DS最高幹部とドイツの戦いの経緯(2022年3月~4月10日)

かたせ2号 投稿日:2022/04/12 17:36

かたせ2号です。
表題の件、時系列に沿って、私の解釈を説明します。

1.2022年3月7日(ドイツ)

ドイツは2022年3月時点で、ロシア産石油・ガス輸入継続の意思を表明しました。

NNA ASIA経済ニュースから。
記事名:ドイツ、ロシア産石油・ガス輸入継続 ショルツ首相「代替手段ない」
2022年3月9日配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/c2d172a21410bf88c8511db9c07ee9252bd47e3b

(一部引用開始)
ドイツのショルツ首相は2022年3月7日、ロシアからのエネルギー輸入を継続する方針を示した。現時点では、これに代わる手段がないためとしている。米国やウクライナからは、対露経済制裁に石油・ガスの禁輸を加えるよう求める声が強まっているが、これに改めて抵抗する格好となる。
 同首相は、ロシアのウクライナ侵攻を受けた欧州連合(EU)の経済制裁は「長期的に持続できる形で策定されている」と説明。市民生活の維持に石油・ガスは不可欠なため、「ロシアからのエネルギー輸入は意図的に制裁の対象外と見なされた」としている。
 また、ドイツ政府は他のEU加盟国などと共に過去数カ月にわたり、ロシア産エネルギーの代替を検討しているとした上で「これは一朝一夕には達成できない」と説明している。
(一部引用終わり)

かたせ2号です。
これは、DS最高幹部からすると利敵行為なわけです。この時点で、DS最高幹部とドイツとの間で、意見の食い違いが起こりました。

2. 2022年4月3日(ウクライナ)

ウクライナのゼレンスキー大統領が、2008年にウクライナをNATOに加入させなかった独仏首脳を咎めました。

産経新聞サイトから。
記事名:ゼレンスキー大統領、NATO入り阻んだ独仏に怒り 「ロシアへの譲歩の結果を見よ」
2022年4月5日配信
https://www.sankei.com/article/20220405-4GJPQ664TFJ4JKQHPD5JNJ453A/

(一部引用開始)
ウクライナのゼレンスキー大統領は2022年4月3日のビデオ演説で、首都キーウ(キエフ)で起きた民間人殺害に関し、2008年にウクライナの北大西洋条約機構(NATO)入りをドイツとフランスが阻止したことがロシアの侵攻を招いたとして、独仏への怒りを示した。
ゼレンスキー氏は「メルケル前独首相、サルコジ元仏大統領は(虐殺が起きた)ブチャに来て、ロシアへの譲歩政策の結果を見るべきだ。拷問されたウクライナ人たちを自分の目で見てほしい」と当時の独仏首脳を名指しで批判した。
NATOは2008年、ブカレストで開いた首脳会議の声明で、ウクライナとジョージアは将来的に「加盟国になる」と明記したが、仏独の反対で加盟は実現しなかったとされる。
独公共放送ARDによると、メルケル氏の報道官は「メルケル氏はNATO首脳会議に関し、当時の判断を現在も維持している」とする声明を発表した。サルコジ氏は2022年4月4日までにコメントをしていない。
(一部引用終わり)

かたせ2号です。
DS最高幹部が、過去の独仏首脳の判断ミスを咎めて、それへの反応を見たわけです。
すると、「独公共放送ARDによると、メルケル氏の報道官は「メルケル氏はNATO首脳会議に関し、当時の判断を現在も維持している」とする声明を発表した。」わけです。
メルケルがドイツの国を代表して、DS最高幹部の咎め立てに対して、2008年当時の判断の修正を拒絶したわけです。
これが「ドイツはDS最高幹部のいいなりにはなりません」という明確な意思表示であり、これを機に、DS最高幹部とドイツとが水面下で戦うこととなりました。

3.2022年4月7日 (ウクライナ)

ウクライナのゼレンスキー大統領が西側諸国に対し、ロシアからの早期の石油禁輸を求めました。

日テレNEWSサイトから。
記事名:ゼレンスキー大統領 ロシアからの早期石油禁輸求める
2022年4月7日配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/d5342dca34429cd7793b8106510d5ddaff910b9b

(一部引用開始)
ウクライナのゼレンスキー大統領は、日本時間2022年4月7日朝に公開した動画で、西側諸国によるロシアへの制裁は不十分だとした上で、石油の禁輸を早く行うよう求めました。
(一部引用終わり)

かたせ2号です。
これはウクライナ大統領が西側諸国へ要請という内容になっていますが、本当のところはDS最高幹部がドイツに対して、強力な圧力(命令)を下したのです。
標的がドイツであることは、翌日のドイツの対応を見ればわかります。
次の記事をごらんください。

4.2022年4月8日 (ドイツ)

ドイツが、ロシアからの石炭と石油の輸入を年内に停止する考えを示しました。

読売新聞サイトから。
記事名:ロシア産石炭と石油、ドイツが年内に輸入停止…24年半ばには対露依存度ゼロへ
2022年4月10日配信
https://www.yomiuri.co.jp/world/20220410-OYT1T50192/

(引用開始)
 ドイツのショルツ首相は2022年4月8日、「ロシアの化石資源から自立するため、大きな仕事をしなければならない」と述べ、ロシアからの石炭と石油の輸入を年内に停止する考えを示した。就任後初めて訪問した英国で、ジョンソン英首相との共同記者会見の際に明らかにした。
 独政府によると、石炭については今月から輸入制限を始め、秋には取引を止める。輸入量の半分を占める天然ガスは、2024年半ばまでにロシアへの依存度をゼロにする方針だ。
 欧州連合(EU)は2008年から露産石炭などの輸入を禁じる。石油禁輸についても2022年4月11日に協議する見通しで、エネルギーのロシア依存からの脱却を加速させる。
(引用終わり)

かたせ2号です。
2022年4月からのDS最高幹部からの強力な圧力に耐えかねて、ドイツはそれまで方針としてきたロシア産石油の輸入継続を諦めて、年内の輸入停止に踏み切ったわけです。ただし、「輸入量の半分を占める天然ガスは、2024年半ばまでにロシアへの依存度をゼロにする方針」を示し、ロシア産天然ガスの早期の輸入停止は行わない、という防衛戦を敷いて抵抗しようとしました。

5.2022年4月9日 (ウクライナ)

ウクライナのゼレンスキー大統領が以下の声明を発表しました。

ロイター通信のサイトから。
記事名:ウクライナ大統領「ロシアの侵略、全欧州が標的」 制裁強化求める
2022年4月10日配信
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-idJPKCN2M205T

(一部引用開始)
ウクライナのゼレンスキー大統領は2022年4月9日に演説し、ロシアの侵略はウクライナだけにとどまらず、欧州全域が標的だと指摘、西側諸国にロシア産エネルギーの完全輸入禁止とウクライナへの武器供与拡大を求めた。
ロシアの武力行使について「最終的には全ての人々に打撃を与える惨劇だ」とし、「ロシアの侵略はウクライナだけを念頭に置いたものではない。欧州全体がロシアの標的になっている」との認識を示した。
(一部引用終わり)

かたせ2号です。
ウクライナ大統領から西側諸国へ要請という内容になっていますが、これも、本当のところは2022年4月7日に引き続いて、DS最高幹部がドイツに対して、より強力な圧力(命令)を下したのです。
「ロシア産エネルギーの完全輸入禁止」というDS最高幹部のこの新たな命令は、前日にドイツが示した「ロシア産天然ガスの早期の輸入停止は行わない」という、ドイツの抵抗線を完全に否定しています。そこまでやれと命令を下しているわけです。
そして、「ロシアの侵略はウクライナだけにとどまらず、欧州全域が標的だ」というゼレンスキーが同時に発したコメントについて。
本当に意味するところは、「もし、この命令に従わなければ、DS最高幹部がとり得る「最終手段」をドイツ国内で行使する」という意味です。そうやって脅しにかかっているわけです。
「最終手段」という意味がわかりますでしょうか?
DS存在肯定の立場の人には理解できるであろう、9.11とかでも知られる、DS最高幹部がよくやる「いつもの『アレ』」です。

6.2022年4月10日(ウクライナ)

ウクライナのゼレンスキー大統領が以下の声明を発表しました。

ロイター通信サイトから。
記事名:ゼレンスキー氏、ドイツの姿勢称賛 「ウクライナ寄りに変化」
2022年4月11日配信
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-zelenskiy-scholz-idJPKCN2M300Y

(記事引用開始)
ウクライナのゼレンスキー大統領は2022年4月10日、ドイツのショルツ首相と電話会談し、ロシアに追加制裁を科す可能性について協議したと明らかにした。
ビデオ演説で、ショルツ氏とは戦争犯罪当事者の責任追及、対ロシア制裁強化やロシアとの和平交渉について話し合ったと述べ、「ドイツの姿勢が最近、ウクライナに有利な方向に変化していることを私は喜んでいる」と語った。
ショルツ首相は2022年4月8日、ドイツは年内にロシアからの原油輸入を停止できる可能性があると述べた。ただ、天然ガスについては、代替供給源から輸入するためのインフラ構築が必要となり、もっと難しくなるとの見方を示した。
ドイツの原油輸入にロシア産が占める割合は25%と、2022年2月24日のウクライナ侵攻開始前の35%から低下している。ロシア産天然ガス輸入の割合は55%から40%に低下している。
独首相府は2022年4月10日出した声明で、ゼレンスキー大統領からショルツ氏に現状やロシアとの交渉について説明があったとしたが、制裁に関する協議には触れていない。
(記事引用終わり)

かたせ2号です。
記事名の「ゼレンスキー氏、ドイツの姿勢称賛 「ウクライナ寄りに変化」」は、
「DS最高幹部が、ドイツの姿勢称賛 「DS最高幹部寄りに変化」」に置き換えてかまいません。
まだ、正式な発表はないので、以下は私の推測に過ぎませんが、DS最高幹部が称賛したドイツの姿勢とは、すなわち、ロシア産天然ガスを早期に輸入停止することを、ドイツがDS最高幹部に約束した、ということだと思います。
こうしてDS最高幹部は、ドイツがこれまで行ってきた利敵行為(ロシア産エネルギーの輸入継続)を粉砕し、ドイツを自らの勢力下に組み敷いたのです。
なお、ドイツが正式発表を遅らせる状況があれば、ゼレンスキーから「西側諸国」への督促の要請(二の矢、三の矢)がなされるでしょう。

以上