「「民意」より「官意」を重んじる「菅官政権」」

投稿日:2010/06/25 07:17

2010.06/25 [Fri]
「「民意」より「官意」を重んじる「菅官政権」」

小沢一郎は、やはり、僕らの小沢一郎だ。
財務官僚の思惑どおり、翼賛的な「消費税増税」の大合唱に対し、ついにその態度を明らかにした。
しかも、山梨県の片田舎、ビールケースの上から演説したあとで・・。

「3年前の参院選も昨年の衆院選も、『すぐ増税はしない。無駄を徹底的に省き、財源を捻出(ねんしゅつ)する。それでも財源が不足する時は消費税の論議をする』というのが我々の主張だった。(そうした認識は)変わっていない」

そう、だからこそ、僕らは民主党に票を投じたのだ。
しかし、菅政権はそれを反故にし、「民意」よりも「官意」を重んじる政権であることを次第に明らかにしつつある。

今日も一票、お願いします。

今日、菅代表と谷垣総裁は、参院選第一声で、異口同音に「ギリシャのようになっていいのか」と国民を脅した。
脅して、庶民の貧しい財布から金を掠め取ろうとする行為は、道端で待ち伏せて金を脅し取る強盗とどう違うのか。
国の規模も債務の内情も違う日本とギリシャを単純に同一視して、「ギリシャのようになれば、まず年金がカットされる。次に給料がカットされる」と、露骨に有権者に恐怖を煽るような菅総理の演説をきいたとき、僕は、昨年の衆院選で高く掲げられた「国民の生活が第一」というスローガンが、ゴミのように捨て去られてしまったことを、はっきりと感じた。

政権交代の果実であったはずの、「官僚主導打破」が夢まぼろしのように消えてしまった。
これは、とりもなおさず、旧体制の復活を意味するものなのではないか。

菅首相が霞ヶ関と手を組んだのは、足を引っ張られるのが怖いからだけではない。
有力な政治家が官僚を味方につけると、政敵のスキャンダルから官邸や党内の動き、どの議員がどんな陳情を取り次いだかなど、どんどん情報が入ってくる。
次の首相を窺っていた現実主義者の菅氏は、そこまで計算して副総理の頃に霞ヶ関と組んだのではないか。
その見返りに官僚に踏まされたのが「消費税増税」の踏み絵だったというわけだ。
国民のカネで地位を買ったと批判されても仕方ない。

                          週刊ポスト7月2日号

戦後、はじめて実現するかのように見えた真の「民主主義」は、再び「官主主義」に後退してしまった。
しかし、はっきりと、小沢一郎氏は、「消費税増税反対」の旗幟を鮮明にした。

東京の町田市で「増税」を叫んだ菅氏と、地方の片田舎で「増税反対」を明らかにした小沢氏と、どちらが、庶民、貧乏人の味方であるのか、明らかだろう。
選挙後の小沢氏の反転攻勢を期待したい。

(転載貼り付け終了)