プーチンがロシアに対して金融・経済制裁をした欧米に感謝している6つの理由

かたせ2号 投稿日:2022/05/03 20:47

かたせ2号です。
田中宇さんがDS最高幹部によるロシアの経済制裁は「超愚策」である、と主張していて、かたせ2号もその意見に賛同しています。
これに関して、Kan Nishidaさんという方が、その根拠を6つに分けて、わかりやすく説明していたので、以下の通りご紹介します。よろしくご参考ください。

Kan Nishidaさんのツイートから。
2022年5月3日(本日)発信。
https://twitter.com/KanAugust/status/1521287504237940736?cxt=HHwWgMC-tZm72ZwqAAAA

(引用開始)
プーチンがロシアに対して金融・経済制裁をした欧米に感謝している6つの理由

理由1
ルーブルに対する金融制裁を行ったことで、結果としてルーブルの価値は制裁前よりも上がった。ルーブルが強くなる、輸入品が安くなる、海外資産を買い漁れる(欧米日以外とは以前通りの通商関係)。
(グラフ:対ドル通貨価値の変化率(2022年2月1日比)円・ユーロ・ルーブル2022年5月2日現在。)
https://twitter.com/KanAugust/status/1521287504237940736/photo/1

理由2
ロシアの資源に対する輸入禁止という経済制裁は、それまで上昇気流であった原油、ガスの価格をさらに高騰させる。全体的な輸出量は減ったかもしれないが、高騰した価格で原油、ガスを売ることができるため、収益は上昇中。
(グラフ:天然ガス価格(ヘンリーハブ、スポット先物価格)-2022年1月1日から4月17日)
https://twitter.com/KanAugust/status/1521287989669900290/photo/1

理由3
欧米はロシアのオリガルヒ(巨大資本家)の海外資産の没収。しかし、もともとプーチンとオリガルヒの仲がいいわけではない。金に物を言わせて政治に首を突っ込んでくるオリガルヒはプーチンにとって政敵。
しかし、国際的につながっているオリガルヒを取り締るのはさすがのプーチンでも躊躇する。そこに現れたのが今回の欧米による海外資産の没収。欧米メディアはオリガルヒのヨットだとか邸宅だとかを没収のニュースに喜ぶが、普通のロシア人にとってはどうでもいい話。
(記事名:ロシア・ベラルーシの新興財閥、計4兆円の資産を凍結 EU制裁 2022年4月10日CNN配信)
https://www.cnn.co.jp/world/35186102.html
むしろ、プーチンにとっては、ロシアの外でビジネスできなくなったオリガルヒに対して立場が強くなっただけ。
(記事名:Why Some Say Putin Is Happy His Oligarchs Are Getting Sanctioned 2022年3月11日Forbes配信)
https://www.forbes.com/sites/jemimamcevoy/2022/03/11/why-some-say-putin-is-happy-his-oligarchs-are-getting-sanctioned/?sh=699ca7d6647e
もともとオリガルヒに牛耳られていたロシアだが、そこに現れたのがプーチン。プーチン対オリガルヒの象徴的な出来事は、オリガルヒの元石油会社ユコス社長のコドルコフスキーが反プーチン政党を起ち上げると、脱税という疑惑でシベリアの刑務所に放り込まれた件。経済回してロシアに貢献するのはいいが、政治には首を突っ込むなと言う強烈なサイン。

理由4
オリガルヒを含むロシア人の裕福層が、欧米による資産没収を恐れて、彼らにとって唯一、比較的安全なロシアにかなりの資産を戻した。制裁を食らうと、普通は資本が外へと出ていくが、現在ロシアではこれまでにないレベルの流入が起きている。
(記事名:Russia to see record capital inflow this year despite sanctions SIRF NEWS NETWORK 2022年4月4日配信)
https://www.sirfnews.com/russia-to-see-record-capital-inflow-this-year-despite-sanctions/

理由5
制裁が、結果としてインドとの関係をこれまで以上に強くしている。
もともとアメリカとインドはトランプ大統領、モディ首相、安倍首相の元で歴史的な友好関係を結んだ。
ところが、現在のアメリカの、制裁するなら味方、しないなら敵という二者択一の強制は
インドをさらにロシア側へと押し出し、ロシアはインドからより多くの原油、ガス、肥料、食糧、武器を買ってもらえる。
https://twitter.com/KanAugust/status/1521293582178689027/photo/1

理由6
ロシアのような大国でも気に入らなければドルから追い出す。これを見れば「独裁国家」としてアメリカから睨まれている多くの国はドルから抜け出そうとするだろう。これまでプーチンが警鐘を鳴らしても重い腰を上げなかった国が具体的な対策を検討し始めた。
ロシアと中国がドル基軸通貨体制から抜け出すと、雪崩れが起きるのではないでしょうか。
制裁の目的は、当初は「制裁するぞ!」と脅すことで、プーチンにウクライナ侵略を思い留めさせる。制裁後は、ルーブルの暴落、経済の混乱を起こし、侵略を諦めさせる、または内政を不安定にさせる(クーデターを期待)。
しかし、現在そのような効果が起きているとは考えにくい。逆に、冷静に考えると、プーチンにとって有利な状況に事が進んでいるのではないでしょうか。こういう状況に対して、喜ぶとか、怒るとか、そんな単純なことではありません。
ある前提(期待)のもと、ある対策をとった。しかしその対策からすでに2ヶ月経った現状は、それが効いてないどころか、逆効果となっている。という現実をありのままに受け止めるということです。(なんかワクチンのデジャブのようです。)
このまま、「もっと制裁を!」と叫んでもしょうがないですよね。制裁に賛成とか反対とかではないんです。前提(期待)を再構築した上で対策を考えなければ、あまりにも無責任だということです。制裁をやるのはタダではありません、やる方にも痛みがあります。
そして、いつものことですが、その制裁の痛みを感じるのは庶民であって、政治家や役人、こういう危機があるとメディアに出てくるお雇い専門家ではありません。
以上。
(引用終わり)

以上