ついに出た、GE内部の暴露本の決定版。これだけ読めば十分よ
相田です。
出張に出る際に、書店で見掛けて購入した。帰るまでに読了出来た。電車中で読みながら、途中で皮肉な笑いが幾度となく込み上げて来て、こらえるのに苦労した。
『GE帝国盛衰史 「最強企業」だった組織はどこで間違えたのか』(ダイヤモンド社刊、訳:御立英史、2022年7月12日初版発行)
私には待ちに待った本だった。GEの凋落について、一時期の私は頭が妙にハイになって、この板に何度も英語の記事を挙げていた。しかし、断片的にしかアメリカの事情がわからないので、GEの凋落について整理した文章を、書き始めてもいた。でも、本書が出てしまえば、最早私の出る幕はない。
この本の内容は私にとって非常に重い。「なるほど、そういう事だったのか」と納得する記述が、随所に出て来る。当たり前だが、こんな内容の本を、私が書ける筈がない。
私が社会で職を得て以来、30年以上も考え続けて納得できなかった疑問の答えが、本書には全て書かれてある。私の人生にとっての、最大の経済関係書籍である。
この本の内容について、日本人の「識者」とやらが、あれやこれやとコメントするのだろう。まとめてみんな、お前らは全て、大バカのアホ連中である。お前ら一体、これまでGEについて、どのように語ってきたというのだ?!?「日本メーカーは遅れている。その点GEはさすがだ、素晴らしい」と、ひたすらに繰り返してきたのではないか。その、今までお前らが積み重ねて来た、あまりにも莫大な、白々しいコメントの山脈について、どのように責任を取ってくれるのだ!?!ええ!!、日本経済新聞よ。ついでに。広瀬隆よ。
あのなあ広瀬隆よ。あんたなあ、死ぬ前に本書の感想文を必ず書けよな。俺がしっかりと見届けてやるからな。何なら口述筆記でもいいぜ。今ならスマホに話しかけるだけで、簡単に文章ができるだろうが。
本書の内容は、人間社会の底知れない闇の存在を私に感じさせる。資本主義の本質とは、所詮は、このようなものなのであろうか?偉そうな能書きばかり語っても、全ては、その場しのぎのデマカセに過ぎないのか?
本書の記述からは、答えはYESだ。
本書について、まだまだ言いたい事が続くのだが、キリがないので今日はここまで。
相田英男 拝