『日本いまだ近代国家に非ず』出版のお知らせ
2011年1月5日、『日本いまだ近代国家に非ず』(ビジネス社)が出版されました。この本自体は、『田中角栄の遺言』(クレスト社)の新装版ですが、副島先生が下記のシンポジウムで取り上げた小室先生の最後の言葉が明記されている以上、私たちの購入すべき本です。
3月6日、「惣島隆彦の学問道場」の会員の皆様には周知のように東京工業大学世界文明センターが、昨年9月に亡くなった同大学特任教授で学者の小室直樹氏の功績を振り返る「小室直樹博士記念シンポジウム-社会科学の復興をめざして-」を開催しました。同シンポジウムには小室塾塾長の小室先生に学んだ社会学者の橋爪大三郎氏や宮台真司氏等に混じって副島隆彦先生も登壇しました。
副島先生は、残念ながら第1部からの登壇ではなく、「第2部小室博士と現実政治」の前半の21分30秒から43分40秒の部分に登壇しています。
しかし「第2部小室博士と現実政治」の後半での極めて辛口の見解表明と併せて視聴すれば、小室先生の学統を正統に継承しているのは、小室塾の塾頭で小室先生の講義録を未だ1人で握りしめている橋爪氏でも衒学的で能弁な宮台氏でもなく、「副島隆彦の学問道場」を公開している副島隆彦先生である事が明白となっています。
彼らは副島先生の前で渋面を作るだけで何の反論もできないでいました。この点を「副島隆彦の学問道場」の会員の皆様は、ぜひご確認ください。
このビデオニュースの無料公開のアドレスは、「日本政界★情報メモ」に、1094さんがすでに貼り付けています。どうもありがとうございます。皆さんはそこをクリックするだけですのでぜひご試聴ください。
副島先生がこの本から2個所を取り上げて発言していますので、参考のために採録しておきます。
最初に「現実は、時間を掛けてやがて、『私に追い付いてくる』であろう」、最後に「行政権力と司法権力との野合である。これがあったら最後、デモクラシーは、他に何があっても、須ゆにして、つまり、忽ち頓死する」です。まさにこれが小室直樹先生の遺言です。
この本の致命的な誤植は、96頁の後ろから5行目の「国家、国民の実益のために国家討論が無用であるとは」の「国家討論」は「国会討論」の誤り、301頁の前から5行目の「ウチゲバ」は「内ゲバ」の誤り、です。