DS(ディープステート)の没落は、彼らに「名前」がつけられた2017年から始まっている。

かたせ2号 投稿日:2022/04/06 18:37

かたせ2号です。
この掲示板にいろいろと自分の考えを書いていて痛感するのは、「DS(ディープステート)」という言葉が利用できることのありがたみ、である。おかげで、複雑な状況をきちんと整理し分析できる。

ここで「DS(ディープステート)」の定義について、あえて(DS側に立つ)Wikipediaから引用する。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ディープステート

(一部引用開始)
ディープステート(英: deep state、略称: DS)、または闇の政府とは、アメリカ合衆国の連邦政府・金融機関・産業界の関係者が秘密のネットワークを組織しており、選挙で選ばれた正当な米国政府と一緒に、あるいはその内部で権力を行使する隠れた政府として機能しているとする陰謀論である。「影の政府」や「国家の内部における国家」と重複する概念でもある。このような「ディープステート」が存在するという主張は、一般的に陰謀論とみなされている。
ディープステートが存在するかもしれないという主張は、複数の学者や作家によって否定されている。政治学者のジョセフ・ウシンスキーは、「この概念は常に陰謀論者の間で非常に人気がある」と指摘している。2017年と2018年に行われた世論調査では、アメリカ国民全体の約半数がディープステートの存在を信じていることが示唆されている。第45代大統領ドナルド・トランプとその政権のさまざまな高官らは、在任中にいわゆる「ディープステート」について繰り返し言及し、トランプと彼の計画の足を引っ張っていると主張した。
(一部引用終わり)

かたせ2号です。
DS(ディープステート)の存在を否定する立場の人たちにも、DS(ディープステート)という「言葉」の意味が、「アメリカ合衆国の連邦政府・金融機関・産業界の関係者が秘密のネットワークを組織しており、選挙で選ばれた正当な米国政府と一緒に、あるいはその内部で権力を行使する隠れた政府として機能しているとする」主張であることを認めている。

存在するかどうか不明であった彼らに、2017年、とりあえず、時のアメリカ大統領ドナルド=トランプが、「DS(ディープステート)」と名前をつけてみた。
そして、2022年現在、この言葉は、DS存在否定派を含め世界中の人々が意味を共有できる言葉になったのだ。

ここまでの状況を振り返って何が起こっているか考えたときに、私は以下の言葉を思いだした。

日本が誇る前衛小説家、安部公房(あべこうぼう)。「枯尾花の思想」といエッセイから引用する。その昔、高校の国語教科書に載っていて、とても印象深い内容だったのを覚えている。(以下のブログに記載のあった瀬山士郎著「はじめての現代数学」p.67-p.68から引用する。)

「雀の備忘録」ブログ。
記事名:名前をつけるということ
2009年04月29日
http://j-suzu.jugem.jp/?eid=279

(瀬山士郎著「はじめての現代数学」p.67-p.68から引用開始)
名づけてしまう、という行為は人間のさまざまな営みのうち最も重要なもののひとつである。かつて安部公房はトーマス・マンを引いて次のように語った。「つまり、たとえば、ライオンにまだ名前が与えられていなかったとき、それはまったく得体の知れない怪物であり、人間はそれに対して闘うすべもなく、ただおびえる以外になかったのだが、一度それにライオンという名前がつけられてしまうと、ライオンもけっきょくライオンにしかすぎず、いくら手強い相手だと言え、いずれは撃ち斃すことの可能な獲物になってしまうと言うわけだ」(エッセイ「枯尾花の思想」から。『砂漠の思想』に所収、講談社、1965)
(瀬山士郎著「はじめての現代数学」p.67-p.68から引用終わり)

かたせ2号です。

だから、ドナルド=トランプは、2017年に大統領に就任して、得体の知れない怪物退治の手始めとして、とりあえずその怪物に「ディープステート」という名前をつけてみたのである。その瞬間、その怪物(DS)は、「人間はそれに対して闘うすべもなく、ただおびえる以外になかった」存在から、「いくら手強い相手だと言え、いずれは撃ち斃すことの可能な獲物」に変化したのだ。

最後に。
私は、DS存在肯定派である。
そして「DS?(その言葉の意味は知ってるけど)そんなの信じてるなんて馬鹿じゃない?」という返し方をされるところまで来た現在は、これは相当な成功なのだ。
「DS」という、世界中で通用する共通の名前が彼らにつけられてしまったのだから。

さあ、これからも前を向いて歩いていくぞ!

以上