ロシア系情報:スターリンクの不具合でウクライナ軍に大損害

かたせ2号 投稿日:2022/10/11 21:02

かたせ2号です。
藤原直哉のツイート(2022年10月10日)を紹介する。
(藤原直哉さんへ。貴重な情報をありがとうございます。)
https://twitter.com/naoyafujiwara/status/1579378972491935746

【ロシア系情報サイト、プラウダの記事(2022年10月10日付け)から。
記事名:スターリンクの不具合でウクライナ軍に大損害-参謀本部パニック
https://military.pravda.ru/news/1757667-vsu_nesut_tjazhelye_poteri/
機械翻訳
スターリンク衛星の不具合により、ウクライナ軍が大きな損失を被っている。
ウクライナ軍の参謀本部は現在、崩壊とパニックに陥っていると、RT(ロシア・トゥデイ)がロシア特殊部隊の1つの情報筋を引用して報じた。
彼は、安定したインターネット信号がないため、AFUの司令部は戦場からの情報を遅れながら受け取っていると指摘した。また、イーロン・マスク社の混乱は、部隊と兵士の交流の問題を引き起こし、タスクの遂行を複雑にしている。
理由はまだ名乗っていないが、いくつかの想定がある。例えば、電子戦の成果であり、おそらくティラダ電子戦複合体の仕業であろう。
もうひとつ、ありえないことだが、スターリンク社は、ウクライナ側の不払いを理由に、ウクライナ領内の衛星を調整することができた。
マスク氏自身は、今回の失敗についてコメントしていない。】

かたせ2号です。

これで、ロシア側もFT紙(2022年10月8日)と同じ状況把握、すわなち「スターリンク衛星の不具合により、ウクライナ軍が大きな損失を被っている」と認識していることが確認できた(当然といえば、当然だが)。

ここで、上記記事の一部を再掲する。
(一部再掲開始)
もうひとつ、ありえないことだが、スターリンク社は、ウクライナ側の不払いを理由に、ウクライナ領内の衛星を調整することができた。
マスク氏自身は、今回の失敗についてコメントしていない。
(一部再掲終わり)

これについて私(かたせ2号)が、以下の解釈を加える。

(1)ロシア側は、その通りだと明確に肯定することは絶対にしないが、それでも、以下の情報が「真実」であると認識している。
・スターリンク社(イーロン・マスク)は、ウクライナ側の不払いを理由に、ウクライナ領内の衛星(スターリンク)を使えなくした。(ただし、ウクライナ全土か、ロシアとの戦闘の最前線のみかは不明)
・イーロン・マスクはこの判断・決定を「機密事項」とし、公に表現することは絶対にない。

(2)そもそも、本当に「ありえないことだ」とプラウダが判断しているのであれば、この内容自体、記事に含めることは最初からない。それでも、「ありえないことだが」という表現を枕言葉にして使ってまで、あえて記事にするのには、それなりの意図・目的があるはずだ。その目的を考えるに(1)のような意図しか、考えにくい。

(3)ちなみに、プラウダ紙は、このような「わかる人にだけわかる」情報をサインとして発信することがあるから、(1)のような解釈につき、私自身(かたせ2号)は違和感はない(本投稿の最後で補足説明する)。

かたせ2号です。

結論として、ウクライナとロシアの戦役の現況は、以下のツイート内容で表現できていると考える。

ガトチュさんのツイート(2022年10月10日)
https://twitter.com/gatotyu2/status/1579416343476342784
スターリンクの不調・クリミア大橋の爆破テロに合わせて、ロシア軍は狙ってきたな。

(以下、補足説明)
プラウダ紙が「わかる人にだけわかる」情報をサインとして発信することがある、と私(かたせ2号)が考えるようになった根拠を以下に再掲する。

ふじむら掲示板[236]「ロシアのウクライナ軍事行動を巡る世界の動きを「戦争犯罪(war crime)」「ジェノサイド(genocide)」の言葉の対比を使って考察する」で投稿した内容の一部だ。

<再掲開始>
ロシアの報道機関プラウダは、アメリカのバイデンが2022年4月5日、「ジェノサイド」という言葉を拒否し「戦争犯罪」という言葉を採用してロシアを激しく非難したことを確認しました。

ロシアのプラウダのサイト。
記事名:「EU、ブハの出来事をジェノサイドと呼ぶことを拒否」
2022年4月5日
https://pravda.ru/news/world/1696003-bucha_genocid/

(翻訳引用開始)
欧州連合(EU)外交部長のジョセップ・ボレル氏は、ブカで起きたことが人々の大量虐殺と言えるかどうか、自身の見解として回答している。
政治家によれば、ウクライナの都市で起こった出来事をそう呼ぶべきでないとのことだ。
ボレルはラジオ局COPEのインタビューで、「『ジェノサイド』という言葉は、もっと恐ろしいことのために取っておきたい」と述べた。
こうして、ヨーロッパの政治家は、アメリカの指導者ジョセフ・バイデンを支持した。彼もまた、ウクライナのVolodymyr Zelenski(ゼレンスキー)氏の評価に反対し、ブハでの出来事を戦争犯罪(war crime)と表現した。
これに先立ち、EUのピーター・シュターノ外交政策報道官は、ロシアとの外交関係を維持する必要性を指摘した。同時に、同政治家は、同協会がモスクワに対する新たな制裁パッケージの導入プロセスを加速させる意向であることも明らかにした。
(翻訳引用終わり)

かたせ2号です。
なぜ、こんな「ささいな」事実、「戦争犯罪」と「ジェノサイド」の表現に違いにこだわった記事を掲載したのでしょう? 「ジェノサイド」が「戦争犯罪」より非難度の高い表現であるとはいえ、ロシアからすれば、ゼレンスキー、バイデンの双方から激しい非難を被(こうむ)っていることには何の違いもないのです。何の違いがあるのでしょう?
ここでもやはり、「戦争犯罪」という言葉が、米軍・NATO軍を今後もウクライナに投入しない、というアメリカ政府の判断・決意と現状の運用とを表しているからなのです。
ロシアのプラウダの上の記事は、この、アメリカから世界中に発信された最高機密情報「ブチャ事件についても「戦争犯罪」という言葉で非難⇒ブチャ事件以後も、引き続き、米軍・NATO軍をウクライナに投入しない」を、同日に確かに受けとった、というサインなのです。

<再掲終わり>

以上