[897]李白社のCDの一部を聞いた感想とまとめたこと2

加地 龍太 投稿日:2012/02/26 23:50

「副島隆彦の学問道場」学生会員 会員番号7416番 
加地 龍太(かじ りょうた)です。

以下「~だ。~である。」調にて、李白社が出した「日中殴り合い対談 副島隆彦vs石平」という三枚組みCDの第3部を聞いた感想と、簡単にまとめたことを記載します。

~日中殴り合い対談を聞いた感想と、簡単にまとめたこと~

第3部
~現在の中国の軍隊である解放軍(中国人民解放軍)~

中国軍、と略称されている現在の中国の軍隊の正式名は「中国人民解放軍」という。
中国人民解放軍とは、「中国共産党中央軍事委員会」という最高軍事指導機関の指揮下にある中国共産党の軍事部門である。
この中国人民解放軍の統帥権(軍隊の最高指揮権)には、法的根拠が何もないという。
上記の通り、「中国人民解放軍とは中国共産党の軍事部門」であるゆえ、
現在の解放軍の統帥権を握っているのは、中国共産党の上層部である。
このように、中国軍は「中華人民共和国」という国家が所有する軍隊ではなく、
「中国共産党」という一つの政党が所有している私的な軍隊であるということだ。
これはどういうことかと言うと、たとえば中国で政権交代が起こり、共産党から別の政党に政権担当機関が変わった場合、その新しい政党は現在の中国軍である中国人民解放軍を使用することが出来ないということである。

~中国の国民暴動~

反・中国主義者である日本の右翼言論人たちが、「中国の国民の不平不満が爆発して、その怒りの鉾先が全て共産党に向けられて中国は崩壊する」と唱えているようだ。
現実的に、中国の各地で国民の小規模な反政府運動は起きている。しかし、これらは共産党政府により何とか宥められて鎮圧されているのである。
恐らく、中国全土を引っくり返すほどの力を持つ国民暴動を引き起こせる革命家は今の中国にはいないだろう。
国民暴動(反政府運動)が起きているといっても、実際には高度な性能を持つ兵器を使用した運動ではなく、政府の建物に石ころを投げたりする程度のものだそうだ。
しかし、その国民の姿にこそ、真のデモクラシー(民主政治)がうかがえるとも思える。

中国の国民は、言葉は悪いが最貧困層の人々もしっかりと食が取れているという。
現状に対する不平不満も無論あるのだろうが、現在の中国国民たちは「自分も自助努力をして運を掴めば金持ちになれる」と思っているという。
不平不満の鉾先が政府に対する小さな暴動になるよりも、目の前の自助努力をして金持ちになるという前向きな方向に向かう方が聡明だと考える中国国民が多く出ているようである。(副島隆彦先生 著作「中国は世界恐慌を乗り越える」 参照)
「西部大開発」という経済的刺激活動もこれから始まってゆくがゆえに、中国は崩壊しないで存続し、次の世界帝国にきっとなってゆくのだろう。

~世界の権力構造の枠組み~

この世では、「金銭を動かす権力者」が一番強いことになっている。
なぜなら、何をするにも資金がなければ何も出来ないからである。
資金源無しで行なうことは、単発であり継続的ではない。こういう非継続的な運動は基本的に、社会的に大きな意味をなさず、大きな影響を及ぼさない。
無論、何かの小さな単発的な運動がきっかけになり、巨大な運動に発展してゆくというケースもある。だが、そういうケースの場合は、その運動の主導者に必ず資金源が確保されている。
何をするにも継続的な資金源がなければ長く続かないのである。

この「この世の自明の原理」に従い、現在の世界権力構造の頂点はウォール街である。なぜなら、地球上で最も大きな額の金銭を動かす権限を持っているからだ。
そのウォール街の金融財界人どもの頭目であるデイヴィッド・ロックフェラーという男が、世界の頂点であり、実質上の世界皇帝(バイタル・ワールド・エンペラー)なのであろう。
中国共産党も、ソビエト帝国が存在していたときはコミンテルンの中国支部だったのである。そして、コミンテルンをも「金銭の力」を以って上から使役したのが
ウォール街である。

世界が冷戦だったとき、同じ共産主義の国同士であったソ連と中国の関係が戦争勃発寸前まで悪化した。ソ連は中国との国境に自国の陸軍をずらりと配置して、いつでも軍事衝突しても良いという状態になっていた。中国は今にもソ連軍の全面総攻撃を受けそうになっており、非常に困惑していたようである。
そのときに、アメリカの外交官だったヘンリー・キッシンジャーが
・ スパイ衛星から撮影した写真の束(ソ連と中国の国境に配置されたソ連軍の動きを正確に捉えた地図)
・ 弾道ミサイル技術
・ 最新鋭偵察機の技術
を外交材料に持ってきて中国の毛沢東と交渉したという。
交渉内容は、「上記の三つを中国にくれてやるから、中国はソ連と手を切ってアメリカ側につけ。」というものだった。
これを毛沢東が受け入れ、それから後は中国は共産主義の国ではあったがソビエト帝国側ではなくアメリカ帝国側の衛星国になったということだ。(副島隆彦先生 著作「改訂版 属国・日本論」 参照)

冷戦に勝利したのは、アメリカ帝国である。ソビエト帝国はアメリカ帝国との覇権争いに敗北して壊滅し、消滅した。
それからは、アメリカ帝国こそが覇権国家であり世界帝国になったのだ。
そして今、そのアメリカ帝国が帝国の幕を閉じようとしている。そして、中国が次の世界帝国になるべく国力を増強している。

しかし、現在、地球上で最も大きな額の金銭を動かす権限を持っているのはウォール街の権力者たち(アメリカ帝国の最高権力者たち)だ。「デイヴィッド・ロックフェラー」の次のロックフェラー家の当主になる「ジョン・ダヴィッドソン・ジェイ・ロックフェラー4世」は連邦上院議員であるゆえ政治家だ。だが、ゴールドマン・サックス社の真のオーナーである。そのゴールドマン・サックスのCEOをやり、ジョージ・ブッシュ・ジュニア政権で財務長官をやったヘンリー・ポールソンという男がジェイの家来であり、そのヘンリー・ポールソンが次の中国の国家主席になる習近平(上海閥の政治家)を育てた師匠であるという。(副島隆彦先生 著作「世界権力者人物図鑑」 参照)

このように、アメリカ帝国の最高権力者たちの手下が次の中国の最高指導者になってゆくのである。
それゆえ、当分の間は(恐らく、ジェイ・ロックフェラーが生きている間は)中国帝国はアメリカの最高権力者たちの傀儡帝国になるのではないかと思われる。
習近平のみでなく、江沢民や曾慶紅などの上海閥の政治家はアメリカ帝国の権力者たちの家来である。曾慶紅を育てた師匠がポール・ボルカー(デイヴィッド・ロックフェラーの直系子分)だという。(「世界権力者人物図鑑」 参照)

やはり、最も大きな額の金銭を動かす権力者がこの世では一番強いことになっているのである。現実的に考えて、金銭がなければ何も出来ないのだから当然だ。
ちなみに、ウォール街の次の世界経済の中心地は「カザフスタン」だという。
その根拠は、「カザフスタンに現在のIBRD(世界銀行)の次の世界銀行になる予定の建物が建設されるから」ということだそうだ。(副島先生 著作「中国は世界恐慌を乗り越える」 参照)

このような大きな諸真実をもっともっと知りたいと望んでいる。
私が自分自身の独自の意見・主張を唱えるのは、まだ少し先のことになるのだろう。
だが、いずれはきっとそうなる。パナソニックの創業者「松下幸之助先生」も
京セラの創業者「稲盛和夫先生」も、自分で何か新しいものを独創したからこそ偉大なのだ。
副島隆彦先生も、「属国・日本論」という独自の理論を独創したからこそ世間に認められているのである。
私も、今まで誰もやっていなかったものを、いずれ自分で創り出す。
その独創したものが「新しい産業」であるか何になるかは判らないが、私が創り出した「何か」に世間で需要が認められれば、加地龍太の人生は意義がある。
それが出来ねば、はっきり言ってこの世に生まれた意味がないと思えてしまう。
だが、もしそれが天命ならば、私はそれで構わない。ただ酔生夢死するのも良しだ。
人間の生死は天命だ。志の途中で死ぬのなら、それが天命だと割り切るべきだ。

何かご意見がある方は私のアドレスにメールを下さい。宜しくお願いします。

加地 龍太 拝