[877]何か意見や考えがある人を歓迎します。

加地 龍太 投稿日:2012/02/12 21:45

会員番号7416番
「副島隆彦の学問道場」学生会員、加地 龍太(かじ りょうた)です。
以下に副島先生からの返信メールに対する私の返信を転載させていただきます。
何か意見、考えがある御方は是非私のアドレスにメールを下さい。
一緒に語れる出来れば歳の近い人(私は20歳です)を募集しています。

(転載貼り付け始め)

副島隆彦先生、こんばんは。
返信ありがとうございます。加地 龍太(かじ りょうた)です。
今日は今までアルバイトで家を出ていました。返事が少し遅くなってしまって申し訳ありません。

つい先程、「重たい掲示板」に書き込まれていた副島先生の文章も拝見しました。
司馬遼太郎氏の「竜馬がゆく」という小説のモデルとなったマリウス・ジャンセン(エドウィン・ライシャワーの弟子)の著作「坂本龍馬と明治維新」
については、「今日のぼやき 「1246」 『日本再占領:消えた統治能力と第三の敗戦』(成甲書房)に載せきれなかった一章(2) 宇宙人・槙原稔と戦後日米関係 中田安彦記 2011.9.13」
を読んで覚えていましたが、司馬遼太郎が歴史的事実をとことん改竄した性悪の歴史小説家であったことは今回初めて知りました。

エドウィン・ライシャワーが、日本のマルキストたちに対して、マルクス主義的歴史観の解毒剤として、そして「近代化論」の布教・流布のために司馬遼太郎に「竜馬がゆく」を執筆させた、というアメリカ帝国側の政治的謀略があったことも上記の「今日のぼやき」を読んでいたので覚えていました。

しかし、エドウィン・ライシャワー及びその上部のアメリカ帝国の最高権力者たちの政治的謀略が「竜馬がゆく」執筆の理由の第一であっても、
司馬遼太郎が「竜馬がゆく」の「あとがき」で「事を成す人間の型を描きたかった」と主張していたことを信じて、その執筆の理由の第二を根拠に
司馬遼太郎は「ただアメリカ帝国の言い成りになっていた人間ではないのだ」と勝手に思い込んでいました。
しかし今、冷静になって考えれば、「竜馬がゆく」第六巻の薩長連合のシーンのときの演出では、「司馬竜馬」が西郷隆盛に対して
「長州が可哀想ではないか!」と言い放ったことによって西郷隆盛が心を動かして桂小五郎(木戸孝允)と薩長連合を締結させたということに
なっていました。
冷静になって考えれば、現実政治はこれでは動かないという単純なことに「政治」を知っている人間なら誰でも鋭く気付くのだと、副島先生のお返事を
読んで思いました。

現実政治を動かすのは「人情」ではなく、徹底的に「政略」なのだということを知りました。
これは、副島先生の著作「世界覇権国アメリカを動かす政治家と知識人たち」のP134に「どこの国でも政治権力をめぐる抗争は熾烈であって、それがかつて仲の良かった者たち同士の中から不可避に起きる。自分たちの個人的な好悪感情などを振り捨てて、権力をめぐる命がけのゲームが政治家たちを襲うのである。人を利用したり平然と裏切ったりすることが生来の性格としてできない人々は、政治家にはなれないし、また政治という悪魔の所業には近づいてはいけないのだろう。理想派の人々が、自分の理想主義で中途半端に政治の世界に近づくと、必ず大火傷をし、ひどい目に遭うことになっている。」
と記述されているこの世の真実でもあると思います。
実際、「人情」で現実政治が動かせるならば誰にでも現実政治を手掛けることが出来ることになってしまいます。

坂本龍馬も、政治の世界に足を突っ込まず商売人としてトーマス・グラバーの家来をし続けていれば長生き出来たのでしょう。
ですが、龍馬は大英帝国の武力倒幕路線に反発して運動しました。
この点、「世界帝国の世界戦略に沿った独自の国家戦略を方針として動く属国の国家経営者」としては、坂本龍馬は失格だったのでしょう。
私は、立派なポピュリストであった「田中角栄」が、オイル・ショックのときにアメリカ帝国の世界戦略を無視してごり押しで中東諸国との間に石油ルートを
確保したことによって、ネルソン・ロックフェラーに睨まれ、ネルソンの子飼いの子分であったヘンリー・キッシンジャーたちにロッキード事件で攻撃された姿が、
大英帝国の世界戦略に刃向かった「坂本龍馬」と重なって見える気がします。

日本の愛国者は、帝国側に取っては邪魔者なのだということをつくづく実感させられます。
これを考えると、ロックフェラー家の次期当主となる「ジョン・ダヴィッドソン・ジェイ・ロックフェラー4世」に、世界帝国と半分くらいは対等な駆け引きが出来る
日本の国家経営者(日本国王)として認められている「小沢一郎」の凄さが判る気がします。
副島隆彦先生に「その人物は西郷隆盛以上の男」、亀井静香氏に「その政治手腕は織田信長以上の男」と称えられる「小沢一郎」が、
デイヴィッド・ロックフェラー系列の下っ端さんたち(日本検察など)に攻撃されている現状を、私、加地 龍太は自分が知り得たことを大学で友人知人に説いています。大学以外でも、幼馴染みたちにも「世界権力者人物図鑑」などを参照しながら説いています。
その中で聡明な人物たちは理解を示します。白痴(はくち)は関心を示しません。

副島先生がお勧めして下さった吉村 昭の「シーボルトの娘、お稲」を購読するつもりです。
司馬遼太郎については、「21世紀に生きる君たちへ」という彼の遺言書を気に入っていたので、ただの性悪小説家であったならば残念です。
ですが、権力者・体制側に利用されて使い捨てにされるだけの人間にはなりたくはないので、より現実的で冷酷なこの世の真実を描いているとされる
吉村昭氏の歴史小説の方が、「眩しい英雄伝」を描く司馬遼太郎の小説よりも読む価値はあるのだろうと思います。

学問道場の方々にも意見を求めたいので、このメール文は「重たい掲示板」に転載させていただきます。

それでは、失礼します。

「副島隆彦の学問道場」学生会員 会員番号7416番 加地 龍太 拝