副島先生、私の胃袋は、いまだ健在です!(16)最初の検査入院(2)

伊藤 投稿日:2025/01/21 10:12

伊東睦月です。続き。

⑦入院してから間もなく、病院内にある「患者図書室」の司書さんと知り合いになった。この図書室は、入院患者の読み終わった本を寄付してもらうことで成り立っている。小説類とがん関係本が多い。藤河るり氏の漫画本もあった。(漫画は原則おいてないが、例外もあった)

⑧寄付本が中心のため、古い本が多く、近刊書やベストセラー、子供向けの本があまりない。スタッフに聞くと、そういった本は市立図書館にリクエストしているが、なかなか回ってこないそうだ。そうだろう。

⑨そこで、外出許可が出たとき、自宅に残っていた、ヨシタケシンスケの絵本や、図鑑、一般向け気象本など適当にみつくろって、持って言ったら、大変喜ばれた。

⑩後日のことだが、がんで入院している小学5年生の男の子が、さっそく気象本を借りていったという。夏休みの自由研究にするそうだ。入院していると窓から雲しか見れない。毎日眺める雲の変化を観察日記にまとめるそうだ。ヨシタケシンスケの絵本も子供から大人まで大変人気があるそうだ。市立図書館にリクエストを出しても、数か月待ちなんです。そうですか。まにあってよかったですね、とは口にはださなかったが、少しうれしくなった。それから、売店(コンビニ)で買った小説本(西村京太郎とか、東野圭吾とか、ミステリーが多かった)を読み終わると図書館に寄付した。

2 ホテル並みに設備が充実していた。

2-(1)入院したのは、4人部屋だった。2人部屋とか個室だと、一泊8千~2万円の差額ベッド代がかかるので、大部屋一択だった。(意外と個室が人気で、順番待ちらしい。みんな余裕ありますなあ)

2-(2)コロナ前は6人部屋だったと思う。居住スペースは、カーテンで仕切られていてかなりスペースに余裕があった。藤河本に書いてあるとおりだった。

2-(3)同室の隣人の声が丸聞こえなのには閉口したが、医師や家族とのやりとりも聞こえてなかなか感慨深かった。出会い頭に挨拶をすることはあったが、それ以外お互い話さない。むしろ、患者ロビー(デールーム)で会う、他の病室の患者さん(大抵、年上のご婦人)とよく話した。

2-(4)同室の人たちは、2日~7日くらいで入れ替わった。手術をした人は、手術室から、集中治療室に移され、そのまま戻って来ない。抗ガン剤治療をした人は、いったん戻ってきて、3日ほどで退院した。あとは、通院で治療を続けるようだ。私のように、1か月も同じ部屋にいるのはこの病棟では珍しいらしい。いつの間にか空気みたいになっていた。

小休止

伊藤睦月筆