情報操作を繰り返した管・仙石政権の手法と政権の「大本営発表」ばかり報道する大マスコミ・・・・いわゆる尖閣諸島沖漁船衝突事件より
国家公務員をしている岡山アキラ(筆名)です。過去、何回か投稿させていただいています。
まず、前置きですが、本来は、副島先生のいうとおり実名で文章を発表するべきでしょう。しかし、やはり副島先生が「ぼやき」で述べている事情のとおりで、左遷にはなりたくないので、公務員でいる間は、学問道場には、筆名で投稿させていただきたいと思います(とはいえ、以下に記載の文章の内容はすべてネットからの引用等で国家公務員法でいう秘密はないので法律上はまったく問題ないはずです。)。
実名投稿でなければならないということであれば削除して頂いて結構です。
それでは以下、件名について、「である」調で述べます。
管・仙石政権発足時から、情報公開に消極的な政権だと思ってきたが、9月7日発生したいわゆる尖閣諸島沖漁船衝突事件
(詳細はウィキペディアの該当ページ http://ja.wikipedia.org/wiki/尖閣諸島中国漁船衝突事件 を参照)では、中国が事態をエスカレートさせて来たのに泡を食ったせいか、なりふり構わず見え見えの嘘や情報操作を繰り返して事態の収拾を図ったのには恐れ入った。
フジタの社員も全員帰ってきたので約一か月で事件終結と言ってもよいと思うが、戦後、このような約一か月という短期間において、国民に真実を知らせないこうした「インチキ」発表や手法がこれほど多用されたことがあったであろうか。
おそらく日本国内の事件だったならば、報道どころかインターネットを一般国民が見ても気がつかないよう処理されていた可能性が高いが、彼らの権力の範疇外の外国への対応についてはそういうわけにはいかなかったようでずいぶんとボロが見えた。
今後も、彼らにとって何か重大な事件が発生した場合、多分、このような「インチキ」発表等を使って事態の収拾が図られるのであろう。
そして大マスコミ(読売、毎日、産経、朝日、日経、これらに5社に付随するテレビ局、NHK及び通信社2社)が、例によってこれらをろくに批判せず政権の「大本営発表」ばかりをそのまま報道を繰り返すのにも恐れ入った。
こうした大マスコミが真実を追及せず大本営発表のみを流すことに終始する体制をどうにか変えないと、我々日本国民は、真実を知ることができず、いずれは戦前の日本のような自由が制限される統制国家あるいはナチスドイツのような独裁国家にまで堕し、日本は再び戦争への道を歩むことになるであろう。
先日、「中国で民主活動家の劉暁波氏(54)に対するノーベル平和賞授与決定について報じていた8日のNHK海外テレビ放送のニュース番組中、突然画面が真っ黒になり、視聴できなくなった。」という事件( http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101008-00000118-jij-int )があったが、我々日本人も笑えない。
このような大マスコミの体制及び国民に真実を伝えず政権運営を行う管・仙石のような政権を全国民が座視するようであれば、日本にだって将来起こりえる。
したがって、大マスコミの現在の体制の解体及び現政権には、一刻も早く権力の座から退場願う必要があると強く感じたが、私には、その方策が今のところ全く思いつかず、焦燥感のみを覚える。
そこで、その焦燥感を軽減するべく、少なくともここのウェブサイトを閲覧される方々が、こうした「インチキ」「大本営発表」発表等に騙されないよう、今回用いられた政権による「インチキ」発表等あるいは大マスコミの報道についての私のコメント及び疑問の提起・・・情報の中身は既報のものかつ私が気がついたものだけであるが・・・を以下に覚書として簡単にまとめて列挙しておきたい。(引用記事は、特に必要としなければ、タイトル及びリンク先URLのみ掲載した。)
1.中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した模様を撮影したビデオが存在するが公表されないこと。
以下の記事のとおり、中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した模様を撮影したビデオがようやく公開されるかと思ったら、やっぱりやめたという。
何か中国と取引があるのか。10年前の不審船事件の際、不審船が銃を乱射する等の映像がすぐ公表されたのと今回の対応との整合性がとれていない。なぜ、大マスコミはこのことについてもっと批判しないのか。
尖閣の漁船衝突映像公開へ 予算委要望受け提出の見通し
http://www.asahi.com/politics/update/0929/TKY201009290239.html
衝突ビデオ、全面公開見送り=日中関係改善を優先―政府・民主
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101009-00000116-jij-pol
漁船衝突ビデオ 公開先延ばし・責任押し付け…政府、国民無視の対中配慮
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101008/plc1010082356037-n1.htm
2.9月24日、那覇地方検察庁が船長を処分保留で釈放と発表し、25日、船長が送還されたが、以下の記事のとおり、那覇地検次席検事及び仙石官房長官とも双方ともそれは政治判断はなく、検察判断によるものだという。
釈放に政治判断なし、検察が決定…那覇地検会見
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20100924-728653/news/20100924-OYT1T00930.htm
検察判断で釈放決定、政府は追認…官房長官
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20100924-728653/news/20100924-OYT1T01030.htm
しかし、そんなわけがないだろう。
この問題については、以下のサイトで佐藤勝氏や上杉隆氏が述べているのでそれらを参照のこと。
【佐藤優の眼光紙背】国益を大きく毀損する那覇地方検察庁の判断
http://news.livedoor.com/article/detail/5030700/
「政治主導」が聞いて呆れる、菅内閣の尖閣問題に対する無責任姿勢【週刊 上杉隆】
http://diamond.jp/articles/-/9560?page=4
3.デモについて報道せず
10月2日、CNNが渋谷で行われた尖閣諸島問題に関する2600人のデモ行進について報じたが日本の大マスコミが全然報じないという事があった(以下の記事参照)。
マスコミの尖閣デモスルーの件 2chで大盛り上がり
http://news.goo.ne.jp/article/r25/life/r25-20101006-00003807.html
「尖閣渋谷2600人デモ」海外メディアは大々的に報道するも日本のマスコミは華麗にスルー
http://news.livedoor.com/article/detail/5048647/
このデモは田母神紙主催だったということなので、CNN等の海外メディアが真っ先に報じた理由は学問道場の読者なら書くまでもないだろう。
逆に日本大マスコミが全然報じなかった理由も簡単だ。長いものに巻かれろ式に中国に慮ったかあるいは、政権からフジタ社員の釈放が遅れるとか言われ、つまり報じるなとそれとなく圧力がかかったかのどちらかだろう。
4.尖閣諸島に安保適用される?
以下の産経の記事のとおり、政権のヨイショ記事が載っている。
(貼り付けはじめ)
尖閣諸島で中国漁船が海上保安庁の船に衝突し、中国人船長を逮捕した問題で、9月23日、訪米した前原誠司外務大臣は、クリントン長官との会合で、長官が、「尖閣諸島には日米安保条約が適用される」と述べたと説明し、それを外交成果だと強調した。
(はりつけ終わり)
しかし、これは、以下の記事のとおり米の従来の立場を改めて述べたに過ぎない。
たとえば以下のこんな記事もある。
クリントン長官「尖閣諸島に安保適用」は日本の楽観的解釈
http://www.news-postseven.com/archives/20101005_2643.html
クリントン発言の真相…尖閣列島が日本の実効支配から外れれば、安保適用外になる余地あり。米中間に「黙契」成立の疑いも
http://news.qwe.jp/news4plus/1286636019
5.この事件の周辺事情は?
大マスコミは、9月7日に巡視船とぶつかった中国漁船がどのようにぶつかったかということとその後の状況は報じている。しかし、ぶつかった際、中国漁船には僚船がいたのか?いたなら何隻なのか?あるいは、いつから、どこからやってきたか?、逆に巡視船は何隻いたのか等の周辺事情を、次から次へと情勢が変化したせいかほとんど報じていない。
どんな事件でもそうだが、事件そのものだけ調べても「××についての状況は○○でした。」しかわからないものだ。それはそれで嘘ではないが、周辺事情も合わせて知らなければ全体の事実≒真実には近づかない。
この中国漁船は9月7日に中国の某所から1隻で出発してその日にぶつかったのか?違うであろう。漁船なのだから何日かかけて中国のどこからか尖閣諸島にやってきて、そこでさらに操業していてぶつかったということのはずだ。
単船でやって来たということも考えにくい。以下、この件について、インターネットで調べてわかったことを述べる。
次の9月9日付け沖縄タイムスという沖縄のローカル紙によると、8月中旬から1日最大270隻の中国漁船が尖閣諸島にあらわれ、内70隻が領海に侵入し、事件当日は、160隻が周辺にいて30隻が領海に侵入していたという。
尖閣に中国船1日270隻 石垣市民、不安高まる
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-09-09_10016/
つまりこのぶつかった中国漁船は早ければ8月中旬くらいから僚船約270~160隻と一緒にやってきて尖閣諸島周辺で操業していたというわけである。ただ8月中旬の話を9月9日に付け足しのようにローカル紙のみが報じていることから、毎年中国漁船が数百隻、尖閣諸島にやってくることは恒例である可能性が高い。本当の異常事態ならば8月中旬に報道されているはずだからである。
一方で巡視船について、次の記事では中国監視船の「漁政201」と「漁政203」の2隻が来てからは、6隻いたということになる。ただし、その前の事件当日いた巡視船の隻数ははっきりしない。
尖閣“一触即発”船舶入り乱れ!防衛省幹部「不測事態ある…」
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100928/plt1009281603002-n1.htm
岡山 拝