税務調査(特別税務調査官)

よっちん 投稿日:2012/05/24 01:41

税務調査(特別税務調査官)というのが、どのようなものなのか、気になる記事がありましたので
東京都千代田区の工藤税理士事務所のHPより転載しておきます。
http://www.kaigyou-sougyou.com/category/1339236.html

(転載貼り付けはじめ)

【チーム編成と調査日数】

通常は、1~2人の調査官が2日をかけて調査します。それ以上の人的資源が投入された場合、すなわち、3人以上または3日以上の調査が行われたときには大きな問題を捕捉されていると考えたほうがよいでしょう。

——————–(中略)——————–

・税務調査官は、とても厳しい競争にさらされています。追徴額がすくなければ、昇給も差をつけられますし、昇進も遅れます。統括官(チームリーダー。課長レベル)や特別調査官になれずに定年退職される方もかなりいます。税務調査官がいい加減な気持ちで雑談にふけることはありません。

——————–(中略)——————-

・ 税務署の主張には、理論的に抗弁ができる場合が少なくありません。後述しますが、調査官は激しい内部競争にさらされており、税金の追徴をしっかりしないと税務署のなかでつらい立場におかれてしまうことがあります。そのため、無理な税法解釈をしてくることがあります。また、税法にはじつは曖昧な分野がとても多いのです。この曖昧な分野では、解釈はいくつにもわかれます。こういった曖昧な領域で、担当官が税務署よりの解釈論に基づいて修正申告を求めてくることもあります。税理士のなかには、税務署の側にたって発言されるかたもいますが、それでは、納税者の基本的権利は守れません。理論的な反論がないと税務署の主張がそのまま反映され、税法の本来の趣旨そのものを越えて税金をとられてしまうこともあります。重要な税務上の論点について、入念に税務理論的な抗弁を事前に用意しておくべきです。

——————–(中略)——————–

税務署に採用されると最初は事務官となります。順調に出世すると、大体20代後半で調査官に、30代半ばで上席調査官に、40代で統括調査官に昇進します。統括調査官の上は、副所長か特別国税調査官です。

税務署での競争は厳しく、能力が高い方でも評価に恵まれず、上席調査官のままで定年を向かえる人もいます。これはとてもつらいことです。税務署職員も人の子です。取り残されるのは、誰にとってもいやなことです。ですから、かれらは、現場では必死でかつ真剣なのです。

特別国税調査官とは、統括国税調査官が率いるチームとは異なる別働隊です。大型の案件や複雑な事案に取り組むことを目的とした調査官で、統括調査官経験者も多く含まれます。ただ、実際上は、特別国税調査官はピンきりです。経験を生かして鋭い指摘をしてくる調査官が数多くいる一方で、定年が近くそれ以上の昇進も望めないのでモチベーションの低い人も中にはいます。

税務署の調査官もやはり人です。人により調査の質は異なります。調査に来た調査官が順調に昇進している人なのか否かにより、調査のレベルが異なる場合があります。温厚そうな調査官でも順調に出世している調査官であれば、鋭い指摘をしてくる可能性は高くなります。

(転載貼り付けおわり)