情報の流れの上流に立つものが、下流に立つものよりも、優位な立場に立つ、もしくは優秀である。

かたせ2号 投稿日:2022/04/05 12:51

命題「情報の流れの上流に立つものが、下流に立つものよりも、優位な立場に立つ、もしくは優秀である。」

具体的に説明する。
まずは、江戸時代までの中国との日本の関係について。
情報の流れは圧倒的に中国が上流だった。
長い間、中国の方が日本より優秀であった。
だから、日本の優秀な若者が数多く中国に留学し情報を取りにいった。

では、インドと中国とどちらが上か?
これはインドが上。なぜなら、過去の歴史において、中国の側からインドに情報をとりに行っているからだ。この場合の情報とは仏教思想。
中国の優秀な若者(僧侶)が数多くインドに留学し情報を取りにいった。
明らかに、情報の流れの上流にいるのはインド。だからインドが中国よりも上。

以上の内容は副島隆彦先生の著作等から教わった。
正しいと考える。

以下、私なりにこの命題について、その他の事例で考えてみた。

まず、マスコミ・メディアと一般国民との関係。
情報の流れの最上流にマスコミ・メディアがいる。だから、下流に立つ一般国民よりも圧倒的優位に立つ。
マスコミ・メディアにとって、一般大衆は操作(manipulate)の対象である。
一般大衆は、操作されていることに気づかないまでに操作されている。

ここで、藤原直哉の「沈黙と異常な饒舌が負けの印、事実の冷静な羅列が勝ちの印」を補助線として入れてみる。
これは、「情報の流れの上流に立つものが、下流に立つものよりも、優位な立場に立つ、もしくは優秀である。」の命題と実は、意味が同じである。

具体的に思い出すのが、第2次世界大戦後の東西冷戦。
西側(アメリカ資本主義)陣営が、事実の冷静な羅列、で、東側(ソ連社会主義)陣営が、沈黙と異常な饒舌、だった。
この時、東側陣営は西側陣営から流れてくる情報を遮断した。
そうすることで、みずからの陣営を防衛しようとした。
情報の流れの上流にいたのは西側陣営。あの時代、西側陣営の方が東側陣営より優位に立っていたのだ。

そして今回のウクライナ戦争で何が起きたか。
・2022年3月23日、ロイター通信は、世界のメディア向けにオプションで提供していたロシアのタス通信の記事配信を中止した。
・2022年3月24日、ロシア側メディアは「バイデン、ソロス、民主党とウクライナのバイオラボを矢印で結んだ図を出し、この図は、ロシア当局が「特に危険な炭疽菌の病原体」と表現するものの首謀者であると情報発信した。
・2022年3月25日、daily mailサイトが一日前のロシアの主張を正確かつ詳細に、西側世界にゲリラ的に流した。

ここで確認できるのは、情報の流れがこれまでと向きが変わっているのである。
西側世界がその情報を、自陣営防衛のために遮断にかかっているのだ。
情報の流れの上流にいるのは、明らかにロシアである。
だから、表題の命題をそのまま適用すれば、
「2022年3月23日から24日を期に、東側陣営(ロシア)が西側陣営(DS)より優位に立った、あるいは優秀になった」
ということが主張できる。

情報戦の観点から言えば、以上のようにウクライナ戦争の現状を分析することができる。

(補足)中国と日本の関係(情報の流れの向きについて)

明治・大正期においては、情報が日本から中国の側に流れていた。この時期、日本は中国より優秀だった。
・明治期に日本で発明された、西洋で使っている概念を導入するための和製漢語が、中国に大量に導入された。
 「中華人民共和国」のうち、「人民」はpeople、「共和」はrepublicを翻訳するために明治期に作られた和製漢語である。
・大量の中国人留学生が日本に派遣された。蒋介石、魯迅等。

江戸時代までに下流(日本)から上流(中国)に情報が逆流することはほとんどなかった。
強いていえば、平安時代の比叡山の学僧である源信(げんしん)がまとめた「往生要集」(各種地獄のガイドブック)。その内容は中国人にも知られていた。

以上