[985]ベラルーシについて

会員番号5533 投稿日:2012/06/18 23:48

 会員番号5533です。福島関連の旧ソ連と言えば,1つはベラルーシがあります。チェルノブイリ原発事故で,放射能が風で運ばれ,遠くはフィンランドの土壌まで汚染されましたが,表層だけで,ベラルーシは,10センチ以上汚染された,でも,同じ地域でも全く汚染されていない土もあり,そういうところでは,農産物も安全だ,ベラルーシでは食品検査は厳しい,という話を聞いたことがあります。
 テニスのマリア・シャラポアの家族はベラルーシの出身で,彼女の祖父母は今も同地にいるそうです。事故の起きた4月には,シャラポアは,しばしば,ベラルーシを訪れ,慰問をしているようです。
 ベラルーシは,ルカシェンコ大統領の独裁政権と言われ,EUが経済制裁をしていますが,第2次大戦でドイツに蹂躙された経験があるので,国民が二度と戦乱や混乱に苦しまないような,かじ取りを大切にしていると思います。そこで,天然資源を有するロシアとの関係を最重視し,ロシアとの国家連合も提唱されています。もっとも,ロシアの方は,ベラルーシをややお荷物扱いしている感もあり,土壌が肥沃で資源を有するウクライナの方に価値をおくようです。いずれにしても,1991年12月にロシア,ウクライナとともに,ベラルーシは,同国のべロベージュの森でソ連解体に署名し,独立国家共同体となったわけです。同じく旧ソ連で,もうすぐ世界の金融センターができると言われるカザフスタンなどは,勝手に解体するな!と憤ったそうです。
 ベラルーシは,実は,毛皮の帽子や冬のブーツなどの軽工業品も悪くなく,私も愛用しています。また,農業機械なども製造し,操作もメンテも容易で,価格も手ごろ,スペアパーツも入手しやすいということで,なかなかの工業国です(工業技術力があるということは,軍事技術も高いようです。)。また,農産物もおいしく,昔ながらの集団農場体制をとっています。中国も留学生を送っているようですが,おそらく,その工業技術力に着目しているのではないかと思います。
 ベラルーシは,西側諸国(ロシア語圏では,今も欧米諸国を「западные страны (ザーパドヌィ・ストラヌィ:西側諸国)」とも表現します),特にアメリカとの関係は大使館を閉鎖するなど,全くよくないのですが,農業工業に力を入れる同国の姿勢はたのもしく,私は,ベラルーシ産品プロモーターを勝手に自称しています。