アゼルバイジャンはイスラエルに空軍基地使用を許可したのか

大川晴美 投稿日:2012/04/01 15:17

会員の大川です。イランとイスラエルは1500キロ以上離れているため、イランの核関連施設をイスラエルから直接攻撃するのは困難だと思われていましたが、米誌「フォーリン・ポリシー」電子版は3月28日、米国政府関係者の話として、イスラエルはイラン北部で国境を接するアゼルバイジャンから空軍基地の使用許可を得たようだ、と報じました。(長文のため転載省略)

“Israel’s Secret Staging Ground” Foreign Policy, March 28, 2012
http://www.foreignpolicy.com/articles/2012/03/28/israel_s_secret_staging_ground

これに対してイスラエルのHaaretzは4月1日、AFPの報道を引用して、アゼルバイジャン国防関係者はフォーリン・ポリシーの報道内容(イスラエルへの基地使用許可)を否定した、と報じています。

“Azerbaijan denies granting Israel access to air bases on Iran border” Haaretz, 01 April 2012
http://www.haaretz.com/news/diplomacy-defense/azerbaijan-denies-granting-israel-access-to-air-bases-on-iran-border-1.421562

この地域の地図を広げて見ると、アゼルバイジャンの基地からであれば、イラン国内の各地域を給油なしで空爆することが可能なように見えます(軍事的な根拠は未確認)。そのため、基地使用を許可したのか否かは極めて重大な問題です。

イランとイスラエルとアゼルバイジャン、イスラエルと米国、そして周辺各国の動向から目が離せません。

大川晴美