日本経済界の「街の名物おじさん」が、これから完全に退場していくだろう。京都の八瀬(やせ)にある九頭竜弁財天の化身。

かたせ2号 タゴサク 投稿日:2026/01/09 09:55

件名_日本経済界の「街の名物おじさん」が、これから完全に退場していくだろう。京都の八瀬(やせ)にある九頭竜弁財天の化身。 2026年1月9日の投稿。

かたせ2号です。
渡辺銀次さん(ドンデコルテ)の漫才ネタ「街の名物おじさん」にひっかけるわけではないが、
日本経済界における「街の名物おじさん」がこれから完全に消えていなくなる。

ニデックの創業者である永守重信さんが、おそらく、今後、公表される予定の、ニデックの不正経理疑惑に関する第三者委員会の報告をもって、おそらく、名誉会長の座もオリて、完全に退場せざるを得なくなるだろう。

ちなみに、永守重信さんは、京都は八瀬(やせ)にある「九頭竜弁財天」の信奉者です。
永守さん、このたびの不正経理疑惑発覚の件は、お気の毒さまです。
日本経済界における「街の名物おじさん」がこれから完全に消えていなくなるのを、さみしく思います。

以下、本文開始。
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かたせ2号です。

「ニデックにアクティビストの影、ガバナンス不全で永守氏の院政も…“イエスマン”の社外取では「第2の創業」は遠い」
という記事が、本日、2026年1月9日に出てきたので、紹介する。

リンク先 (JB Pressサイト)
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/92649

本文は長いので、本投稿の一番最後に転載しておくとして、記事の要約を以下に箇条書きで記載する。

・ニデックの岸田光哉社長は、2026年1月5日の年頭挨拶で、2026年を「第2の創業」と位置づけ、企業体質の刷新を訴えた。
・2025年6月からニデックで「不正経理疑惑」が発覚した
・イタリアの子会社での関税不払い事案や、中国企業での不適切な購買一時金処理が問題となった。
・ニデックの会計監査法人であるPwCジャパンは2025年3月期の有価証券報告書に「意見不表明」とし、東証においてニデック株は「特別注意銘柄」に指定された。
・現在、第三者委員会が調査を進めており、複数のキーマンが調査に協力する意向を示している。
・ニデック社内では「ニデック再生委員会」を発足し、内部統制の改善計画を策定中。
・ニデックの経営陣は「組織風土」の改革を表明し、永守流経営からの脱却を目指している。
・永守氏は2025年12月19日付で代表取締役を辞任し、名誉会長に就任した。ただし、永守氏の辞任プロセスには問題があり、名誉会長としての影響力が残ることが懸念されている。また、社外取締役の役割が果たされていないとの指摘がある。

<なお、不正経理疑惑の背景には、以下のような「企業風土」の問題があると指摘されている。>
・元幹部A氏は、売上高の二重計上が行われていた可能性を示唆。
・元役員B氏は、目標達成のために会計処理が緩和されていたと証言。
・永守氏から直接の不正指示はなかったが、強いプレッシャーがあった。
・B氏は、グレーな会計処理について永守氏が知っていた可能性を示唆。
・前社長の関潤氏の辞任は、永守氏との経営方針の対立が一因とされる。
具体的には、会計処理で関氏は車載事業関連で減損処理が必要なことを永守氏に説明したが、それが認められなかった。当時で処理すべき案件は1000億円を超えていた
・永守氏の代表取締役の辞任は「本人の意向」とされるが、問題回避のための辞任との見方も。

かたせ2号です。
以下に、記事の全文を記録として、転載しておきます。刮目せよ。

<引用開始>
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ニデックにアクティビストの影、ガバナンス不全で永守氏の院政も…“イエスマン”の社外取では「第2の創業」は遠い

「2026年は、全ての陋習(ろうしゅう:悪い習慣)を打破し、未来を自らの手で切り開く『第2の創業』を成し遂げるべき、極めて重要な1年です。この転換期において、私たち全員が目線を合わせ、新しい企業体質への全面的な刷新を断行します。『今までと同じ』は、もはや通用しません」
 モーター大手、ニデックの岸田光哉社長兼最高経営責任者(CEO)は26年1月5日の年頭挨拶で社員らにこう訴えた。
ニデックでは25年6月頃から「不正経理疑惑」が相次いで発覚した。12月19日には、創業者で50年以上にわたって経営トップとして君臨してきた永守重信氏が代表取締役グローバルグループ代表を辞任し、非常勤の名誉会長に就いた。取締役会議長も辞めて、岸田氏に引き継いだ。そのプレスリリースには「本人の意向」という部分がわざわざ太字で記されていたが、辞任は一連の「不正経理疑惑」と無関係ではあるまい。

 長年、強烈なリーダーシップで同社の経営を牽引してきた創業者が形式上は退く訳だから、岸田氏が「第2の創業」と強調しているのだろう。

ニデックでいま、何が起きていて、何が問題なのか。そして、今後、何が起こる可能性があるのかを本稿では考えたい。まずは、ニデックで相次いだ「不正経理疑惑」とその対応について簡単に解説しよう。

企業風土が招いたニデック「不正経理疑惑」
 ニデックではイタリアの子会社で関税不払い事案が発覚したことで、25年6月26日、類似案件を調査すると発表。同時に25年3月期の有価証券報告書(有報)の提出を9月26日に延期することを決めた。
 
 9月3日には、子会社であるニデックテクノモーター傘下の中国企業で、日本円で約2億円の購買一時金が不適切に処理された可能性があると発表。その調査過程で資産性にリスクのある資産に関して経営陣が関与、認識の下で評価減の時期を恣意的に決めていた可能性があることも発覚した。これを受けて、会社からは独立した第三者委員会による調査が進められることになった。

 さらに有報の提出期限であった9月26日には、ニデック担当のPwCジャパン有限責任監査法人が25年3月期の有報の連結財務諸表に関して「意見不表明」にすると発表。これは監査法人が有報の適正さを判断できない場合などの対応であり、決算の内容にお墨付きを与えないことを意味する。

 これを受けて、東京証券取引所を傘下に置く日本取引所グループ(JPX)が10月28日、ニデック株を「特別注意銘柄」に指定した。これは有報に虚偽を記載した場合などに取られる措置で、かつて粉飾決算が起きた東芝やオリンパスも旧制度の「特設注意市場銘柄」に指定されている。日本経済新聞社はニデック株を日経平均から外した。

 また、第三者委員会の調査とは別にニデックは10月30日付で岸田社長を委員長とする「ニデック再生委員会」を発足させた。同委員会でJPXに提出する内部統制などの改善計画を策定し、1月中に提出する計画だ。JPX側はこれを受けて、上場維持か廃止かを審査することになる。

こうした「不正経理疑惑」に関してニデックの経営陣が初めて公式の場で説明したのは11月14日だった。26年3月期中間決算を発表する場の冒頭で、岸田社長が関係者に陳謝するとともに、こう語った。

「組織風土そのものを改革する。短期的な収益を重視し過ぎるきらいがあった。そこから改めないとよくならないという問題意識を持っている」

 ニデックの組織風土は、創業者である永守氏が構築してきた。「組織風土そのものを改革する」ということは、「永守流経営」からの脱却を意味すると筆者は受け止めた。

「永守流経営」が重視することの一つに「すぐやる、出来るまでやる、必ずやる」という考え方がある。これに対して岸田社長は「『必ず正しくやる』を付加していく」とも説明した。この発言からは、永守氏の経営手法が今回の「不正経理疑惑」につながったとも受け止めることができる。

 こうした疑惑が起こる背景について、筆者は複数の幹部や元幹部、元役員に話を聞くことができたが、そこからは岸田社長が指摘するように、やはり「企業風土」の問題が根底にあることがうかがわれた。いくつかの証言を簡略にまとめて紹介すると、次のようになる。

経営の中枢を知る幹部が明かした問題とは
 元幹部A氏「ニデックでは今期の売上が足りないと、来期の売上を計上し、来期になるとその売上を戻していた」。ここからは売上高を二重計上していたのではないかと疑われる。
 元役員B氏「ニデックでは設定される目標が高すぎるため、引当金の計上基準を緩くしたり、減価償却の時期を遅らせたり、時には、まだ製品を納入していないのに検収の時期(売上)を前倒ししたこともある」
 A氏、B氏ともに、永守氏から直接不正をしろと指示されたことはないが、強いプレッシャーがあったことは認めた。そして、永守氏の評価が高いと見られる側近役員が永守氏の意向を忖度して永守氏以上に目標達成のために強いプレッシャーをかけてきたことも明かした。
 B氏は「グレーな会計処理はリスクがあることを資料に記してオープンに説明したこともあったので、それを永守氏が全く知らないはずはない」とも語った。

経営中枢の内実を知る関係者C氏からはこんな証言も得られた。
「(21年に社長兼CEOに就いた)関潤氏が22年9月に辞任に追い込まれたのは経営方針を巡って永守氏と対立したことが一因。会計処理で関氏は車載事業関連で減損処理が必要なことを永守氏に説明したが、それが認められなかった。当時で処理すべき案件は1000億円を超えていた」
 第三者委員会は、関氏や当時の関係者に説明を求めているようだ。ニデック内に新設された特別調査支援室も、岸田社長名で第三者委員会への協力は退任時の秘密保持義務の対象外とすることを関係者に伝える手紙を送っている。
 ある関係者によると「不正経理疑惑」の内実を知る複数のキーマンが調査に応じる意向を示しており、1月に入り、ヒアリングが始まったという。
 今後は第三者委員会が問題の核心にどこまで迫り、それを世間にどう公表するかが問われてくる。12月19日に辞任した永守氏についてニデックは「本人の意向」であることを強調したが、「永守氏は一連の問題により詰め腹を切らされる前に辞めたのではないか」と見る向きもある。
 筆者が取材する限り、永守氏が負うべき結果責任は大きいと思う。永守氏も辞任時のコメントで、自らの責任を一部認めていると受け止められるコメントを発している。
「不正経理の疑義について、ニデックのこれまでの企業風土に問題があるといわれることがある。私は、創業者としてニデックを企業風土も含めて築き上げてきたが、ニデックの企業風土が云々と言うことで、世間の皆様方にご心配をおかけすることになった。この点、申し訳なく思っている」

社外取は“イエスマン”、永守氏の院政も
 この永守氏の辞任プロセスについて筆者は、問題があると感じている。第三者委員会が調査中であり、状況によっては永守氏の経営責任が明らかになる可能性がある中、取締役会が簡単に辞任を認めてしまったことに関してだ。さらに言えば、非常勤とはいえ、名誉会長としてニデックとの関係がまだ残る形を許したことにも問題があるのではないか。
 永守氏やその資産管理会社がニデック株を多く保有しており、個人として大株主の立場にあるうえ、創業者として外部からは見えづらい影響力が少なからずある。うがった見方をすれば、永守氏が「院政」を行う環境が整ったとも言える。
 辞任の申し出は預かりとして、第三者委員会の調査結果次第で対応を決めるのが筋なのではないか。ニデックの取締役会は11人で構成され、このうち社外取締役は7人で過半数を超える。永守氏とのしがらみはないはずだが、辞任のプロセスなどを見ていると、経営者の暴走を防ぐ社外取の役割を果たしているとは言い難い。
 ちなみに社外取7人の構成は、財務省の元官僚が2人、外務省、文部科学省の元官僚が各1人、大学教授が2人、弁護士が1人となっている。企業経営の経験に乏しいキャリアの人ばかりが社外取に選任されている。これでは百戦錬磨の永守氏の首に鈴をつけることはできないのではないか。こうした点から見てもニデックのガバナンスには大きな課題があると言える。

永守氏はかつて株主総会で、株主から社外取の選任基準を聞かれて「クーデターを起こされても困るが、イエスマンでも困る」と答えたことがある。しかし、これまでのニデックの社外取は永守氏のイエスマンだったのではないかと言いたくなる。
 そもそも「企業風土」の問題は、今回の「不正経理疑惑」が発覚する前から社内外で指摘されてきた。永守氏の後継候補を次から次に外部から連れて来るものの、長続きしないことの背景には、永守氏のマネジメントスタイルの一部が時代に合わなくなってきたこともあった。社外取はそれを見抜けなかったのだろうか。

ニデックにアクティビストの影、当局の動きも?
 社外取が健全に機能していないとみれば、今後の展開として物言う株主が迫ってくる可能性が高まる。すでに著名な強面の海外のアクティビストがニデック株を買い始めているとの情報もある。ニデックは手元キャッシュも潤沢で、好調な事業も抱えるが、問題はガバナンスにある。こうした企業は、教科書通りのアクティビストのターゲットと言えるだろう。
 さらに言えば、「不正経理疑惑」が事件に発展する可能性も否定できない。経済事件の場合、故意だったか否かが立件のポイントの一つになるため、ハードルは高いが、当局が水面下で動いているのではないかとの情報も流れ始めている。
 岸田社長は「目指すのは、経営のOSの変革」を掲げ、第2の創業を誓う。だが、今後、ニデックには対処すべき大きないくつもの難関が迫ってくるのではないだろうか。
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<引用終わり>
以上