第4章 理不尽すぎる審判(その4)

相田英男 投稿日:2016/04/23 06:39

相田です。第4章の4回目です。

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4.6 悪いのはすべて理事長
 
ここからは遂に、この日の議論のハイライトとなるやり取りを引用する。かなり長いが、一気に読み進めると思う。この場面こそが、それまで日本の原子力開発に残されていた僅かな希望を打ち砕き、災いの種をまき散らした、まさにその瞬間である。

―引用始め―

(森山委員) そこで、私は組合の委員長に今度は承りたいと思います。

 私の調査したところでは、原子力研究所にははっきりした日本共産党員が二十名、これは公安調査庁で一人一人の名前をあげることができるような確実な党員がおります。巷間伝えられるところによると、三十名か四十名あげております。その中には一柳さんは入っておられない。しかし、その同調者の筆頭にはなっておる。いわゆるシンパですね。これも相当なシンパと見られるような御業績がおありになることは事実でございます。(中略)いずれにしても、昨日公安調査庁の次長からの電話によると、日本共産党員は、原子力研究所に二十名は確実に名前をあげることができる、そしておよそその五倍の同調者がおるということでございます。そうすると、大体百二十名くらいの共産党員及びそのシンパ、同調者がいる、こういうふうに私は考えられるわけでございます。

 こういうところからいくと、私も実はその原子力研究所の労働組合の運動方針はどんなふうな運動方針を掲げておるかということで、研究してみたのです。要約すると、主要闘争目標は、大幅五千円の賃上げ、諸手当の新設、増額等を掲げる一方、原子力基本法の平和利用三原則が米国核戦略の一端や軍事研究、軍事利用の既成事実化の前に空文化されようとしておる、として、内部的には、原研の中心的研究である原子力発電の動力試験炉、いま問題になっている略称JPDR作業の勤務条件改善を名にしたスト強行、外部的にはアメリカ原子力潜水艦の寄港絶対反対を打ち出して、そして政府の施策に対決するかまえを示しておる、というふうに私どもはあなたのほうの運動方針を理解しておるのでございます。

特に一柳君は、日本共産党の機関紙の「アカハタ」にこの原子力発電に対する態度と安全性保証要求について記事を書いておるではないかというあれがありましたが、私はそれを読んでいないから、確認はしていないのです。前の委員長さんがお書きになったものは私は読んでおります。そういうことで、本日御列席の委員長並びに労働組合の人たちが非常に日本共産党の影響を受けるところが大きいということを私は痛感いたしておるものでございます。

それで、私は一柳さんを委員長とする組合というものにそういう認識を持っておるのだが、そういう認識は間違いでしょうか。ちょっとその認識についてあなたの御見解をごく簡単に承りたいと思います。

(一柳参考人) 私も似たようなものを、反共雑誌でございますが、最近何かそういう雑誌で見たことがございます。所内でもそれを見まして、何だこれはというので、だいぶ失笑を買ったような始末でございます。私どもの労働組合といたしましては、別にそういう思想性の問題とかいうことについて調査したこともございませんし、そういうことをやったことはございませんので、何人くらいおるかということについては全然わかりませんし、また私も存じておりません。そういうことでございます。

(森山委員) あなたとしてはその程度のことしかおわかりがないと思うが、私のところにも実は「全貌」というものを送ってきまして、幾日か前にそれを見たら、一柳君もシンパと推定されるものの筆頭に載っておるのです。私がいま申し上げたことは、この雑誌からじゃないのです。この雑誌じゃなくて、別の調査で調査をした。その数字において、私はいま申し上げましたように、公安調査庁という名前まであげて正式に申し上げておるのですから、私の言うことについて裏づけがほしいならば、いつでも裏づけができるような態勢にございますから、それはそれでいいのです。この雑誌を見てあなたにそういう話をするのではないのだから、その点お間違えなく……。

 それから、組合の運動方針については、さっきのような運動方針ではないのですか。

(一柳参考人) 現在の組合の運動方針というのは、四つございます。一つは、原子力平和利用三原則を守り、原研の自主性を回復しようというものでございます。二つ目は、原子炉その他の施設の安全を守り、そして国民とわれわれを放射線の障害から守ろうというのであります。三番目は、組合員に対する種々の弾圧をはね返そうというのであります。四番目が、われわれの労働条件を改善しようというのでございます。その四つでございます。そういうことでございまして、いまお話しのものはどこからおとりになったのか、ちょっと私わかりません。

 しかし、そこで問題になってまいりますことは、一番上の自主性を回復しろということが運動のスローガンに入っておるということであります。この点につきましては、これは私ども経済条件を改善しようということで、前々から一生懸命やっておったわけでございます。ところが、これは理事者のほうから最近お出しになっている原研白書にも書いてございますように、やはり給与に関する自主性がどうもないということがだんだんはっきりしてきたわけでございます。

そういうことになってまいりますと、なぜ一体そういうふうに自主性がないのだろうかということで、そのうしろにあるものは何であろうかということに当然なってまいります。そこで、それはいままでの原子力政策のままでは、これは原研には自主性が与えられないのではないかというふうにわれわれは考えざるを得ない。したがって、その原研の自主性を回復しろ、それがもし経済的条件といったものでできないというのならば、それの自主性を回復してもらうということが私ども運動方針の中の一つの基調になっているわけでございます。

(森山委員) 日本原子力研究所労働組合の運動方針がございますが、そういうものの中にそういう考えはみな書いてありますよ。経済要求ももちろん書いてあります。五千円のベースアップに始まって、いまのような運動方針とか、いろいろ周囲の環境を含む問題とか、みな書いてありますが、私は要約して申し上げた。だから、私の定義づけに御不満ならば、またあらためて、私どもの組合はそういう性格ではないのだということで、そちらからお話があれば、私個人でお伺いする気持ちはございます。いずれにしても、私どもはそういう見方をしているということをごく簡単に申し上げておきます。

 そこで、そういうお考えでいけば、いわゆるマルクス・レーニン・スターリン主義、その基本的な問題としまして、一つの階級闘争的な考え方を持つ。そうすると、労使間の安定というものはなかなかないのですから、すぐ伝家の宝刀であるストという剣を抜きっぱなしになる。たまに抜くから伝家の宝刀だが、どうも開所以来六十六回、昨年だけでも四十回というのでは伝家の宝刀ではない。そういうやり方をあなた方の組合はしてこられたと思うわけです。

昨年四十回のストライキをされたかどうかについては御異論があるようだけれども、しかし、森田副理事長は四十回とおっしゃる。あなたはそんなにやらないとおっしゃるが、数えてみると四十回くらいだろう。いずれにしても、容共勢力の増大、とにかく私どもはそういう思想的なことは申し上げませんが、しかし、それによって組合運動が非常に不正常になって、そして業務が非常に停滞しているというようなことはゆゆしき一大事であるといわなければなりません。事実、業務は停滞したと思います。この点は間違いがない。

 こういう組合のやり方を、今後どうするのですか。こういうことは、あなた方組合運動の立場からいえば納得できるかもしれないが、皆さん方の研究所は、八千万国民の税金によって運営されているのです。そういう重い国民に対する責任を考えたら、単に自分の組合だけの立場で業務停滞をさせるというようなことは、私はとるべき道ではないと思います。その点、委員長であるあなたの所感を伺いたい。

(一柳参考人) その点につきまして、私どもはストライキをやるたびに、実は非常に残念であるということをいつも申しておるのでございます。と申しますことは、何といいますか、いま、すぐストに突っ走るというお話でございますけれども、すぐストに突っ走るということではないのであります。

たとえば昨年の七月にJPDRのところでストライキが起こりましたけれども、これは先ほど申しましたように、JPDRの直勤務に関します協定を延期し、それからそれの手当を切り下げるという問題が発端でございまして、何日も交渉しているわけでございます。その結果、とうとう徹夜の団交が決裂しました。決裂しまして、協定の期限が切れてしまった。協定の期限が切れますと、これは通常の勤務に戻るのが普通である。通常の勤務に戻るのが普通であるにもかかわらず、通常勤務以外の部分について労使協議のととのわないことについて業務命令をお出しになった。したがって、やむを得ぬから、そういう通常の勤務時間からはみ出す部分についてストライキを指命したというのが実情でございます。

 それから、期末手当のときの問題も、何といいますか、昨年の支給実績を非常に下回っている案を出してこられまして、そうしてこれでおしまいなんだ、これ以上金はないというようなお話でありまして、私どもの計算ではあったのでございます。それでは困るということで、何度も何度も交渉した結果そういうことになっております。そういうことでございます。

 それから、ベースアップにつきまして、ベースアップの第一波は、これはやや唐突に行なわれております。スト権を集約いたしましたのが十月の二十四日、その次の二十五日に第一波のストライキを行なっております。しかし、この点に関しましては、積年の問題と申しますか、積年のうらみと申しますか、ことしのベースアップに関しましてはわれわれは異常な決意を持つものであるということは、これは大会でも議決されておりますし、そういう異常な決意を示したいということでそういうことになったのでございます。

 こういうふうに、種々のごたごたが起こるということは、労働組合が先鋭であったり、あるいは何か先ほどからおっしゃっておられますように、共産党ですか、そういう指導がよく行き届いておるとか、そういうことではないのでございます。そういうことはないけれども、こういうことになってしまう一番大きな問題といいますのは、やはり原研の給与というものが現在非常にじり貧であるということ、あまり上がっていかないということ、その相対的に低下している給与について、理事者側が主体性を持っていないということ、ここに最も大きな原因がある、そういうふうに私考えております。決してそういうお説のようなものではない、そのように考えております。

(森山委員) あなたの意見を聞きにおいで願ったのですから、あなたと論争するつもりはありません。しかし、そういうようなお考えでも、事実こうストばかり頻発して業務が停滞してしまう。政府関係機関は原子力研究所だけではない。他にもたくさんある。中には激しいのも一、二あります。しかし、大部分はそんな状況にない。あなたのところだけが激しい。私は見たことはないが、あなたのところは特に激しい。

見たことはないが、あなたのところの東海村なんかの職員宿舎なんか非常にりっぱだ。たいへんりっぱだと感心して帰ってこられる人の話ばかりだいぶ聞いておるので、人間は不満を言っては切りがない。どんどん幾らでも不満が出ます。そういう不満を取り上げて組合運動の名のもとに、どういう御意図をお持ちか知らぬけれども、トラブルを起こしてくるというやり方をやっていかれては、これはいつまでたっても労使間の安定はないように私は思います。

そういう意味において、昨年の一年間業務の停滞が非常に激しかった、今年はそういうことのないようにしたいものだ、何とかならぬかという話を私はしたわけですけれども、どうも先ほど来のお返事のようなことでございますから、これ以上の質疑をすることはやめたいと思います。

ここで最後に、私は原研の管理者にお伺いをいたしたいのです。労働組合運動をこのように野放図に走らせたものは、もちろん組合にもいろいろ問題がございます。けれども、多くの場合、労使関係の不安定の原因は管理者がだらしがないからだ。それが一番大きな原因です。そういう問題について、菊池理事長はどうお考えになります。この際ひとつ立場を鮮明にしていただきたい。

(菊池参考人) 私はこの原研に赴任いたしましたのは四年前でありますが、それ以来のいまおっしゃたような業績を見まして、全くどうにもこうにもできなかったことについて深く責任を感じております。すでにいまおっしゃいましたような意味で私は管理者として落第だと思っております。

(森山委員) 私は管理者として落第である、こう思われたということだけでは済まないのでして、先生のような国家の宝である碩学が、責任をもっておやりになった団体、研究所がこういう状態になって、もう一回先生のお力で立て直すように努力をしていただきたいと私は思います。特に研究方面においてはわが国原子力研究の将来を考えると、どうしても先生のお力をかりなければならない状況だということでございます。私は理事長がもう少し腹を固められて事に当たらなければならないのではないかと思います。(中略)

まだこまかいことをお聞きすれば数限りなくありますけれども、要約して、一つの私の質問のデッサンだけを皆さんの前に申し上げたわけでございます。これは要するに、日本原子力研究所の現状は、労使関係がきわめて不安定であるということ、その不安定な基礎の上に、いかなる方向づけというものも意味をなさない。よく、原子力研究所をどういう方向に持っていっていいかわからないからうまくいかぬのだ、という議論を聞くのだけれども、そんなことよりも何よりも先に、まず常識的な労使関係を打ち立てなさい。それをやらなければだめなんだということを私は強調したわけです。

 しかし、この点については、理事長、副理事長から完全な御同意を得られたものと思いますので、私の質疑を終わりたいと思います。

 最後に一言申し上げたいことは、日本原子力研究所は、申すまでもなく日本科学技術の先端として国民が大きな期待を寄せておる研究所でございます。そうして、その財政的基礎はあげて国民の税金によってまかなっておる。国民はこの原子力研究所の行くえに厳粛なる監視の目を怠っていないということをお忘れなく、今後の運営に当たっていただきたいと思います。

 質疑を終わります。

(前田委員長) この際、一時三十分まで休憩いたします。(午後零時五十一分休憩)

―引用終り―

相田です。ここの文章を最初に読み終えた時に、自分の中に強烈な脱力感とやるせなさが込み上げてきたことを覚えている。

ここだ、ここで全てが決まったのだ、と。

菊池が森山に「自分は管理者として落第です」と謝罪しまったこと、すなわち、技術を正しい方向に何とか戻そうとする科学者達の代表たる菊池が、ヤクザな自民党政治家に屈服してしまったことが、日本の原子力開発の方向が歪んでしまった原点なのだと、私は断言する。

一読して誰もが感じると思うが、ここに書かれている森山と一柳氏のやり取りは、(公開されている範囲の)日本の原子力に関する資料の中でも、群を抜いて激しく、また面白すぎる内容である。

森山は原研労組に対し「お前達は共産党の影響下にある左翼政治活動集団に過ぎない」と、真っ向から決め付けたのに対し、一柳氏は「雑誌などに書いてあるのは、単なる与太話であり、あの内容は組合員の間でも失笑を買っている」と返答した。しかし納得しない森山は「自分の話は雑誌ではなく、公安調査庁に依頼して調べさせた情報なのだ。内容に文句があるなら何時でも証拠を出してやる」と、さらにたたみ掛けている。

一柳氏は「組合の運動方針は、原研の自主性を回復すること、安全を守ること、組合員への弾圧をはね返し、労働条件を回復することで、共産党とは関係ない」と繰り返すものの、森山は「お前達の方針は、マルクス・レーニン・スターリン主義に基づく、階級闘争的な考え方なのだ。だからストライキばかり起こすのだ、だから原研は業務が停滞するのだ」と、バッサリと斬って捨てている。まさに森山の言いたい放題である。科学技術振興対策特別委員会で議論する内容とは到底思えないものの、今読んでも物凄いインパクトはある。出席者は全員が眠気が吹っ飛んだのではないか。

しかし、よくよく読んでみると、ここでの議論で最も重要な箇所は、実は共産党云々の話ではないのである。森山が菊池に対して放った「労働組合運動をこのように野放図に走らせたものは、もちろん組合にもいろいろ問題がございます。けれども、多くの場合、労使関係の不安定の原因は管理者がだらしがないからだ。それが一番大きな原因です」という問いかけが全てである。

ここでの議論は一見すると、森山と一柳氏の間で激しい非難合戦が繰り広げられているようであるが、その実は森山により「原研の責任者がだらしないからだ」という主張に、話が落とし込まれていることに気がつく。要するに森山は、原研労組を責めているように見せながらも、巧妙に、原研の統括者である菊池に、全ての責任を押し付けている。「全ては菊池が悪いのだ、だらしないからなのだ」ということである。

そもそも一月前の2月13日のこの委員会では、社会党の岡議員が「日本の原子力行政の方針に主体性が無いことが問題だ」という主張を、佐藤栄作科技庁長官に強く訴えていた。続く2月19日には、菊池もやはり「原子力委員会の方針に具体性が乏しく、長期的な予算の確保が難しいことが、研究が混乱する原因だ」という趣旨で、原子力行政への批判を述べている。社会党議員と原研理事長という立場の異なる両名が、同じような批判を行ったことで、自民党議員を中心とする体制側に強い危機感が生じたことだろう。苦境に追い込まれた体制側が、最後に飛び道具として持ち出したのが森山だったのだ。森山の登場は、おそらくは中曽根からの協力要請によると自分は推測している。

飛び道具としての森山の威力は絶大だった。まさに核兵器級のインパクトを与えることとなった。それまでの行政体制に問題があるという、岡議員や菊池の主張は吹き飛ばされて、問題の中心は「原研の理事者がダラけた組合を厳しく管理しなかったためなのだ」と、見事にすり変えられた。

更に見過ごせないのは、組合側も「理事者に主体性が欠けているのが、原研が混乱した理由なのだ」と、混乱の責任を菊池に押し付けていることである。「理事者が政府に対し強く予算を要求出来ないことが、給与が上がらない最大の問題であり、我々がストに至るのも仕方が無いことだ」という主張を、一柳氏は崩すことはなかった。この構図は菊池にとっては相当に辛い。森山からは「理事者が組合に強く対応出来ないのがだらしない」と非難され、労組からは「理事者は主体性を持って予算の獲得に当たれ、さもなくばストだ」という真逆の要求を突き付けられるからだ。

結局のところ一柳委員長も森山(自民党議員)も、自分達が所属する組織がそれまで重ねてきた行為の後ろめたさを誤魔化すために、結託して菊池に責任を押し付けたといえる。どちらもが、自分達の組織の歪んだ正当性を押し通すために、無理やりに菊池を追い込み、潰したのだ。ここにおいて、左翼も自民党もグルであり、日本の原子力の将来に最も必要だった人物を、自分達の組織を延命させるために生け贄にしたのだと、私は断言する。両者は同罪であり、その罪はあまりにも深い。

菊池の一体何処が悪かったのだろうか?

はっきり言って技術的な観点からは、菊池は全く間違ってはいない。2月19日の委員会で菊池は、原研の今後のやるべき課題として、軽水炉、国産動力炉(コンバーター炉)、高速炉の3つに注力すると表明したが、この方向性は当時としては極めて的を得た、適切な判断であった。もしも菊池がここで踏ん張ることが出来て理事長として2期目(次の4年間)を全うしていたならば、福島事故は起こらなかっただろうと、私は断言出来る。しかし、技術的に極めて真っ当であった菊池は、技術とは全く無関係の問題を背後から突き付けられて、無惨にも潰された。

「何故こんなことになったのだ?!」という静かな怒りが、自分の中からは消えない。こんな不条理を起こしておきながら、その関係者達は、右も左もどちらもが、素知らぬ顔でその後を過ごし、さらにその後継者達は、「自分達は哀れな一般市民のために、世の中の不正義と戦うのだ」、と「事実を隠蔽したまま」ぬけぬけと叫び続けているように、自分には思える。

「お前らたいがいにしろよ」と、心の中で叫ばずにはいられない。「お前らも皆全員が、福島事故を起こした共犯ではないのか?後ろめたさを全く感じないのか?」と。

菊池については、まだまだ書き足りないのだが、ここでは3月12日 の出来事についての話を続ける。

(つづく)