第三の「エジプト革命」と日本「第五の開国」

会員番号4655 佐藤裕一 投稿日:2011/02/09 22:00

 会員番号4655の佐藤裕一です。

 菊地研一郎さん(2555番)のツイッターから転載させて頂きます。

 

(佐藤裕一による転載貼り付け始め)

 ネットに満ちている就活アドバイスってのが、なぜああも空疎なのか、やっと分かった。「悪」の存在を無視しているからだ。それとも、最近の企業は人を殺さなくなったのか。

(佐藤裕一による転載貼り付け終わり)

菊地研一郎 KIKUTI , Ken (kenitirokikuti) on Twitter
http://twitter.com/kenitirokikuti

 

 上記の呟き、至言というか至呟(しげん?)です。仕事や職業、労働といった話は「悪抜き」では語れません。

 仕事が出来れば出来るほどかえって「悪」を増進させる結果になることだってあります。それどころか私は全職種に多かれ少なかれ「悪」があると考えますし、後は自覚があるかないかの話ではないでしょうか。

 そして最後はやはり利益があるのかそうでないのかということでしょう。合「利」的であれば「悪」なんて出ないのだと思ったら大間違いで、これを「弊害」と言いますが、「利悪」とか「弊悪」などと表現することも可能かと存じます。
 
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 さて、有益な書き込みが続いている重掲ですが、菊池さん(4052番)投稿[183]「エジプト人の目から見たエジプト革命」によるFIFIさんのブログについて、初めて知りました。ご紹介ありがとうございます。

 FIFIさんという、普通の日本人にとっては「外国人タレント」という枠組みに入るかたは、テレビ番組で芸能活動しているところを見たことがありますので、芸名と大声・趣味のタロット占い等の芸風くらいは存じていましたが、先ほど本人によるブログ文章を読んでみました。

 彼女の母親が日本で国際政治学(国際関係論?)の博士号を取得しているらしく、ウィキペディアを見ると父親も工学博士号取得とのことで、彼女自身も大学を卒業しているようです。ただエジプトから日本に出稼ぎで流れ着いたような人とは異なることは分かります。でも学歴より家庭環境や周囲の影響の方が大きいと思わされました。

 なにしろ文章の内容がすばらしい以上に、彼女の勇気に感激すると同時にその知性の高さに驚きました。日本の芸能人やお笑い芸人と一緒になって、面白くふざけ合っていながらにして、この文章。愕然とします。日本の「インテリ芸能人」なんて恥ずかしいから止めてくれと言いたいですが、私が卑屈になり過ぎているせいですけれども、彼女のような人が現れるとさすがに衝撃を受けてしまいます。

 ブログ文章掲載にあたって日本語ネイティヴが手伝っているのかどうかは知らないですが、テレビではペラペラ話していたので、おおむねFIFIさん本人の文意であると考えていいのでしょう。

 彼女が書く「三十年も政権を握ってる大統領がいる事自体が不自然」という、この簡潔明快なたったの一言ですら、諸所の抵抗があってテレビで発言出来ないとしたら、テレビは余計な誤魔化しの解説などせず、現地の映像音声を流すことと、エジプト国民の生の声を通訳だけやったほうが、よほど誠実な報道であるといえましょう。

 エジプトと日本の共通点は歴史・気候・社会・文明・文化・人種・宗教・国民性どれをとっても非常に少ないですが、政治・外交においては「親米政権でなければ……」という問題が常に重く圧し掛かる部分が、それから経済においてはエジプトは観光立国、日本は輸出立国で外国に依存する度合いがどうしても多い、外国の動向に迎合する傾向が強いというところは共通していますので、今回少しだけ、自分が行ったこともないエジプトに親近感が湧きました。

 それからチュニジアと違ってエジプトはアフリカ大陸の一番端っこの国であり(日本も端っこだが島国)、ユーラシア大陸との接点でスエズ地峡と運河のこともあり、地政学的にも重要ということで、アメリカに「かわいがられる」(目をつけられる)のです。

 パキスタンで軍事クーデターで政権をとったムシャラフ大統領(当時)も何だかかわいそうな役回りの人でしたが、ナセル大統領暗殺で副大統領から昇格したエジプトのムバラク大統領には、かえって外国人としてもあまり同情出来ません。

 確かにジンバブエのムガベ大統領や北朝鮮の金正日総書記などの失敗国家の専制独裁者ではなく、経済発展と引き換えに強権的な専制政治を国民に受け入れさせる開発独裁的な大統領だから、私服を肥やしてはいるでしょうが、同時にエジプトの国益を全く度外視するような人ではないでしょう。それにしたって、どんなにうまくやっても三十年も同じ大統領政権なら腐敗も蔓延り綻びも噴出することは防げません。

 最近、同じく開発独裁型であるカザフスタン共和国のヌルスルタン・ナザルバエフ大統領がエジプト情勢の影響を配慮して、大統領選挙の前倒しを提案しているそうです。このまま愚かな「終身大統領」の座に収まるのかと思いきや、さすがに彼は百戦錬磨のやり手です。周囲に関心と緊張を持ち続けなければならない、内陸国の政治指導者だからこそ、国際情勢にも敏感なのでしょう。

 私がムバラク大統領に唯一同情出来るのは、バラクがムバラクを責め立てることぐらいです。ムバラクにとったら、

「お前ら、手のひらを返して、いい加減にしろよ……!!」

 ということですから、怒り心頭に発して当然です。バラクはバラクで「チェンジ」の人ですから、そう言うしかないでしょうけれども。歴史を振り返れば世界覇権を奪ったアメリカ合衆国は本当にそういう国です。

 良い人であろうが悪い人であろうが、外国の政治指導者に酷い仕打ちを平気でする。完全にご都合主義外交です。だからイエメンやシリアのサダトどころか、お向かいのサウジアラビアだって米軍が駐留しておりどうなるかわかったもんじゃない。

 サウジも属国状態継続と政治支配継続を国民に認めさせるが、石油によって国民に豊かさを提供出来る今はまだ政情安定していられるでしょうが、サウジこそ原理主義革命(本来、原理主義はキリスト教にしか合わない用語だが仕方ない)による転覆の潜在的可能性が大きい。

 かつて森田実氏が言ったところの、散々に荒っぽく使った後に、カラカラに干からびてしまって、もう絞っても水一滴出なくなった後に捨てられる、用済みになったボロ雑巾になるかも。このように日本もサウジもエジプトも現状は属国なのです。エジプト国民の方がよく分かっているのではないですか。

 イスラム圏の中でもアラブ・中東世界にはイスラエルという解決困難な問題もあります。
 
 副島先生によると世界の火薬庫は極東と中東ですから、炸裂するとすれば中東の可能性が最も高いということになりますか。といってもイスラエルはパレスチナ人に核攻撃を加えられないのですね。自分達が建国し入植して住んでいる所ですから、使えば自分達も被爆してしまいます。

 現時点でイスラム教国においてはパキスタンしか公式核保有国がありません。自国の存亡がかかっているイスラエルが非公式の公然たる核保有国で、これからイランやサウジ、シリア、トルコ、そしてエジプトなどアラブ・イスラム諸国が核武装するとなると(リビアのカダフィ大佐は既に路線転換したが)、いくらエルサレムが聖地でパレスチナ人が住んでいるとはいえ、イスラエルに向けて打ち込まないという保障はありません。

 当然イスラエルが黙っているはずもないので、恐ろしい事態になる可能性はあります。ただし既に何度か私の意見を述べているように、資格論という視点から見ることも必要だということは書いておきます。

 確かに今回のエジプト国民のデモや運動に、宗教国家と宗教政党という問題が大きい背景・前提としてあることは間違いありません。イスラム諸国にとっては抜き難いことで、政教分離がどうしても出来ないし、軍事力で抑えつけてしまうとトルコのように無理が出る。エジプトは宗教色を薄めて世俗色を出したが、そうすると国民が反発する。何故ならイスラム圏では「世俗」が「親米」に直結するという悩ましい事態に陥っているからです。宗教と世俗の分離のことはもっともっと深く考えて結論を出すべきことでしょう。

「エジプト革命」は1919年、それから1952年にも起こっているそうです。2011年になって真の国民運動による独裁政権打倒が達成され民主政権(エルバラダイ氏が有力候補か)が樹立されれば、3度目の正直で今度こそ正真正銘民主「エジプト革命」になるのでは。

 FIFIさんは、良質の知性の持ち主であり、知識の活用が出来るかたであり、単に場当たり的な情報・常識に流されている日本の茶坊主学者やら似非知識人・評論家・報道業界人間達とは全然違います。なにより祖国への愛情が率直にして自然であり、これが素直な愛国心の発露でしょう。親米ポチ保守やJ右翼諸君の薄汚れきった愛国心とは完全に異質。

 似非知識人、か。私はもはや彼等には、「知識人」という言葉すら表現として用いたくありません。彼等に最初から期待などしていない以上は失望することもありませんが、軽蔑だけはいつまでも残り続けています。彼等はただの情報人間であり、日本的国内基準の「常識人間」です。「常識人」だとまるで褒めているような印象だから「常識人間」と書きます。

 私は今後「常識」という日本語を悪い意味でしか使わないように決めました。この言葉を良い意味で多用すると、どんどん自分の頭が悪くなることに気付いたからです。氾濫するクイズ番組を見ていて、つくづくそう感じます。

 日本語の「常識」は、故・山本七兵の「空気」支配と実質同じことであり、その知識部分です。ちょっと古い感じの用語でいうと「同調圧力」です。これらの現象が他国に起きないわけではありません。日本独特の「空気支配」という形をとるということと、あまりにもひどい国内基準程度の言論が顕著だということです。

 それが植田信さん提唱理論である「律令理性論」に繋がるところでしょう。どうも近年、日本語という非関税障壁が従来の良い作用が薄れ、悪い作用による影響ばかりが目立つようになってきている。

 ところが菅直人政権で、TPP参加が「第三の開国」だという。そんじゃあ第一と第二は何なんだということになりますが、第一の開国はペリー黒船来航と幕末・文字通り鎖国終了・明治維新、第二の開国は敗戦・占領だとする見方が大多数のようです。

 この場合第一と第二は外交や国防、戦争(ハイポリティクス)といった話であり、しかも統治形態や憲法まで変わっていますから確かに開国といえば開国ですが、あくまで政治の話であり経済や産業・貿易に限った話(ローポリティクス)と繋げるのは違和感があります。

 経済だけでいうところの第一の開国は戦争へのレールを敷いた金解禁、第二の開国は失われた二十年をもたらした外為法大改正と金融敗戦(マネー敗戦)でしょうか。これで第一、第二、そして第三の開国なら話が通じますが、他にも大きい山があったか。あまり経済史や産業史に強くないものですから。

 とにかく全部合わせて第一の開国・明治維新、第二の開国・金解禁、第三の開国・敗戦と占領、第四の開国・金融敗戦、第五の開国・TPP。これでスッキリですね。「開国」を「国難」とか「敗北」、「失敗」、「降伏」もしくは「従属」に置き換えたほうが、もっと理解しやすいかも。

 だいぶ話が飛んだり逸れたりしましたが、私もFIFIさんブログ文章を未読のかたにお勧め致します。

 

フィフィ オフィシャルブログ「All about FIFI」by Ameba
http://ameblo.jp/fifi2121/

フィフィ – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/フィフィ

 

 それでは阿修羅掲示板から5本ほど転載貼り付け致します。多いので尻切れになるかも。

 

(佐藤裕一による転載貼り付け始め)

つば苦労さん、素晴らしい在日エジプト女性フィフィさん紹介に感謝!為せば成る、ナセルはアラブの大統領と
http://www.asyura2.com/10/warb7/msg/259.html
投稿者 ヒゲ-戸田 日時 2011 年 2 月 03 日 21:05:24: Nk87MbMkz45iQ

(回答先: これほどのエジプト革命解説はない!FiFiのブログより エジプトの夜明け~新たな一頁へ 投稿者 つば苦労 日時 2011 年 2 月 03 日 01:28:00)

 つば苦労さん、素晴らしい在日エジプト女性フィフィさんのブログを紹介し
てくれてありがとうございます。
 読んで感動して涙が出ました。全くその通りです。
 かつてナセルの革命によって「アラブの盟主」として威風堂々だったエジプト。
 しかしそのエジプトがナセルの死後、サダトが米帝・シオニストイスラエルへ
の投稿路線を取ってアラブの大儀を裏切り、ムバラクになってさらに酷くなり、
とうとうガザの大虐殺を実質容認し、パレスチナ・ガザとの国境に鋼鉄の壁を地中
深く埋め込んでガザ牢獄を強化するまでにパレスチナ人弾圧に加担するほどになっ
てしまった事を悲しく思っていました。

 エジプトのムバラク打倒の民衆決起は、同時にパレスチナ人に大きな希望と激励を与えているだろうと思
います。
 フィフィさんは知らないかもしれませんが、日本の戯れ言葉に「為せば成る。為さねば成らぬ何事も。ナセルはアラブの大統領」というものがあります。
 それほどナセル大統領は日本で有名であり、「エジプトと言えばナセル」と日本人が記憶していた時代が
あります。

 日本においてアラブ世界への理解は、残念ながら非常に低く、また米帝やシオニズム勢力による情報操作
が跋扈し続けている状態にありますが、それでも近年はパレスチナ現地にも出向きつつ連帯運動をする若者
やガザ支援船に乗り込む若者も出てきています。
 フィフィさんからの情報発信もエジプト・アラブ世界の実状を知らせ、民衆連帯の動きを作る触媒として
大きな位置を持つものと思います。

 フィフィさんブログhttp://ameblo.jp/fifi2121/ へのコメント投稿の仕方が分からなかったので、ここに
書きました。
 もし「つば苦労」さんから、こういう投稿文があった事をフィフィさんに伝達する事が可能ならば、よろ
しくお伝え下さい。(無理ならば諦めます)

 フィフィさんブログを阿修羅に紹介してくれた事、改めてお礼を言います。ショクラン!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
◎戸田ひさよしHP http://www.hige-toda.com/
★「裏金不正・冤罪・証拠ねつ造・検察審査会の異様な小沢起訴など検察問題」特集
  http://www.hige-toda.com/mitui_yoobousyo/mitui_yoobousyo.html
  ・検察マスコミ批判でもなどの記事も載せている「自由論争掲示板」
           http://www.hige-toda.com/x/c-board/c-board.cgi?cmd=tre;id=01
■他では見れない動画が満載!「戸田のYUチューブコーナー」
          http://www.youtube.com/user/todajimusho
■「中小企業の砦」=協同会館アソシエに関連する「アソシエ動画」
          http://www.youtube.com/user/ASSOCIE0911#p/u
■在特会や三井さんほか動画各種はこちらでも
   「絶対面白い動画コーナー」 http://www.hige-toda.com/_mado05/movie/  

(佐藤裕一による転載貼り付け終わり)

(佐藤裕一による転載貼り付け始め)

タレント・フィフィと反米革命(ネットゲリラ)
http://www.asyura2.com/11/senkyo106/msg/642.html
投稿者 会員番号4153番 日時 2011 年 2 月 06 日 19:22:30: 8rnauVNerwl2s

(回答先: エジプトの夜明け~国民の想い(All About Fifi)~日本人は、日本の未来の為に今なにが出来ますか? 投稿者 会員番号4153番 日時 2011 年 2 月 06 日 19:18:32)

■タレント・フィフィと反米革命
 http://shadow-city.blogzine.jp/net/2011/02/post_552a.html#more

・・・タレントのフィフィというのが話題なんだが、外国人ばかり集めた番組で人一倍、大きな声でワーワー騒いでいるオバチャンという印象なんだが、

1976年2月22日、エジプト人の両親の間にエジプト・アラブ共和国の首都カイロで三姉妹の次女として生まれる。母親は日本で政治学博士号を取得、父親も日本で工学博士号を取得している。2歳の頃に日本に移住する。
高校卒業後、中京大学に学部生として推薦入試にて入学。在学中は名古屋市を生活の拠点とする。同学卒業後、引き続き勉学のため渡米。数年後再来日し日本の音楽制作関係企業に就職する。また業務関係や長期旅行での訪韓・訪中を経験している。
2001年5月30日、米国滞在時に知己となった日本人男性と結婚。

2歳で日本に移住してずっと日本で育っているんだが、両親はエジプト人ですね。ちなみに爺さんはエジプトでも有名な占い師らしい。家事・育児をしながらタレント活動をしている。で、もちろん話題はエジプトの反米革命について、なんだが、

読んでくださってるみなさんがわたしに勇気をくれました。私は命と引きかえに、そのリスクをかえりみず母国の為に、またアラブの為に、叫び続ける彼らの為にもあきらめないと決めました。彼らの起こす革命を世界中が注目しているんです。彼らのメッセージをわたしが日本で伝えていきたい。それがわたしのできること。今の時代、1人の人間が社会に影響を与える事だってできるんです。ほら、その証拠にこのブログを多くの人が読んでくれている。そして、みなさんは自国の為に何を想いますか?日本の未来の為に今なにが出来ますか?

タレントが多く執筆しているアメブロで以前からブログをやっていたんだが、今回の騒動をネタに書いたところ、予想外の大反響で、「母親が政治学博士」という血筋が騒いだようですw で、

なぜ今後のエジプトの新政権樹立にアメリカが関わろうとするの?関わるどころか今まで通り主導していこうとしてますからね。エジプト国民が何に対して怒っているのかぐらいわかってるはずでしょ、変革を求めてるんですよ。チェンジですよ、チェンジ!オバマ大統領があれだけ選挙の際に繰り返した『CHANGE』なんです。エジプトが変わっちゃうと不都合ですか?表向きには国民を応援しているように見せていますが、もしそれが真意なら今までのようにエジプトの政治に口をはさむべきでは無いはずです。エジプト国民はエジプト人のためのエジプトをつくりたいのですから。

はっきりと、今回の騒動が「反米革命」そのものである、と断言しているわけだ。日本のマスコミも、そこんとこはボカしてしか報道しませんねw マスコミで流れる「識者のコメント」とか称するモノも、「あんた、誰の味方なの?」というようなアメリカ寄りの立場で、まぁ、アメリカの利益が必ずしもイコール日本の利益ではないわけで、特にアラブ世界では日本という国は独特の地位を占めているわけで、必ずしも「アメリカ様の言う通り」というのが国益だとは思わないんだが、さて、そこで、だ。

ムバラク支持派は外国人ジャーナリストを襲撃したり、無理な情報操作を試みたり、イメージを悪くするだけの動きをみせて、ムバラク自身最後のあがきのように大統領の座に粘り続けるのはなぜでしょう?これはあくまでわたし個人の見かたですが、自分の資産を整理するのに手こずっていてそれまでの時間稼ぎなのではと思うのです。ここは驚くところですよ!ムバラク一族の総資産は3~5兆円とも言われています。億じゃないですよ兆です。今政権が変われば腐敗政治でせっせとこしらえた資産は新政府によって差し押さえられかねませんよね?そりゃあイメージもへったくれもないですよ!何としてでもそれを整理したいんでしょうね。それだけの資産を整理するのにはやはり9月までかかるってことだったのかなぁ~と思うわけですよ。

ムバラクが貯めこんだ「資産」というのが、それこそエジプトの年間国家予算に匹敵するほどあるわけで、おいらも「資産の引越しで忙しいからすぐには退陣できない」と書いたわけだが、ところで日本に留学して政治学博士号を取得したというフィフィのお母さんはたまたまエジプトに里帰り中で、「この歴史的な瞬間の経緯をエジプトで見守りたい」と、当分戻らないそうです。・・・  

(佐藤裕一による転載貼り付け終わり)

(佐藤裕一による転載貼り付け始め)

エジプト民衆の戦いを見よ
http://www.asyura2.com/11/senkyo106/msg/443.html
投稿者 月と星 日時 2011 年 2 月 04 日 06:05:47: vebXXayRfpINQ

昨日になってムバラク派が突然、反ムバラクデモの民衆に襲いかかり多大な犠牲者が出た。今後どのような展開になるにしろ、もはやチュニジアのような平和裏な民主主義の獲得という事にはならないだろう。このようにどの国々も民主主義の獲得には多大な犠牲を払っているのが歴史の事実であり教訓でもある。だからそれらの国民は一人一人がその問題を真剣に考える事になる。

我が国はどうなのか、何度も投稿しているように、戦後に与えられた制度に過ぎない事から国民はその有難さを本質的に理解していない。大多数の国民は、親兄弟や多数の人々の努力や犠牲によって獲得したものでないので、「民主主義」というものがどのようなものでなければならないかを真剣に考えた事が無い。その上に、長い間、官僚と一体化した自民党の一党独裁によって、あるべき本当の民主主義が大きく歪められている事にも気が付いていない。もし、今のエジプトのように国民の努力により民主主義が獲得できたとするならば、国民はそれが変質すればすぐに気が付くだろう。わが国ではそれがなかった事から、誰も「変だ」と感じないし声も上げない。知識人と言われる人々も評論家と言われる人々も何も言わない異常な状態がずっと続いている。過去の経済的成功によって、現在までそこそこの生活ができているので誰も不満を言ってこなかった事も大きな要因になっているのだろう。しかしながら世界でも有数なGDPがあるにも拘わらず、国民にはそれに見合う生活は保障されてきていない。逆に経済的な格差や社会保障費の切り捨てが大きな問題になり、解決の糸口さえ見えてこない。それに輪をかける意味で「生活が第一」という公約のもとで政権交代した民主党政権は、菅直人政権になった途端に、その公約を次々に裏切り元の官僚支配による国の形態に戻りつつある事で、国民の怒りは頂点に達しようとしている。

今エジプトで起きつつある事を国民はもっと注視するべきだ。どのような過程で民主主義というものが獲得されるかという見本のようなものが見れる。CNNなどは殆ど24時間ぶっとおしでこの問題を報道している。歴史の中の大きな出来事が見れるというのに、日本のマスコミの取り扱いは単なるエジプトという国の騒乱としか伝えていない。明らかに何らかの報道規制がなされている。大相撲の八百長なんぞにかまけている日本のマスコミは無視し、できるだけ海外のメディアからの情報をとり今後の推移をみるべきだ。民主主義獲得の大変さと大事な事が認識できるはずだ。国民の覚醒を望むばかりである。  

(佐藤裕一による転載貼り付け終わり)

 

(佐藤裕一による転載貼り付け始め)

イスラム原理主義とは
http://www.asyura2.com/11/senkyo106/msg/513.html
投稿者 月と星 日時 2011 年 2 月 05 日 07:15:30: vebXXayRfpINQ

イスラム原理主義=テロリストと解釈するのは間違いであり「原理主義」という言葉も正しくない。英語では「Islamic Fundamentalism」であり、キリスト教の「Christian Fundamentalism」というキリスト教根本主義と同じ意味を持つ。その意味するところはイスラム教の理念に基づく社会の実現である。その始まりと言われるものはイラン革命に見られる、第二次世界大戦後の米国などの西欧各国の石油利権のための民主化という名前のもとの経済の自由化を求めた政権の腐敗に対して、イスラムの基本に帰れというイスラム法学者の言葉のもとに発生した民衆革命にある。イラン革命は決してテロリスト革命ではなく、民衆が行った改革であり、国民投票に基づいてイスラム共和国の樹立を宣言し、ホメイニーが提唱した「法学者の統治」に基づく国家体制の構築が行われたものである。

エジプトにおける今回の民主化を求める民衆の蜂起は、ムスリム同胞団というイスラム原理主義組織によるものが大きいと言われている。エジプトではムバラクの独裁により宗教政党が禁止されているので、ムスリム同胞団は選挙では無所属として活動を余儀なくされている。むしろムスリム同胞団などのイスラム原理主義の問題は、エジプトを主体に世界で5千万人以上もいると言われているキリスト教の一つであるコプト教徒との対立にある。イスラム原理主義国家になるとコプト教信者の迫害が起きるのではないかという心配が現実になる恐れがある。その意味ではイランと同じ革命になるとは考えづらいと言えるだろう。現在はムバラクという独裁者の追放で一つになっているが、今後どのように誰が国内をまとめるのかと言う事は、我々が考えている以上に複雑な動きになる事が予想される。

米国は、イスラエル問題を抱えてかなり慎重な対応をせざるを得ないし、エジプト以外にも民主化を求める周辺諸国の動きも活発化しているので、今後の動きは混沌としている。世界が大きく動いているのに、わが国ではこの事に対する議論はほとんど起きていない。民主党が外交、安全保障に疎いのではなく、他の政党も含めて国民が蚊帳の外に置かされているというのが、情報を独占する、いつもの官僚たちのやり方なのである。マスコミは依然として表面的な事しか報道しない、騙されてはならない。昨日のタハヒール広場の集会は「Day of Departure」と言われているが、新聞の翻訳は「追放の金曜日」などと変に意訳されている事からも別の意味にそらす意図が透けて見えて仕方がない。自分で考える事が大事なのだ。

(佐藤裕一による転載貼り付け終わり)

(佐藤裕一による転載貼り付け始め)

エジプト革命について思うこと。そして日本も。 (Aobadai Life)
http://www.asyura2.com/11/senkyo106/msg/651.html
投稿者 亀ちゃんファン 日時 2011 年 2 月 06 日 21:37:58: GqNtjW4//076U

http://ameblo.jp/aobadai0301/entry-10790698972.html 
2011年02月05日(土) 07時02分36秒

エジプト革命について思うこと。そして日本も。

アラブ世界の民主革命の動きは止まらなくなってきた。

東欧革命の頃は、テレビ映像がもたらした革命の連鎖とされたが、今度の革命は、TwitterやFacebookといったソーシャルメディアによるもの。

チュニジアのジャスミン革命の成功が、このエリアの盟主を自認するエジプトに飛び火し、ついに30年もの専制に及んだムバラク政権が今、倒れようとしている。

また、私たち日本人にとっても、情報のとり方が大いに変わってきていることを実感する。

20年前の東欧革命や、天安門事件の頃は、ニュースステーションでその衝撃的な映像を目にして、世界が変わりゆくことを実感したが、今はテレビをつけても、これほど世界の流れが変わるかもしれないニュースに際しても、日本のテレビはろくに報道をしてくれない。

トップニュースはまだプロ野球で活躍した経験もない斉藤祐樹の生出演などをのんきにやって、市川海老蔵の謝罪会見は生中継したとしても、革命前夜であるエジプトの模様は生中継をするつもりもないのだ。

いかに視聴率があがらないとしても、テレビも報道の一端を、公共の電波を借りて行うのであれば、その義務があるはずだろうに。

それに、報道した場合にも、内容についても、くだらなすぎて話にならない。

ある民放のニュースでは、数十万人のデモに対して、おそらくムバラク政権が謀略で起こしていると言われる数千人のムバラク支持派との衝突を、「エジプト国内は、親ムバラク派と、反はムバラク派で『二分』されています」と報道をしていた。

いったいどこが「二分」なのか。

どこまでいいかげんなのかと思った。

圧倒的に、エジプト国内は、ムバラクの圧制を倒そうとするのが、国民の意思であろうに。言葉の使い方が軽すぎて、適当な報道を、またしても視聴者に撒き散らしている。

さらに、その報道スタンスについても、目を覆うばかりだ。

たとえば、大越健介のNHKの21時のニュースを見ていても、その伝え方としては、「アメリカはどう考えているか」

アメリカにとってどのような影響があるか」という話が中心で、驚くことに、当の日本政府の反応には触れないのだ。まったく、属国根性まるだしの、どこの国の国営放送(公共放送)か、と思う。

結局、日本のマスコミにとっては、エジプトやサウジアラビアなどアメリカにとって都合のいい独裁政権は、「アラブ穏健派国家」と報じて、それに歯向かう民衆は「暴徒」として報じる。

しかし、もしこれがミャンマーや、イランののように、アメリカに都合の悪い国であれば「軍事独裁政権」「イスラム原理主義の危険な国家」と報じて、民衆については「民主化革命を求める人たち」となるだろう。

そして、私たちは、アメリカや、マスコミの都合のいいように、視点を染められていくというわけである。

さて、話を戻すと、すごい時代になったなと思うのは、私たちはインターネットを通じて、世界各国の新聞社や、テレビ局が報じる内容に、簡単に触れることができるようになったということである。

なかでも、「中東のCNN」と呼ばれてきたアルジャジーラのエジプト革命における報道はすごい。ずっと生中継で、広場に集まった数十万人のデモの様子を中継している。

私はiPadで、「Aljazeera English Live 」の無料アプリをダウンロードしてみているが、リビングでソファーに腰掛けながら、アルジャジーラの生中継を見ると、つくづく、もうくだらない日本のテレビは要らないな、と実感する。

それにTwitter である。エジプトにいる邦人の方も、どんどんその模様を日本語でもtweet をしてくれるので、今、何が起こっているのか、ということがリアルタイムでわかってしまう。

なかでも感動をしたのが、

「エジプトの若者からのメッセージ 」と題した文章が、世界中を流れたことだ。

このメッセージの中では、エジプトの現実が今どうなっていて、そして民衆は何を求めているのか、ということがしっかりとまとめられている。そして、アメリカ、ヨーロッパ、そしてその他の世界の人たちに向けてのメッセージが書かれている。名文である。

皮肉なことだが、日本はやはり事実上、アメリカの属国なので、アメリカ国民に向けられたメッセージが私たちには、一番向けられているものかもしれない。

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親愛なるアメリカの仲間のみなさん

あなたがたの政府は30年にわたり、ムバーラク大統領に最大の支援を提供してきました。武器と催涙ガスで国家安全保障体制を支えています。米政府は、私たちの国に毎年 16億ドルに及ぶ資金を与えていて、それは腐敗したエジプト政府の中で主にさまざまな形の賄賂として使われています。あなたがたの「民主的な」祖国はイスラーム主義者を恐れるあまり、我々の政府を支援しています。いいですか、怖いものなどないんです。イスラーム主義者についてのあなたがたの見解は事実に反し、間違いだらけですが、その話はまた後日。私たちのリーダーを選ぶことは私たち自身の権利であるという一点において、あなたがたの支援を望みます。私たちを支援し、上院議員や下院議員にエジプト政府を支援するのをやめるように言ってください。私たちを支援し、自由はパンよりも重要である と世界に伝えてください。私たちを支援し、30年続いている政府を追放するのを手伝ってください。もしもあなたの孫たちが、いまと同じ支配者を目撃するとしたら、あなたがどのように感じるかをぜひ想像してください!
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そして、今、ネット上で話題になっているエジプト人タレントのフィフィのブログである。

彼女は、ロバ顔ということで、バラエティ番組でいじられて人気者になっているが、しかし、そんな人気者であればこそ、マスコミは彼女がブログで伝えている重要なメッセージをなぜ取り上げないのかが、不思議でしょうがない。インタビューをすればいいじゃないかと思う。彼女は今、エジプト国民のデモに呼応するように、必死になって、連日、日本の人たちに向けて、エジプトの人たちの思いをブログに書いてくれている。

・エジプトの夜明け ~新たな一頁へ

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野党であるムスリム同胞団の事が度々メディアで紹介される際に、この同胞団を過激派とイコールに誤解して解説する人がいますが、ちゃんと勉強した上で話をしていただきたい。それに足元すくわれて知識の無さが誇張されてしまいますよ。日本語でもアラブの政治の本を読めば書いてあるが、ムスリム同胞団は孤児院や病院などを設立し古くから民衆をサポートしてきた団体、組織であって、過激派とは全く異なる。むしろムスリム同胞団をアルカイダなどのように扱って世界にその誤解を広めたのはアメリカ。その方がアメリカに取って都合がよかったから。イスラムはテロだ、アルカイダなどとゆう単純かつ幼稚な思想をメディアを駆使して無知な人間に植え付けたことで、アラブの立場を窮地に追いやり、中東での立ち振る舞いを世界に納得させてきたんだから。 まぁ、でもそんなアメリカのパワーバランスももう崩れてきているわけで、その証拠にいまアラブの火薬庫から次々に噴煙が上がっているにもかかわらずそれを消火できずにいる。わたしはまさに世界地図が描き変えられる瞬間を目にしているようで身震いの連続なわけだが。

<中略>

最後にエジプトに旅行にきたにも関わらず観光もできる状態ではなく、さらにはホテルに缶詰、空港で足止めとなった方々には大変心を痛めています。帰国されたあるご婦人が、『またしばらくして落ち着いたらエジプトに行きたいです』と空港でインタビューに応えてらっしゃいました。その言葉はエジプトにとってどれだけの勇気と励ましであるでしょう。感謝の気持ちで涙がこぼれました。
エジプトを愛して下さる方々のためにもエジプトは生まれ変わって自らの力で立ち上がりもう一度みんなが訪れたい国にならなきゃなと思うわけです。エジプトを愛して下さる日本の皆さんほんとに有難うございます。

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私たちも情報をネットを駆使してとるのか、またはテレビや新聞が垂れ流す情報のみを受け取るのか、ということで、エジプト革命の話についても、理解度の差は雲泥の差がある。

もちろんエジプト革命は、ノーベル平和賞受賞者でもあり、欧米とのパイプもあるエルバラダイあたりが、暫定大統領となって成功すればかなり良いシナリオだと思うのだが、これがどういう方向に転ぶかで、アメリカやイスラエルとの問題もあるだろうし、これからの世界平和にとって、大きな影響がある。

なんといっても、中東戦争をイスラエルとずっと戦ってきたアラブ世界のリーダー格の国はエジプトである。

そのエジプトが今変わろうとしている。そのことだけでも、これは大変なニュースなのであるが、しかし日本では十分の伝えられてもおらず、また国民の関心も薄いことが歯がゆくもある。

さて、最後に、このソーシャルメディアを介した革命というのは、実は日本でも、昨年、尖閣問題や、検察・マスコミに抗議するデモが都内でも数千人規模でそれぞれ行われていて、マスコミが報道をしないだけなのだが、やはり日本でも変わりつつあるな、ということを感じている。

日本人はおとなしいから、デモや革命なんて起こらない、という人もいるが、私は必ずしもそうは思わない。

もともと、日本人は刀狩の前は、土一揆だの、倭寇だのと、民衆レベルの蜂起は起きていた国だ。

それが江戸自体は治安も安定していたので、大塩平八郎の乱など、散発的ではあったが、明治時代に変わるにあたっては、西南戦争のような士族蜂起はもちろんだが、自由民権運動が全国各地で盛んになって、中には騒乱にまでなったこともあって、結局、国会の開設を政府が約束する事態に及んでいる。

戦後も、60年安保の時は、主催者発表で33万人の人たちが、反対運動で国会を取り囲んでいる。

それが現在のようにおとなしくなっているのは、やはり国民が「食えている」からである。

世界的にも、歴史的にも、なぜ革命やデモが起きるかといえば、もちろん圧制に対する反発もあるが、やはり若者の失業問題や、国民生活の窮状がその要因として大きい。

今回のチュニジアや、エジプトの革命でも、アラブ世界での若者人口の増加と、失業問題というのが、その背景としてあげられている。そして、既得権益をむさぼる体制側を打倒しようということなわけだ。

やはり日本でも、既得権益による搾取は続いていて、法人税は減税しても、内部留保を溜め込んでも、企業は若者の雇用を守らずに、史上最低レベルの内定率に今年もなっている。

さらに、公務員改革はいっこうに進められないままに、所得税も住民税も相続税もどんどんあがっていき、消費税を10%に増税するだの、15%に増税するだのという議論が続けられている。

結局、国民が食えなくなって、若者に仕事がまわらなくなって、官僚にしろ、企業経営者などの富裕層にしろ、一部の既得権益に富が集中する不公平な社会が進めば、いずれ日本人も立ち上がる日が来ることになると思う。

そのために、前回は、「政権交代」という平和的なプロセスでの権力の交代を国民は選んだ。

しかし、民主党が変節して、結局はコイズミ政権の劣化コピーとしての菅政権が、居座りつづけるのであれば、国民は今度は、政治に対して希望を失い、違う方法で、権力交代をするしかないと考え始めるわけだ。

もちろん、そうならないように、平和的なかたちで、日本は既得権益の打破が行われるべきではある。

しかし、長い目で、今起きているこの国の様子を、冷静に見つめていると、だんだんと、国民が実力行使で立ち上がらざるをえない方向に向かっているのだなと、思う。

今はまだ国民が「食えている」から、日本では革命や、数十万人単位でのデモが起きないだけで、これ以上、締め付けが進むと、どこがで国民が爆発する沸点に、いよいよやってくるのではないかと思っている。

(佐藤裕一による転載貼り付け終わり)