私の冬休みの課題図書、ただ今検討中、読んだら、感想文を投稿します。

伊藤 投稿日:2024/12/23 09:59

 伊藤睦月です。かたせ2号さん。ハブ名人の話、激しく同意です。「光速の寄せ」のタニガワ名人や財テクに失敗した、ヨネナガ王将も好きですが、ヨネナガ王将すでに亡く、タニガワ名人もフジイ「アバター」名人にヒヨッテいるようなので、我ら「アナログ人間の星」はハブ名人だけ。ハブニラミ、ガンバレー!!!

 というわけで、年末年始は好きな本に埋もれて過ごしたい、と思います。少なくとも、小林恵子氏のファンタジーもそのファンの方のお話も面白くない。

 中央アジアを席巻した、騎馬民族興亡史の派生形としての日本古代史というのなら、岡田英弘先生や西嶋定生先生は最低限チェックしなければいけないのに、「一般向けだから、恣意的に引用して、正当性を証明すればよい」とは、小林先生、岡田先生、西嶋先生に失礼だろう。それに引用文献も十分とは、一般読者で、あれだけの文献をチェックできる人はいないだろう、と読者をナメテいるとしか思えない。

 ついでに言えば、小林恵子氏は、古代日本語、古代中国語、古代朝鮮語、に通じているが、日本古代史の学者はそれに通じていないので、相手にしない、などと、ほざいているが、「相手にされない」の間違いではないのか。

 なぜなら、小林氏の『古代倭王の正体』にでてくる、騎馬民族の王族たちは、中国語や朝鮮語、ではなく、突厥語、ウラルアルタイ語、満州語、モンゴル語、などを使用していたと思われるが、それらの文献とか、関連研究からの引用がない、というのはどういうことか。

 先に答えを言っておくと、これら騎馬民族たちの言葉、文字による史料は「オルホン碑文」という、モンゴルウランバートルの郊外(といっても350キロほど!)で発見された突厥語の碑文が最古で、8世紀中期以降ものと国際学会認定されている。(その後、世界遺産認定された)朝鮮半島でいえば「広開土王の碑」みたいなものだ。

 つまり、騎馬民族の時代(謎の4世紀)から400年後、聖徳太子の時代からも、200年ほど後の史料だ。

 この碑文は、東突厥語で書かれているため、それを解読するためには、突厥語を読めなくてはならない。また、この碑文の研究は欧米が先行しているため、英語、フランス語、ドイツ語の研究論文を参照しなければいけない。

 日本では、岡田英弘博士の研究が最先端だ。小林氏はそれらの文献を参照したのか。岡田博士の著書ですら恣意的にしか引用できない程度の学力で。

 結局は、小林氏が依拠する史料は「旧唐書」「冊府元亀」などの中国語文献だ。「三国史記」も漢文で書かれている。完成したのは平安時代の藤原道長より後の時代だ。小林氏が小ばかにしている、日本古代史の学者たちと比べて大差ない、というか、彼らの方が、日本書紀などの、日本史料を参照しているだけ、まだましだ。「冊府元亀」で足りないからと言って、真偽のほどもわからないお寺の古文書を持ち出して、ごまかすな。

 以上、せっかく、かたせさんがなだめてくれているのに、エキサイトしてしまった。もうしわけない。かたせさん、もっと楽しい投稿で、私のささくれだった心、いやしてほしい。また、ご推薦の本があればぜひ紹介お願いします。

以上、伊藤睦月筆