マイケル・ルイス著『フラッシュ・ボーイズ』日本語訳発売
米国金融界にセンセーションを巻き起こした、あの作品がついに日本でも発売されました。
「相場の中でイカサマが行われていた」というのは半ば常識ですが、「相場そのものがイカサマだった」ということをこれほど実感させられたのは初めてです。
一度読んだだけで全てのことを整理するのは難しいけれど、例えば「そういえば、商品先物取引の注文方法はなぜこんなに面倒な、あまりメリットの感じられないやり方になったんだろう」とか、色々疑問や不審に感じていたことが頭の中でつながってきました。
また、副島先生の金融本で「商品先物業者の座談会」等を載せておられましたが、そこに書かれていたようなこととも部分的につながってきたように思います。
日本国内ではまだ情報に蓋をされている雰囲気ですが、それでも業界系のメディア等を中心に取り上げられています。
【東洋経済記事。本のあとがきにも載っていたはず】
http://toyokeizai.net/articles/-/49752
【三菱UFJ証券の「藤戸レポート」でも取り上げられました】
http://www.sc.mufg.jp/report/fj_report/pdf/fj20140428.pdf#search=’フラッシュボーイズ’
【「これは1つの論点からの偏った主張」と洗脳にかかるWSJ】
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303702904579476513706046106
私はこの3月まで、ここにも貼り付けた証券会社を持つ銀行に6年半出向していました。
MU証券のレポートを書いた藤戸氏は、この業界にあって少し異端な感じです。多くの銀行員や顧客の目に入るレポートで堂々と『フラッシュ・ボーイズ』を取り上げただけでも、なかなかできないことだと思います。
私は頭も悪いし知識もそれほどないので、あと5回読もうと考えています。
「金はどうなるんでしょうか」「この銘柄はどうでしょうか」とかタダで色々持ち帰ろうと質問をしているような人たちにこそ読んでほしい。
まあ、そういう人達はまず読まないでしょうけど。それでも読んでみてほしい。