[704]一関市長が武田教授の発言に抗議した件

平田裕子 投稿日:2011/09/09 17:10

会員の平田裕子です。
副島先生と『原発事故、放射能、ケンカ対談』(幻冬舎)で対談した武田邦彦教授のテレビ番組での発言が波紋を呼んでいます。
以下に新聞記事を貼り付けします。

(転載貼り付けはじめ)
●「東北の野菜や牛肉、健康壊す」教授発言に一関市長抗議
2011年9月7日 朝日新聞
http://www.asahi.com/national/update/0907/TKY201109070190.html

岩手県一関市の勝部修市長は6日、読売テレビ(大阪市)系列の番組で中部大の武田邦彦教授が一関市を挙げて「東北の野菜や牛肉を食べたら健康を壊す」などとした発言を取り消すよう抗議のメールを送った。さらに、「農家の感情を逆なでする非常識な発言である」とのコメントを発表した。

 武田教授は4日午後に放送された「たかじんのそこまで言って委員会」で、「東北の野菜とか牛肉を食べたら僕らはどうなるの」という子どもからの質問に対し、「もちろん健康を害する」「今生産するのが間違っている」などと発言。ほかの出演者が「発言を取り消すべきだ」と反対したが、「取り消しません」と応じた。番組は同日、秋田、宮城両県でも放送された。

 武田教授は「メールが届いていないため、再度送ってくれるよう一関市にお願いした。抗議の内容は報道を通じて聞いた。自分の発言は、放射能汚染されたものは出荷しない良心的な農家の感情を逆なでするものではないと思う。大人たちは、子どもに東北産の食べ物の汚染を心配させている事実を問題とすべきだ」と話している。武田教授は原発や地球環境問題についての著書が多数あり、テレビのバラエティー番組にも出演。原子力安全委員会の専門委員も務めたことがある。

 読売テレビによると、6日夕方までに視聴者から約50件の電話があり、うち35件が抗議の内容だったという。同局は「他の出演者の発言を含め、番組全体をご覧いただければ、現在の安全基準の問題などについて真摯(しんし)に議論した内容と理解していただけると考えている」とコメントした。

●「中部大・武田教授発言 一関市にメール殺到 岩手」
2011年9月8日 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110908/iwt11090802010000-n1.htm

■JA「農家の感情逆なで」
 読売テレビ(大阪市)が4日放送した「たかじんのそこまで言って委員会」で、中部大の武田邦彦教授が東北地方の野菜や牛肉を「健康を害するから捨ててもらいたい」と発言し、勝部修・一関市長が抗議のメールを送った問題で、一関市には7日朝からメールが殺到、大半は市長の対応を疑問視する声だった。勝部市長は産経新聞の取材に応じ、「私の真意が伝わっていない。放置できない問題」との認識を示した。武田教授から返信はなく、7日、再度メールを送ったことを明らかにした。(藤原保雄)
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 一関市によると、今月5日の市災害対策本部会議の席上、「市民から情報があった」として、武田教授の発言が取り上げられた。勝部市長が発言をネットの「ユーチューブ」で確認、6日にメール送信した。

 一関市では市内4つの消防署近くで毎日放射線量を測定している。市によると、7日の放射線量は毎時0・3マイクロシーベルトを下回っており、暫定基準値を大幅に下回っている。

 7月には8日と14日に市内全ての小、中学校、幼稚園、保育園111施設の放射線量を測定、3施設で毎時1マイクロシーベルト以上の数値を観測した。市は土砂を入れかえるなどの措置を取り、数値は大幅に減ったという。

 7日は午後5時までに254件のメール、6件の電話が寄せられた。大半が「市長名の抗議は行き過ぎではないか」「抗議先が間違っている。国や東京電力に抗議すべきだ」と市長の行動を疑問視する意見だったという。

 一関市は「武田教授の発言は全体としては国の責任で除染すべきという内容であり、理解できる部分もある。しかし『畑に青酸カリがまかれたようなもの』という発言は論外で、市民感情を考慮してほしかった」として、市長の対応に誤りはなかったという認識だ。

 一関市を管轄するJAいわて南の幹部は武田教授の発言について「特定の地域を対象に根拠がない発言が目立った。収穫の秋を迎えて農家が頑張っているさなか、農家の感情を逆なでしている」と憤りを隠さなかった。

 JAいわて南では8月27日から全頭検査と並行して肉用牛の出荷を再開、「市場に出回る野菜や牛は検査を経ている。風評に惑わされず消費者の方は冷静な判断を」と呼びかけている。

●「武田教授発言:抗議の一関市長「考え方分かった」」
2011年9月8日 毎日新聞
http://mainichi.jp/select/today/news/20110909k0000m040079000c.html

読売テレビ(本社・大阪市)系列の番組で中部大の武田邦彦教授が「東北の農産物は健康を壊すので捨ててもらいたい」と発言し、岩手県一関市の勝部修市長がメールで抗議した問題で、勝部市長は8日、返信があったことを毎日新聞の取材に明らかにした。武田教授は「発言は取り消さない」との考えを示した。勝部市長は「すっきりはしないが、考えが分かったので終わりにしたい」と述べた。

 武田教授は4日放送の番組で、放射線量が高い地域に一関市を挙げ、「今、東北で農作物を生産するのは間違い」などと発言した。

 勝部市長によると、武田教授はメールで「農家も子供も(東電の)被害者。国の暫定基準値(の設定)が大きいという現実があり、子供の心配を除く必要から『東北の野菜は出荷するな』という趣旨で発言した」と説明。放射能汚染を「青酸カリ」にたとえ、「畑の青酸カリをのけてから植えてくれ」と話したことに関しては「分かりやすくするために例にした」と答えた。

 勝部市長は「青酸カリという言葉を持ち出すのはどうなのか」と述べたが、武田教授から返信があったことや考え方に一定の理解を示した。

(転載貼り付けおわり)

私は、武田教授の「東北の野菜とか牛肉を食べたら僕らはどうなるの」という子どもからの質問に対し、「もちろん健康を害する」「今生産するのが間違っている」などという発言は不適切だと思います。
 私の住んでいる名古屋市のデパートやスーパーには福島県産をはじめ、東北地方の野菜がたくさん売られています。県や国も食べてもいいと許可しているからです。
武田教授の発言は、東北の復興に対する妨害だと思います。
お店の前で、「ここの野菜は買ってはいけませんよ」と店頭で、大きな声で騒いでいる人と同じだと思います。
私は、桃と梨のお取り寄せに続き、これからも福島県産をはじめ、東北地方の農作物を食べることで支援してゆきます。