患者の立場から

多島 (夜の航海) 投稿日:2010/07/05 01:03

以前、私は「おじいさん」の投稿に「勉強になるので、もっと書いて」と提灯をつけましたので、僭越ではありますが投稿します。

下のいくつかの投稿を拝見し考えてみました。(とくに11,13.14,15)
私は医療についてはまったくの患者側です。

まず、この掲示板の趣旨は「近代医学の立場から、医療に関するさまざまな問題を学問的に議論するところ」とあります。
ですから、「おじいさん」がおそらくは医療界内から様々な角度で問題を切り取って見せてくれることは趣旨に沿っていると私は思います。
また、「おじいさん」は、いろいろな問題を語っていますが、実は「ひとつのこと」を繰り返しているように思えます。
それは、「国民は、自分の首を絞めていることに気がつかないと、そのうち窒息する」ということです。
説明すれば、“みなさんはなんでもかんでも医者に行って健康(?)になって満足かもしれないが、後はどうするんだ”ということでしょうか。
漢方薬などのことは核心への入り口にすぎず、問題は健康保険システムが諸刃の剣である、ということを「おじいさん」は指摘し続けています。
このことは健康保険だけでなく、大きくいえば国債、小さくいえば「家電エコポイント」など、多くの他の問題にもつながるでしょう。
「最後にツケを払うのは誰なのか」という、日本人の誰もが知っていて、知らないふりをしている最大の問題です。
逆に言えば、合法的に国家予算を搾り取るシステムの存在です。一見すると国民が得をしているかに見えるシステムです。

確かに、開業医のことや漢方のことなど、真面目に医療に携わっている方々からすると「悪い面ばかりを強調するな。余計なお世話だ」でしょう。
しかし、誰かが「やっぱりこれはおかしい」と言い出さなければ、たとえば乳がんにおけるハルステッド手術のように、いつまでも意味なく盲目的に続けられるのではないでしょうか。

この国は、意味のないことに巨額の税金が投入され続けてしまった結果、もはや意味のないことが「ない」と動かなくなってしまっています。(これは、すべてを合理化セヨ、という意味とは違います)
そして、意味の「ない」ことと、意味の「ある」ことが手の付けられないほどに絡み合っていて、私はその前でいつも思考停止になってしまいます。
私たちの国は長らく外国から「欺しても欺しても、まだまだ欺せる日本人」と言われてきました。しかし今は日本人が日本人にそう思っていないでしょうか。
テレビやラジオにしても、どこからが番組で、どこからが宣伝なのかわからなくなっています。日に日に巧妙さを増しています。

だからこそ、医療のシステム、向精神薬、ワクチンや抗がん剤などのことも、もっともっとインサイダー情報やいろいろな意見を私は待っています。
ネットは、やっと大衆が手に入れた双方向メディアです。今まではこんなに簡単に情報を交換することができませんでした。もちろん嘘の情報もあるでしょう。
しかし、何も言ってこなかった結果としての“今”はどうなのでしょうか。そして将来はどうでしょうか。

日本の社会の悪い面の本質は何でしょうか。
家に帰れば良い父親でも、会社に行けば巨悪の一員であることの本質。優しい母親が「何も知らない。知ろうとしない」ということにおいて一国の滅亡への綱を引く亡者の一員であることの本質。
「結局、何が悪の源泉なのか」をえぐり出さなくてはなりません。山を越え谷を越えて、道なき道を行き、細く湧き出る悪の源泉を突きとめなければなりません。
それをしようとするならば「書くことが問題」なのではなく、「書かないことが問題」でしょう。
日本の政財界最上層部はみな親戚のようです。(広瀬隆//私物国家) これに対抗するには良くも悪くもネットとリアルな行動しかありません。

たしか論語に「天下国家を語る前にまず家族のことを考えよ」というような教えがあったと思います。しかし、孔子の頃の「善悪」がはっきりとした時代とはもう違うと思います。あらゆる変化のスピードが違います。身の回りのことに気をとられているうちにある日突然、暗黒の大王がやってこないとも限りません。「純善人」ばかりで「悪人」を倒すことが出来る夢の時代は終わったと思います。私たちは「悪人」さえ見方につけていかなければならないでしょう。
誰かが問題を提起し、誰かが情報を提供し、いくつもの意見を交え、それをもとに知識と思考能力の高い言論エキスパートに本質をあぶり出してもらう。
副島氏も自らを「暴き系」と標榜されています。ゆえに暴いてこそのこの掲示板の意義でしょう。偽の情報は誰かがすぐに見破ってください。

とはいっても、掲示板上ではあくまでも節度が必要です。しかし、突破しようとする問題提起には鋭さとキャッチーさも重要でしょう。
もちろん、「えいちゃん」さんのような意見もとても貴重です。問題提起と反対意見、賛同意見の中から私は少しづつ真実に近づいていきたいです。
まあ「おじいさん」の書き方がちょっと「ムカTK」という方々もいらっしゃるのでしょうネ。。。

そして、自己紹介などのことに関しては、やはり、言論人としてやっていこうという方と、一般の我々とでは立場に違いがあります。
論文と情報との性質の違いもあります。目に余る言動の投稿なら削除されるべきです。
仕事の特徴や文章の特徴などから身元が割れることもあるでしょう。またそれを追尾することに命をかけるような人がいるのがネットです。
店舗営業などがあれば余計に検索され易く、悲惨なことも起こりえます。この掲示板を誰が見て、逐一言動を記録していないとも限りません。すべてのWEBページは「保存されている」とも聞いたことがあります。

このことを医療ではなく、政治に置き換えてみます。
たとえば若く力のまだない政治家の秘書がいたとして、彼がひとりでは国を変えることが出来ずとも、内部の腐敗を匿名で発信することに意義はないでしょうか。
その時、私たちは、まずはあなたの人となりを、政治信条を、と求めるでしょうか。
もちろん、これらが暴走した場合の「ギスギスとした告発社会、監視社会」のような危険性をはらんでいると思います。そこを「えいちゃん」さんは危惧しているのかもしれません。それは当然であり大事なところです。言論や情報を公開することの魔力と快感はあると思います。ある種の自己顕示ですね。この私の投稿も実はそうかもしれません。

しかしもう一度繰り返しますが、ネットという簡易な双方向メディアは、やっと私たちが手に入れた手段です。今まではありませんでした。
今まではなかったから、簡単には内部情報を流すことはできませんでした。その結果の「現在」はどうなったでしょうか。
医療の「今」はどうでしょうか。
その通りです。けっこう悪くありません。具合が悪ければその日に診てもらえます。薬もすぐにくれます。ほどほどの診察料です。むしろ快適です。
これこそが誰かが長年に渡って作り上げたシステムの姿なのではないでしょうか。もっと極端に酷ければアタマにきて行動するのに、案外と悪くないために、つい忘れてしまいます。せいぜいが茶の間のぼやきで終わってしまいます。私たちはきっと「火事場のばか力」を出させないように「されている」のではないでしょうか。

以前から、なぜ老人向けの「簡単パソコン」が発売されないのか不思議でした。老人こそパソコンを使えば楽しいと思うからです。
老人用のハード、OS、ブラウザ、などを機能を最少に限定して開発できないのでしょうか。もしも75歳であっても十分に使えるものが出来そうな気がします。
ところがよく考えてみると、「簡単パソコン」が浸透したら、まず新聞が全滅でしょう。テレビも今以上に採算が合わなくなりそうです。さらに、いままで欺し続けてきたことがすべてバレてしまいそうです。やはり国民に勉強されたくない人たちがいるのでしょうか。

このように、ある面で完璧に計画され操作されている社会を変革しようとするなら、多少の軋轢は覚悟するつもりです。
次元の高いところであるならば、もめないより、少しはもめたほうがいいと思います。
たぶん世界で主流の「人とのつきあい方」は「十分に戦って仲良くなる」だと思います。私たちも高く清い場所から降りて、その泥の中に入って行きましょう。

以上の理由から、内容があるならば、誰が書いたかは問題ではないと私は思います。気まぐれでもけっこうです。
私としては、もっともっといろいろな方にもっと書いていただきたい。
「おじいさん」には、もう仕事は休んでいただいて、こちらに専念していただきたい。