[780]医者仲間に「注射打つとき、まだアルコール消毒してるの?」と言われて悩む50代医師
群馬のゆみこ(川端優美子)です。
喉が痛くてセキが出るので、うがい薬でももらい行ぐべぇと思って、近所のお医者さんに行きました。お医者さんが、イソジンでいいの?と言うので、他になにかあるんですか、と聞くと、アズレンというのがあると。イソジンは消毒剤だけど、アズレンは炎症を抑える薬だそうです。ここから「いま、すごい時代になっちゃっててさあ」と、お医者さんの打ち明け話が始まります。
この間、お医者さん仲間の集まりに行ったら、「注射打つとき、まだアルコール消毒してるの?」と言われたって。消毒してもしなくても結果に変わりがない、消毒したほうが有効だ(ばい菌が入らないとか)というエビデンスがないから、そのお医者さんたちは消毒しないで、いきなりブスっとやるそうです。
そう言えば、わたしは数年前に夏井睦(なつい まこと)というお医者さんの湿潤(しつじゅん)療法というのをネットで見て、それ以来自分が軽い傷をしたときは、「よく洗って、消毒をせずにワセリンを塗り、ラップをする」という湿潤療法を実践しています。消毒をすると、傷を治してくれる良い菌まで殺してしまうので、直りが遅い。乾かす(かさぶたを作る)と、傷を治してくれる体液がなくなるので、直りが悪い(膿んだりする)。この療法は痛くなくて、早く、きれいに治る、といいことずくめ。実際にワセリンを塗った瞬間から、ひりひりするような痛みが消えます。夏目先生いわく、消毒とガーゼの治療は80年前から進歩していない医療だとか。患者に痛くてつらい思いをさせるのはヒドイ、とおっしゃる患者想いのお医者さんです。
新しい創傷治療 「消毒とガーゼ」の撲滅を目指して:http://www.wound-treatment.jp/
それで、わたしはお医者さんの話がすぐに理解できました。
ゆみこ「で、その後、先生は注射する前、どうしてるんですか。」
お医者さん「いや、だから、もう習慣だからさー、消毒してるよ。」
ゆみこ「えー、でもそれじゃ、科学的じゃないじゃないですか。宗教ですよ。」
お医者さん「そうそう。」
ゆみこ「うわ~、先生、これは乗り越えなくてはならないアレですね~。」
お医者さん「そうなんだよ。」
看護婦さん「でも、消毒してくれなきゃ気持ち悪いって言う患者さんがいるじゃない。」
ゆみこ「う~ん、でも、消毒しなくても大丈夫なんです、といい続けて、患者を再教育することも必要なんじゃないでしょうか。」
お医者さん「医者仲間に、どうしても消毒して欲しいという患者がいたらどうするのと聞いたら、脱脂綿を水でぬらして拭いてやるんだってさぁ。」
ゆみこ「ああ、そういう心のケアは必要かもしれませんね。」
と、こういう話をしました。手術前にも手を洗わないんだそうです。なんかジェルみたいなのを付けておわり。
もらったアズレン液のうがい薬でうがいをしたら、やはりイソジンよりずっとマイルドでした。よかった。
最後に、ぜんぜん関係ないのですが、友人からTPPの面白い動画を教えてもらったのでお楽しみください。
野田総理のTPP交渉参加表明にあの方がお怒りのようです:http://www.youtube.com/watch?v=t9G-smFdP_A&feature=share
「あの方」というのはヒトラーさんです。こういう風に、政治をパロディとか風刺とか皮肉とかで一般大衆にも、面白く分かるようにしたものは大事だと思います。でもテレビのお笑い番組ではやってくれないようで、残念です。動画の最後のほうで「小泉を支持したのは、あなただけじゃない・・・」となぐさめてもらっている女性がわたしです。だって、改革っていいことだと思っちゃったんだもん。はぁ・・・。