、財務省主導で歳出1割カットという政治主導とは程遠い予算編成方針を決めました。国家戦略室も棚上げし、民主党らしさは完全に失われた。これから政治主導を本格化させると言われても、口からデマカセにしか聞こえません」
 菅が財務官僚に籠絡されていることは、国民だって知っている。唐突な消費税増税発言からも明らかだ。こうした批判を意識してか、会見で菅は「財務省こそが野放図な財政を放置してきた張本人」とか力んでいたが、こういう発言も空々しい。だったら、どうやって政治主導を確立するのか。その具体的処方箋がないのである。

●攻め手がないから揚げ足取りの醜態
 政治ジャーナリストの野上忠興氏は「菅氏は現職総理なのにみっともなかった」と切り捨てた。
「空き菅といわれるように、菅首相には『これをやりたい』というものがない。だから、何かを打ち出すのではなく、相手への非難になってしまう。1日の会見でも小沢氏への当てこすりや皮肉、中傷がやたら目立った。現職の首相なのに余裕がない。権力にしがみつきたいのでしょうね。それがトロイカ体制をいったん受け入れながら、やっぱり、拒否するというブレになる。会見でも、いかに追い詰められているかがよく分かりました」
 菅は冒頭、「カネにまつわる古い政治から脱却したい」と強調、「小沢さんは(政治とカネについて)しっかりとした説明が必要だ」と攻めた。
「小沢さんが予算委員会で何時間も座っている場面は想像しにくい」と健康問題まで匂わせた。攻め手が「相手の揚げ足取り」しかないのだ。
 これに対し、小沢は政治主導とマニフェスト順守の必要性を堂々主張、さらに予算の組み替えによる財源の捻出方法、その額など、具体的に語った。こうなると、軍配は歴然ではないか。
「世論が頼みの菅氏ですが、小沢氏への攻撃は品がなかった。裏目に出たんじゃないですか」(政治評論家・山口朝雄氏)
 2人が並ぶと菅の薄っぺらさばかりが目立つ。菅に勝ち目なしである。

(転載貼り付け終了)