「「われわれの敵は3つの権力である」(EJ第2850号)」

投稿日:2010/07/07 06:42

「エレクトロニック ジャーナル」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年07月07日
「「われわれの敵は3つの権力である」(EJ第2850号)」

 EJ第2832号において私は次のような書き出しではじめて
います。これは前から何度もそう書いていたはずです。
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 EJでは、現在の政治情勢を「民主党」対「官僚組織+記者ク
ラブメディア+大企業(経団連)+自民党による連合軍」と位置
づけて分析しています。   ──EJ第2832号/6・11
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 そうしたところある読者から「あり得ない前提である」という
お叱りをいただきました。「メディアに対して失礼でないか」と
も「小沢一郎を擁護し過ぎる」とも批判されています。
 そうお考えになるのであれば、それはそれでよろしいと思いま
す。しかし、これは72回にわたる「小沢一郎論」と既に50回
を超えている「ジャーナリズム論」を書くに当たって私が読破し
た数多くの本とネットをはじめとするさまざまな情報、それにテ
レビなどのメディアから得られた情報などを総合的に分析して立
てた仮設なのです。それが正しいといっているのではなく、あく
までひとつの仮説なのです。しかし、この仮説に立ってものごと
を見るといろいろ納得できるものがあるのです。常識的な見方ば
かりではなく、こういう見方があってもよいと思うのです。
 現在の世の中をテレビや新聞・雑誌などから得られる情報だけ
で判断していると、大事な事実を見落としてしまいますし、真相
が見えなくなってしまうものです。
 既にご紹介している副島隆彦氏と佐藤優氏の最新刊の対談本に
おいて、私の「敵たち」として次の記述があります。これがこの
本の前提になっているのです。
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 ①各省庁の官僚トップたち。とりわけ2010年2月の「小沢
 対検察」で国民に丸見えになった検察・警察の幹部と法務省と
 裁判官。それから②公共電波であるテレビと新聞(マスコミ)
 を握る者たち、③そして戦後65年間、アメリカの下僕となっ
 て、甘い汁を吸ってきた財界人たち。この3つの権力との正面
 からの闘いです。  ──副島高彦×佐藤優著/日本文芸社刊
  『小沢革命政権で日本を救え/国家の主人は官僚ではない』
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 まったく同じ考え方であると思います。この本は、2009年
12月14日から2010年3月17日まで、4回にわたって行
われた(佐藤優氏と副島隆彦氏との)対談に拠っている──本書
のトビラにはそう書かれています。
 本書のまえがきは佐藤優氏が書いており、日付は2010年6
月6日になっています。そこにはこうあります。
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 当初、私たちはこの本を2010年の秋に出版する予定にして
 いた。7月に予定されている参議院選挙で、民主党が大敗し、
 検察官僚が小沢一郎氏を政界から放逐し、外務官僚が鳩山由紀
 夫氏を統制下に置くクーデターを今年末(特には11月~12
 月に予定される沖縄県知事選をにらんで)に行なうと見ていた
 からだ。目に見えない権力闘争の姿を、普通の国民に伝え、日
 本がファッショ化することを何としてでも阻止したいと思い、
 本書を準備していた。しかし、事態は予定よりも早く進捗して
 いる。そこで、本書を緊急出版することにした。菅直人氏が第
 94代目の内閣総理大臣に就任し、闘争はますます深刻化して
 いる。            ──前掲書「はじめに」より
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 副島氏の本や副島氏と佐藤氏の対談本はほとんど全部読んでい
ますが、今回の本は凄い内容が書かれています。すべてが真実で
あるとは思いませんが、われわれの知らない驚くべき事実が詳細
に実名で明かされています。このあとEJでもエッセンスは取り
上げていきますが、ぜひ一読をお勧めしたいと思います。
 本書の対談において、メディアと官僚の関係が話し合われてい
る部分があります。ご紹介しましょう。
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 副島:官僚と新聞記者たちは本当にベタベタしていますね。根
 が同族なのですね。特ダネ貰いという「恩義・互恵の関係」が
 ありますからね。
 佐藤:恩義や互恵など実際には関係ないことです。官僚にすれ
 ば自分たちの利益になるから特ダネを流しているだけで、逆に
 新聞記者のほうが使われているのです。ところが記者たちはこ
 の辺を冷徹に理解していないのです。
 副島:これは本当は腐敗ということです。官僚も腐敗していま
 すが、新聞記者である自分たちも腐敗しているという自覚がな
 いのです。新聞記者というのは、正義の味方であるフリをして
 「冷蔵庫の中で腐ったままの状態で、いつまでも冷凍状態でい
 るような存在」です(笑)。
 佐藤:いっそ冷蔵庫ごと捨てたほうがよいと思います(笑)。
 副島:普通の官僚は、裏金や汚いお金は貰ってこそいませんが
 ク表に出ている汚い金"で動くのです。やはりそれは天下りで
 す。天下ることで高い給料が付随している地位を貰うというこ
 とも腐敗なのです。            ──前掲書より
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 副島、佐藤両氏ともメディアが問題であるという点で一致して
います。彼らはメディアを「マスゴミ」といっています。佐藤氏
は、官僚の知人たちに、夏目漱石の『それから』という小説を読
むように勧めているといっています。『それから』は、新聞記者
の嫌らしい側面を描いた小説であり、新聞記者の正体がよくわか
るというのです。
 副島氏によると、産経新聞は論説委員のクラスに、小沢潰しの
突撃隊、決死隊を抱えているといいます。私は産経新聞は、アイ
フォーンで読んでいますが、確かにそういうところはあると思っ
ております。しかし、この新聞の政治記事以外は実に素晴らしい
ものがありますが・・。   ──[ジャーナリズム論/54]

≪画像および関連情報≫
 ●『小沢革命政権で日本を救え』(日本文芸社)書評
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  本日アマゾンより副島隆彦氏と佐藤優氏の共著&緊急出版で
  ある「小沢革命政権で日本を救え」が届き、今1回読み終え
  たところです。内容は、ただ単に小沢 VS 検察という形だ
  けでなく、多種多様に渡って議論されており非常に内容の濃
  い書となっています。もちろんお互いが全ての問題について
  意見が合っているわけでもなく、副島氏と佐藤氏の考えが違
  っている部分もありますが、またそこが良いところでもある
  でしょう。
     http://ameblo.jp/kriubist/entry-10566596152.html

(転載貼り付け終了)