岡田英弘マジックにご用心。
伊藤睦月です(会員番号2145)です。下記、鶴翼主義「地政学で解き明かす邪馬台国」についての会員番号1989号さんの問いかけに、コメントします。
(引用開始)「1里」の距離変換の相違から岡田先生の説(「日本史の誕生」第3章)とは大きく異なりますが、私は説得力のある文章として大変興味深く読みました。(引用終わり)
伊藤睦月です。まず、岡田英弘先生の「日本史の誕生」では、邪馬台国を「山口県下関市あたり」としていますが、これは、岡田先生のジョーク、悪い冗談だと考えています。その数ページ前に、「邪馬台国の場所を探すのは意味がない」という趣旨の記述があります。「それでもあえて比定するとすれば・・・」ということで、魏志倭人伝の記述ではなくて、隋書倭国伝に、隋の使者、裴世清が大和に向かう途中で「大秦国」という大規模な中国人コロニーに立ち寄った、という、記事があったことを根拠に、この大秦国を、かつての邪馬台国だとしています。
岡田英弘博士は、そもそも魏志倭人伝それ自体を、時の権力者に忖度しまくりの内容で、路程記事自体を、信用できない、と考えています。つまり、この記述は、岡田英弘博士が、当時(1970年代の)日本歴史学会全体をからかった、マジックを仕掛けたものだと考えています。1989さんは、岡田博士に担がれているのですよ。私も最初そうでしたが、上記がわかったときは、思わず「なんでやねん」とつっこんでしまいました。このことは、以前のふじむら掲示板への投稿にも書いたつもりですが・・・
あと、この「鶴翼主義」という人物は、何者ですかね。ちょっとよくわからないな。1989号さん、なにかご存じであれば教えてください。
それに「地政学で解き明かす」などと大げさですね。「地理学で解き明かす」ならわかるけど。地理学の学問水準に照らして、どの程度か、というのはありますが。私にはよくわからない。
とにかく、現時点では、覇権アメの拾い読みに夢中でして、(まだ第1章も読み切っていない)、この程度の感想で恐縮です。
以上、伊藤睦月記
