[908]3月2日、3日に福島県に行ってきた

長井大輔 投稿日:2012/03/10 17:51

 長井大輔です。今日は3月10日です。
3月2日、3日に福島県に行ってきたので、報告します。
この文章は、私の福島報告文6です。

 3月2日朝10:00、自宅を出発し、川越(かわごえ)IC(インターチェンジ)から関越道に乗り、外環、常磐道を経由して、いわきJCT(ジャンクション)から磐越道(ばんえつどう)に乗った。茨城県から浜通り(はまどおり、福島県の沿岸部)のいわきまでは雨だったが、磐越道で山間部に入った途端に、雪に変わった。14:30、船引三春(ふねひきみはる)ICに着き、ヨークベニマル(YB)で買い物をしたあと、福島復興活動本部のある田村市都路(たむらし・みやこじ)に向かった。国道288号線には、雪が降り積もっていた。MT車(マニュアル)なので、ギアを3速に入れて、30km/hで慎重に走った。

 17:00、都路の復興本部に着いた。吉見君はかぜをひいているらしく、喉(のど)が痛み、寒気(さむけ)もするらしい。その後、夕食を食べながら、原発や福島のこと、互いの関心事について、いろいろ話す。また、吉見君が明日の朝食をつくってほしいというので、あまり傷(いた)んでいない食材を使って、豚汁をつくった。21:30、外の檜(ひのき)風呂にはいる。お湯を入れると、檜の香りのするいい風呂だった。しんしんと降る雪を見ながらの、雪見風呂となった。23:00、翌日、南相馬市(みなみそうまし)に行く予定だったので、早めに寝る。

 3月3日朝8:00、起きる。外は晴れていた。すでに吉見君が駐車場の雪かきをしてくれていた。暖気運転をせずに、エンジンをかけたら、車がエンストした。修理が必要となったら、かなりたいへんなので、かなり焦(あせ)ったが、しばらくしたら、無事にエンジンがかかった。今度は充分に暖気運転をした。その間に朝食をとる。9:30、吉見君に別れを告げて、都路をあとにする。吉見君に、降雪後の国道399号線(悪路で有名)はおすすめしないと言われたので、一旦船引までもどり、そこから川俣(かわまた)に抜け、県道12号線(原町川俣線)に乗り、飯館(いいだて)を通過して、昼12:00、南相馬市に着いた。

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福島県田村市都路

 南相馬市で、A君と合流し、道の駅で昼食をとった。その後、A君の車で、相馬市原釜(そうまし・はらがま)と新地町釣師(しんちまち・つるし)をまわった。両地区とも、漁師町であり、大津波で潰滅(かいめつ)的な打撃を受けた。今回、行ってみると、半年前(2011年9月)とほぼ変わらず、更地(さらち)のままだった。瓦礫(がれき)の片づけはほぼ終わり、まとめて一か所に山のように積まれていた。夕方16:00、南相馬市にもどり、それから1時間、A君から南相馬市の現状について聞く。17:00、A君に別れを告げ、帰路(きろ)についた。最後に相馬市の百尺観音(ひゃくしゃくかんのん)で、福島県の早期復興を祈り、福島県をあとにした。

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福島県相馬市原釜

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福島県新地町釣師

 福島民友(ふくしまみんゆう)によると、日本政府は4月に警戒区域の見直しを行うという。記事の該当箇所を一部、転載貼りつけする。

(転載貼りつけ開始)
 区域の見直しで政府は警戒区域、計画的避難区域を解除①50ミリシーベルト超(転載者註:単位は放射線の「一年間」の被曝量、パーイヤー)の「帰還困難区域②20ミリシーベルト超50ミリシーベルト以下の「居住制限区域」③20ミリシーベルト以下の「避難指示準備解除区域」-に再編する方針。
(転載貼りつけ終わり)
(福島民友2012.3.3、1面「川内、来月にも解除 警戒区域見直しで協議」)

 後続の報道では、川内村(かわうちむら)に加え、田村市の警戒区域も解除されるという。私の母親が浪江町請戸(なみえまち・うけど)の住民から聞いた話では、4月の警戒区域解除に向けて、帰る準備を始めているという。私は、南相馬市小高区(おだかく)や浪江の海沿いは、毎日新聞2012年2月25日の「福島県内の線量分布図」によれば、年間の放射線量が20mSv/y(ミリシーベルト・パー・イヤー)を下回るので、4月から立ち入りが可能になると思う。

 以下、その他の情報を書く。A君によれば、南相馬市の街の機能は完全に回復したという。人口もじゃっかん増えたのではないかと言っていた。常磐道の南相馬ICの工事進捗(しんちょく)率が80%と書いてあったので、常磐道の仙台-南相馬間の開通も近いだろう。3月10日の福島放送の記事「南相馬−相馬4月8日開通 常磐道」によれば、南相馬-相馬間が4月8日に部分開通する予定だ。

 朝日新聞1月26日の記事「常磐道の工事再開=警戒区域内、2月から―東日本高速」によれば、警戒区域内の南相馬IC-浪江IC間の工事も一部再開されるようだ。常磐道の全面開通は浜通りの住民の悲願なので、工事の全面再開が望まれる。JR常磐線では、相馬-原ノ町(はらのまち、南相馬市原町区)間が2011年12月に、部分復旧した。不通区間の亘理(わたり、宮城県)-相馬間では、バスによる代替輸送が行われている。

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JR相馬駅