日経平均 「ストレステスト」をどう見るか
「SankeiBiz」から貼り付けます。
(貼り付け開始)
【マーケット トレンド】日経平均 1万円台回復にらむ可能性
2010.7.26 05:00
東京株式市場は、欧州金融機関の健全性を審査する「ストレステスト」の結果公表や日本企業の4~6月期連結決算発表を踏まえて、日経平均株価は9500円台を超える水準で推移しそうだ。米主要企業の好決算で世界景気の先行き不安が後退したとの観測が出ており、1万円の大台回復をにらむ可能性もある。
為替相場の動向というリスク要因は残るが、29日発表のソニー、シャープなどの決算が市場期待を上回れば、堅調な展開となりそうだ。
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/100726/eca1007260503003-n1.htm
ストレステスト消えぬ不安 アナリスト 審査基準の甘さ指摘
2010.7.26 05:00
欧州の91行を対象としたストレステスト(健全性審査)では、7つの銀行が合計35億ユーロ(約3950億円)を調達する必要があると指摘されたが、アナリストらは査定基準がそれほど厳しくなかった可能性があるとして失望している。
◆予想下回る結果
英証券ブルーウィン・ドルフィン・セキュリティーズの主席ストラテジスト、マイク・レンホフ氏は「必要とされる資本の総額は市場の予想を大幅に下回った」と指摘。「ソブリン債危機に伴う損失への懸念を考慮すると、極めて少額のようだ」と述べた。
欧州各国の政府は、金融機関の健全性を保証して投資家に安心感を与えるために、今回のストレステストの結果を利用しようとしている。しかし米資産運用会社TCWグループの主席グローバルストラテジスト、コマル・スリクマール氏は「全く安心できるものではない」と述べ「審査は大半の銀行が合格するような形に設定されていた。銀行システムが安定していると思えるような結果ではない」と話した。また同氏は「市場が今回の結果を素直に受け入れるとは思えない。月曜日(26日)の欧州市場が開くまで待たなければならないだろう」とも述べた。
◆「市場愚かではない」
ストレステストの結果の公表前には、資産不足とされた銀行に必要な資金調達額を、ゴールドマン・サックス・グループは380億ユーロ、バークレイズ・キャピタルは最高850億ユーロと試算していた。昨年米国で行われたストレステストでは、バンク・オブ・アメリカ(BOA)やシティグループを含む10社が合計746億ドル(約6兆5200億円)の資本不足になる恐れがあると判定された。米ソーンバーグ・インベストメント・マネジメントのマネジングディレクター、ジェーソン・ブレーディ氏は「ストレステストの結果にだまされるほど市場は愚かではない」と指摘。「査定基準がそれほど厳しくなかったとみるのが正しい」と述べた。
今回のストレステストでは、国債の損失は売買目的の場合のみ査定し、満期まで保有するものは勘案されない。モルガン・スタンレーのアナリストらの調査によると、銀行が保有するギリシャ国債の9割は償還日まで保有することを意図する銀行勘定に計上され、トレーディング勘定に計上されているものは1割に過ぎないことがわかった。
英エボリューション・セキュリティーズのアナリスト、ゲーリー・ジェンキンス氏はリポートで「待望のストレステストだったが、結局はそれほどストレスの多いものにはならなかったようだ」とし「最も論議を呼ぶのは銀行のソブリン債保有の扱いに関する部分だ」と指摘した。(ブルームバーグ Andrew MacAskill、Craig Trudell)
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/100726/mcb1007260505016-n1.htm
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