[774]マスコミが取り上げないカリウム40について

Wired 投稿日:2011/11/08 16:06

皆様こんにちは。Wired といいます。以前は理科系板中心に投稿しており、先の「エコ洗脳本」では「米国に支配される日本の原子力産業の実態」について書かせてもらいました。あの本が出てから3年ほど経ちましたが、今回の福島のような惨状を目の当たりにするとは想像もしませんでした。メルトダウンを起こしたのはGEが設計したBWRで、最も初期にGEの設計スペックに忠実に従って作られた福島第1発電所の1~4号です。その後に日本側である程度の改良が施された福島第2原発や、東北電力女川のBWRでは今回の危機を辛くも乗り切っています。重要技術の根本は他人(アメリカ様)に決めて頂くのでなく、日本人自らが決めていかないと、大きな危機を招くことを見せつけられたように思います。

さて、放射線の人体への影響について、色々言われていますが、私も基本的には副島先生と同じく「現状の被爆量では特に問題ない派」です。根拠のひとつは「カリウム40」という物質にあります。Wikipediaにおけるカリウム40の記述の一部を引用します。

〔引用初め〕

カリウムは、岩石に大量に含まれるほか、動植物にとって必要不可欠な元素である。食品中に含まれるカリウム40の濃度はかなり高く、白米1kg中の放射能強度は33ベクレル(Bq)ほどになる。外洋の海水中には1リットルあたり12.1ベクレルが含まれる。カリウムは水に溶けやすくナトリウムと似た性質を持ち、経口摂取するとすみやかに全身に広がる。生物学的半減期は30日とされる。人体が持つ放射線強度は、体重60kgの成人男子で約4000ベクレルである。これによる年間の内部被ばく線量は、0.17ミリシーベルト(mSv)となる[5][6]。天然に存在する放射能の中で内部被曝による線量が大きいものの一つであるが、カリウムの経口摂取量の大小にかかわらず、カリウムの体内量は常に一定に保たれているため、食事による被曝量の変化はない。人工放射性物質と同様の体内被曝をするのであって、人間は体内に常に数千ベクレルの放射性物質を含有しているという事実を理解する必要がある。

〔引用終り〕

カリウムは人体に必須なミネラルの1種ですが、天然カリウム中にγ線を出す放射性同位元素のカリウム40が必ず0.0117 %含まれます。カリウム40の半減期は12.8億年と非常に長く、ちょっとやそっとでは無くなりません。上の引用文では、お米中の濃度が書かれていますが、バナナや市販のポテトチップス中にも相当に含まれているようです。「福島産牛肉よりもポテトチップスの方が、はるかに多くのγ線を出す」と言われる、某大学の先生もおられます。しかれども、「バナナを売るな」とか「ポテトチップを売るな」とかの騒ぎを起こす人は誰もいません。

6月の終わりに、福島出身の児童の尿検査からセシウムが検出され、原発による内部被爆と大々的に報道されました。この際にはかの武田邦彦先生も「いやはや危ない、危ない」と相当に煽られていたと思います。しかしその時の尿中のセシウム量は、ほとんどの児童で1リットル当たり10ベクレル以下と少量であったと思います。

一方で、人体中にはカリウムの吸収に伴い、一定量(4000~7000ベクレル)の放射性カリウム40が常時存在して、γ線を出し続けているのだそうです。カリウム量は児童も大人も特に大きくは変わらず、福島の児童の尿検査の際もおそらくはセシウムの数十倍(1リットルあたり50~100ベクレル)のカリウム40が検出されているはずです。ですが、マスコミ発表にはセシウムの結果のみが事細かに発表されて、カリウム40の結果については全く触れられません。最初から測定していないのかもしれません。

傑作なのは、武田先生がセシウムの内部被爆を防ぐ方法として、「セシウムに似た働きを持つカリウムを多く含む食品を多く食べなさい」と奨励していることです。武田先生の信者の主婦の方々により、カリウムを多く含む内部被爆予防のための献立も紹介されています。

しかし、よくよく考えてみると、カリウムをたくさん取ってしまうと、必然的にカリウム40の摂取量も増加してしまい、全く逆効果になってしまう、と思うのは私だけでしょうか?スーパー等で売られる食品中のセシウム量は、検査によりある程度は防がれているので、普通の食生活ではそれほど急激にセシウム摂取量は増えないでしょう。しかし、カリウムを余計に含む食事を継続すると、内部被爆を「確実に」増やす結果につながります。武田先生は内部被爆を積極的に奨励されているようにしか、私には思えませn。

でも、こんなことを指摘すると武田先生はいつもの調子で、学者とは思えない意味不明の言い訳を、御自分のブログに沢山書き散らすんでしょうね。
何とかしてくださいよ、武田先生。

Wired 拝