民主党小沢氏に恨みをもつ財務省はいつ頃からおかしくなったのか

清野 眞一 投稿日:2012/01/05 00:41

「新ベンチャー革命」(2012年1月3日 No.506)を貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

タイトル:民主党小沢氏に恨みをもつ財務省はいつ頃からおかしくなったのか

1.日銀は早くから米国に篭絡されたが、財務省には対米抵抗派がいたはず

 本ブログ前号(注1)にて財務省・日銀が日本の国際競争力を弱体化させている元凶だと述べましたが、財務省・日銀の放つ政策はそれほど日本経済に与える影響が大きいことを意味します。彼らが問題なのは、産業振興による税収の自然増という発想がない点です。ベンチャーを振興させて、新産業を起こして、景気を上げて結果的に税収が増えるのが理想ですが、彼らは金融政策しかできません。ところで、90年代米国のビル・クリントン政権は新産業振興で連邦財政建て直しに成功しています。それにはノーベル経済学賞受賞のジョセフ・ステグリッツ・コロンビア大学教授(クリントン政権の経済諮問委員長)(注2)の功績が大でしょう。いずれにしても、今の日本の財務省・日銀は増税政策を国民に一方的に強要する前に、米国ビル・クリントン政権時代の米連邦財政建て直し政策に学ぶべきです。

 ところで日銀は1986年に発表された前川レポート(前川春雄日銀総裁レポート)(注3)を出し始めた頃から、米国覇権主義者に篭絡されたとみなせますが、当時の財務省はまだ米国に完全篭絡されていなかったと思われます。

2.2007年頃の安倍政権時代の財務官僚はまだましだった

2006年、戦後最悪の隷米・小泉・竹中政権を引き継いだ安倍政権は2007年になって米国戦争屋CIAから散々、失脚工作を仕掛けられていました。この当時の財務省にはまだ米戦争屋の対日支配に抵抗する反骨官僚が存在したと思われます(注4)。なぜなら、この当時の財務官僚が米国ジャパンハンドラーの言いなりにならなかったからこそ、板挟みになった安倍総理は苦境に陥ったのです。当時の安倍総理の功績、それは米国ジャパンハンドラーから竹中氏を財務大臣もしくはポスト福井の日銀総裁に据えるよう要求されていたのを蹴った点です。(米戦争屋の本音はポスト小泉=竹中総理シナリオであったが・・・)。この安倍総理の反逆はさぞかし米戦争屋を怒らせたでしょう。安倍政権時代、竹中財務大臣シナリオも竹中・日銀総裁シナリオも財務省が非常に嫌っていたのは確かです。なぜなら、それは竹中氏の恩師・本間税調会長の失脚劇(注5)から明らかです。これは財務省による本間失脚工作ですから・・・。

なお、上記、米国戦争屋およびそのロボット・悪徳ペンタゴン日本人の定義は、本ブログのNo.225の注記をご覧ください。

3.2008年、民主党代表時代の小沢氏と財務省の確執

 ところで、今の日銀総裁は白川氏(注6)ですが、この人物は日銀から京都大教授に転職していたのを、大抜擢されていきなり日銀総裁代行から総裁に選ばれています。この人事の立役者こそ誰あろう、当時の民主党代表・小沢氏その人です(注7、注8)。それまで、日銀総裁人事(任期5年)は、財務省官僚天下りと日銀生え抜きとの相互交替人事が慣習化されており、98年まで松下総裁が大蔵次官出身でしたが、その後、2001年、小泉・竹中政権誕生直前に大蔵省が財務省に名称変更してから財務官僚天下りが途絶えていました。そこで、2008年、福田政権時代、財務省が日銀総裁ポスト奪還に向けて猛然と打って出たのです。しかしながら、国内で無敵の財務省は台頭してきた小沢氏の策動によって無残にも日銀総裁ポスト奪還に失敗し、今の日銀生え抜き・白川総裁となっているわけです。鬼より怖いあの財務省に仁王様よろしく立ちはだかったのが小沢氏でした。その意味で小沢氏の担ぎ出した白川氏は、日銀総裁ポストを財務省天下りに渡さないためのマンホールの蓋だったのです。ちなみに、白川氏は昔、民社党シンクタンク所属だったようです。

 いずれにしても、このときの小沢氏の動きは尋常ではありませんでした。こんなことをしたら、いずれ小沢氏は財務官僚から仕返しされるはずと、当時、筆者は懸念していましたが、案の定、小沢氏は、財務官僚と闇でつながる検察官僚を通じて、手痛い仕返しをされて今日に至っています、すなわち小沢氏は政権交代後、総理になるどころか、政治資金規正法違反容疑で被告にされ、2009年の政権交代の立役者だったにもかかわらず、総理になる絶好の機会を奪われて今日に至っています。

4.2008年当時、なぜ小沢氏は財務省と敵対したのか

 2008年当時、小沢氏のウラ・ミッションは、米国FRB(中央銀行)を闇支配する世界的寡頭勢力のうち、特に、アンチ・デビッドRFであるジェイRFとつながる欧州系寡頭勢力のエージェントだったと本ブログはみなしていました。従って、FRB闇支配層の意を受けて、財務官僚の日銀支配権を遮断するのが小沢氏のウラ・ミッションだったとにらんでいました。当時の財務官僚は、1998年に起きたノーパンシャブシャブ事件で米国戦争屋ジャパンハンドラー謀略部隊から大蔵省をガタガタにされた恨みがあって、必ずしも米国ジャパンハンドラーの言いなりではなかったと思われます。おかげで2001年に伝統ある大蔵省は米国的な財務省への再編(大蔵省への権力集中の分散化)を余儀なくされたわけですから・・・。

 この小沢氏vs財務省の確執から、2008年当時(オバマ政権誕生前のブッシュ戦争屋政権末期)、小沢氏はまだ世界的寡頭勢力(欧州寡頭勢力と米国戦争屋を筆頭とする米国覇権主義者)の意思に従って動いていたとみなせます。

小沢氏が米国戦争屋ジャパンハンドラーとタモトを分かったのは、2009年初頭、小沢氏とコネのあるジェイRF支援のアンチ戦争屋・オバマ政権が誕生してからです。小沢氏は元々ジェイRF寄りでしたが、それをオモテに出したため、米戦争屋ボス・デビッドRF(ジェイの叔父で、ジェイの父の仇)から強い怒りを買ったのです。

 小沢氏と米戦争屋ボスの対立が表面化したのは、2009年3月、米戦争屋CIAの日本支部・東京地検特捜部による唐突な小沢秘書逮捕事件以降です(注9)。

 この頃から、小沢氏に恨みをもつ財務官僚は米戦争屋CIAの意を受けた東京地検特捜部による裏切り者・小沢氏への無力化工作に悪乗りし始めたと思われます。

5.財務官僚が篭絡されたのはいつ頃からか

 今の財務省・日銀は米国覇権主義者に完全篭絡されていると本ブログはみなしていますが、それでは財務省が篭絡されたのはいつ頃からでしょう。それは愛国政治家・中川昭一・元財務大臣が無残な変死を遂げた2009年頃ではないでしょうか。財務省の中でも、米国との交渉窓口である国際金融系官僚が最初に篭絡されています。それは、2009年秋、政権交代直後で中川氏変死直後、米国ジャパンハンドラーによる財務省国際金融官僚(反米・中川元財務大臣を嵌めた容疑あり)に対する露骨な信賞必罰劇(注10)からうかがえます。

泣く子も黙る天下無敵の大蔵省時代に比べて、権力を弱体化された今の財務省は、日銀すら完全支配下に置けず、結局、米国覇権主義者およびFRB闇支配層にも抵抗できなくなり、日本の国際金融政策はずるずると米国ペースでやりたい放題にされているのではないでしょうか。

 このような情けない状態で増税されても、われら国民の資産はハジから米国に闇献上される危険が高いと言わざるを得ません。

注1:本ブログNo.505『日本の黒幕の使命:日本の国際競争力を弱体化させること』2012年1月2日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/27977360.html

注2:Joseph Stiglitz
http://en.wikipedia.org/wiki/Joseph_Stiglitz

注3:前川レポート、ウィキペディア参照

注4:ベンチャー革命No.233『安倍政権を攻撃しているのは何者?』2007年7月8日
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr233.htm

注5:ベンチャー革命No.214『本間税調会長辞任と中川反米発言』2006年12月21日
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr214.htm

注6:白川方明、ウィキペディア参照

注7:ベンチャー革命No.255『円高、イラン戦争と関係する?日銀総裁人事の行方』2008年3月16日
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr255.htm

注8:ベンチャー革命No.257『小沢民主党:なぜこだわる日銀人事』2008年4月9日
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr257.htm

注9:ベンチャー革命No.288『国民目線を無視した小沢失脚劇』2009年3月7日
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr288.htm

注10:本ブログNo.33『米国ジャパンハンドラーの露骨な信賞必罰みせしめ劇』2009年10月8日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/1694966.html

(転載貼り付け終了)