「「記者クラブの廃止は改革の第一歩」(EJ第2844号)」

投稿日:2010/06/29 07:09

「エレクトロニック ジャーナル」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年06月29日
「「記者クラブの廃止は改革の第一歩」(EJ第2844号)」

 EJではここまで何回も記者クラブの廃止と記者会見のオープ
ン化の重要性について書いてきています。なぜなら、それが最善
の日本のジャーナリズム改革になるからです。少なくとも私は民
主党にそれを期待してきたのです。
 しかし、民主党はそれを公約に掲げて選挙を戦いながら、政権
を取ると一部の大臣──岡田外相、原口総務相、亀井前金融相な
どを除いて、真剣にこの公約に取り組もうとしない。しかもこの
公約は実施に当たって財源を必要としないのです。大臣としての
実力があれば、即やれるのです。にもかかわらず彼らはやろうと
しない──大臣として政治主導が何ら果たせていないのです。実
力がないからできないのです。菅総理(財務相時代を含めて)も
まったく手をつけようとしないのです。
 むしろ記者クラブを廃止することによって税金のムダをなくせ
るのです。したがって、記者クラブを事業仕分けにかければいい
のですが、誰もそのようなことはいわない。記者クラブメディア
が報道しないのをいいことにして、彼らは公約を破っても平気な
顔をしているのです。これは裏切りです。
 それに加えて国民もいまひとつ熱心ではありません。どうして
でしょうか。それは、国民自体が記者クラブの存在や実態を知ら
ないからです。記者クラブメディアが、ひたすら記者クラブの存
在を隠そうとしているからです。したがって、それに関わる報道
はいっさいしないのです。亀井前金融相が記者クラブのオープン
化に向けて行動していることをニューヨーク・タイムズ紙が好意
的に伝えていることを知りながら、伝えないのです。そういうわ
けで、大事なことは次の事実です。
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 記者クラブメディアは、自分たちにとって都合の悪いことは
 いっさい報道しない
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 確かに現代はインターネットが発達し、ある程度のことは自分
で調べることができるようになっていますが、そういうことがで
きない人もたくさんいるのです。今でも大手メディアの影響力は
絶大なのです。それにしても鳩山政権時代の記者クラブメディア
の報道は明らかに常軌を逸していたと思います。
 副島隆彦氏は、記者クラブメディアと各省庁の官僚について、
自著で次のように述べています。
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 今の日本の民放テレビ5局(全国ネットワーク)と大新聞5社
 の計10社、さらにはNHKまでもが、まったく誹謗中傷とし
 か言いようがない状態です。彼らは、意図的に、民主党政権へ
 の謀略攻撃を仕掛けています。報道の中立性や公平性をかなぐ
 り捨てて、現政権への憎悪感だけで記事づくりをしている。こ
 こまで民主党政権に対して、悪意と憎しみを込めて非難・中傷
 を行なうところを見ると、彼ら、テレビ・新聞の幹部たちはよ
 ほど長年、アメリカに抱き込まれて、育てられてきたと思いま
 す。日本の官僚(高級公務員組織)たちも同じです。彼らは、
 アメリカの国家情報機関であるCIAや、「知日派」と呼ばれ
 るアメリカ人の高官や学者たちに育てられ、若い頃から留学や
 奨学金供与などの便宜や利益を受けてきたのです。そして、彼
 らはこれまで「出世街道をまっしぐら」で、自分たちの地位を
 安泰にしてぬくぬくと生きてきた属国・日本の支配階級の人々
 です。       ──副島高彦×佐藤優著/日本文芸社刊
  『小沢革命政権で日本を救え/国家の主人は官僚ではない』
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 昨日のEJで、亀井前金融相の第2記者会見をそらのちゃんが
生中継することによって、多くの国民が大臣の記者会見を視聴す
ることができる──これこそオープン化そのものですが、とても
意義のあることだと思います。
 ちなみに、亀井氏の後任の自見大臣の記者会見に関しては、記
者クラブ側が折れて、非加盟メディアも参加することを了承した
ので、6月8日以降はそのルールで一回の会見が行われているの
です。これは亀井前大臣の強い姿勢に記者クラブ側が一歩譲った
かたちになっています。他の大臣は何をしているのでしょうか。
 現在、参議院選挙中ですが、「消費税の増税」が選挙の焦点に
なっています。これは、菅首相が選挙前に消費税増税を口にした
からです。問題は、どのようなプロセスを経て、そういう発言に
なったかです。もともと菅氏は、財政再建を明確に口にしていな
かったし、まして増税など主張していない。そんなことよりも、
公務員の数を減らし、給与を下げてムダを徹底的に排除する──
濡れ雑巾を絞って、もう一滴の水もできない状況になってなおか
つ足りないときは国民にお願いするといっていたのです。それが
財務大臣になって変貌したのです。
 それは、財務官僚に洗脳されたという見方も根強くあるものの
ここで増税を口にしておくことの有利さを素早く政治的に判断し
発言したのかも知れないのです。菅氏のこれまでの政治家として
の行動をていねいに見て行くと、その政治的センスというか判断
力が優れていることは確かに読み取れるのです。
 知られざるこんな話があります。1991年4月のことですが
菅氏は自民党の竹下登元首相に呼ばれているのです。当時菅氏は
社民連の政審会長をしていたのです。何のことかと菅氏が竹下氏
の個人事務所を訪れると、竹下氏はいきなり「君は自民党に入る
気はないか」と切り出し、次のようにいったのです。
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 うちの派閥には小沢をはじめ幹事長の人材は多士済々だが、い
 い総理候補がいない。君なら将来総理になれる。
              ──「週刊朝日」6/18号より
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 竹下氏は菅氏の政治的センスの良さに注目し、自民党入りを勧
めたのです。もちろん菅氏はその場できっぱりと断ったことはい
うまでもないことです。   ──[ジャーナリズム論/48]

≪画像および関連情報≫
 ●菅氏の数学力についての同級生の証言
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  「成漬はよかった。とくに数学はすごくて、こちらが問題を
  解いてる問に、同じ問窺で2通りの解き方を考えてた。旺文
  社の全国テストでは、約16万人中の2ケタの順位だった」
  (大高さん)「男前で格好よかったけど、ガールフレンドは
  いない感じ。どちらかといえば硬派で、よく正論をぶってま
  した」(別の同級生)  ──「週刊朝日」6/18号より
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(転載貼り付け終了)