「勉強不足というのは、決めつけだ」「そうです。決めつけです。でもそれが何か?」

伊藤 投稿日:2024/10/28 07:40

 伊藤睦月です。今日は、10月28日月曜日6時42分、です。退院しました。術後養生中です。私の入退院の顛末、ここ半年余りの悲喜劇については、話がひと段落したら、「医療掲示板」にでも投稿させていただきます。

 さて、総選挙後の物情騒然としたなかだが、能天気な私は、病を養い、自身の生活をなんとかしながら、好きな学問(歴史学など)や文章修行を追求していきます。(私は「顔淵タイプの」貧乏書生らしく、もうこれは死ぬまでなおりませんね。でも後悔はありません)

 そこで、以前、この掲示板でも、取り上げましたが、私の言だけだと「素人のたわごと」だと思われてもナンですから、プロの研究者(歴史学)の言葉を紹介します。そうしますとまた、「権威主義者」とよばれそうですが、なんの肩書もない私の発言を揶揄している人間のほうが、よほどの「権威主義者」だと思う。

(引用開始)

(1)歴史学は決して大学の専有物というわけではなく、すべての人に開かれた学問である。歴史の関心を持っている人や勉強してしてみたいと思っている人にとっても、本書が「学問としての歴史」とはどのようなものかを知るための断行になればうれしい。

(2)歴史学というのは、すでに知られている史料をよみなおしていく中で、それまで気づかったことに気づいたり、見落とされていたことがはっけんされたりして、歴史を見る新しい視点や切り口が見いだされ、進歩していくものだ。

(3)(学術論文は)まず先行研究を無視したものは、論文とは言えない。自分の思いや夢を語るのではなく、自分が取り組もうとしているテーマについて、これまで他の人がどのような研究をしてきたかを踏まえ、それに何を新しく付け加えることができるかが問われる。

(4)だから、そもそも現時点における研究の到達点を把握していなければ話にならない。

(5)とにかく、学問というのは積み重ねのうえになりたっている。これまで多くの人が積み重ねてきた研究成果には敬意を払いつつ、それを批判し、修正することで、学問は前に進んでいくものである。

(引用終わり:村上紀夫(奈良大学文学部史学科教授)「歴史学で卒業論文を書くために」(創元社2019年))

伊藤睦月です。この本は、卒業論文がまともにかけない、教え子に業を煮やした村上センセイが、毎年4月の卒業論文ゼミの冒頭で紹介していた、メモがSNSや学会で評判になって、単行本になったそうだ。同趣旨で、少し気取っているが東大生向きに書かれたのが、上野千鶴子「情報生産者になる」(ちくま新書2018年)がある。宮台真司なら、こちらの方を勧めるだろう。特に(3)は、譲りません。「いや、卒業論文書いているわけじゃねーし、学問道場に思い入れ強すぎね」とかほざいている輩(やから)には、「大喝」をいれてやろう。

 とにかく、「私の決めつけ」の基準は、上記に尽きている。だから、以上及び本全体を読んだうえで(200頁ほどの小冊子で、アマゾンで簡単に入手可能。多分大学図書館や村上のブログでも見れるのでは?)なお私の指摘を、「決めつけ」といわれるなら、さらに詳細に指摘する用意がありますので、どうぞこの掲示板上に投稿してください。その際、私の指摘と同等かそれ以上の質量を求めます。そうでなければ・・・。私は「長い、しつこい、めんどくさい」オジサン、です。

以上、伊藤睦月筆