[686]ブラジルの新聞から

磯貝 太 投稿日:2011/08/29 22:50

個人的に職業柄引用、いわゆるパクリはあまり好きですはないのですが、あえて引用させて頂きます。

ブラジルのサンパウロの新聞の日本語版です。

以下、引用です。

東京便り 民主主義を装った独裁国家 11/08/03 (10:48)

 ある有名企業を退社した人が、現状の日本を「財界、マスコミ、高級官僚連合軍が牛耳る独裁国家」と評した。こう考えると、今日本で起きていることが、すらすらと解ける、と言うのだ。最も端的な表れが、原発をめぐる九州電力のヤラセメールと、そうするように暗示を与えた古川康・佐賀県知事の発言問題である。原発問題では中立であるべき知事が、原発反対者とは会わず、密かに知事公邸で九電首脳と会談することさえ問題なのに、会談で「賛成者の意見も必要」と発言するなどは、それだけでも切腹ものだ▼古川県知事は元をたどれば自治省(当時、現総務省)の高級官僚からの転身組。いわば、財界・マスコミ・高級官僚連合軍の一員であり、九電寄りの態度を取ることに何の不思議もない。案の定、個人献金の形を取ってはいるが、九電からの政治資金が流れていた▼このヤラセメール事件は氷山の一角。諮問会議、公聴会といった類の会合の結論は、官僚のシナリオ通りというのが、大方の見方である。そういうことが分かっていても、大手メディアは報じようとしない。連合軍の不利になるようなことを報じるわけがない、というわけだ▼もう一つ例を挙げよう。小沢問題である。小沢氏は田中角栄、竹下登という歴代総理の下で修練を積んだやり手の政治家で、政界一の政治手腕の持ち主と言われる。その小沢氏が、財界・マスコミ・官僚連合軍の解体とも言うべき国家大改造を公約に政権党にのし上がった。これに恐れを抱いた連合軍は、司法官僚を使ってありもしない汚職話をでっち上げ、マスコミを使って金に汚い政治家のイメージを国民に刷り込み、政界追放寸前にまで持ち込んでいる。この事件がいかに無理筋だったかは、小沢の秘書3人の取り調べ調書が裁判所によってことごとく却下されたことでも明らかである▼財界は資金力でマスコミ、官僚を操り、官僚は規制と情報で財界、マスコミを操る。マスコミはもちろん世論作りで協力するわけで、そこに国民が介在する余地はない。「国の政治は国民が選んだ政治家ではなく、この三者連合軍が仕切っていると言っても過言ではありません。国民は税金を納めるだけの存在です。この疲弊しきった今でも、官僚たちは増税です。もっと知恵を絞れといいたいですね」と、その有名企業OBは言葉を結んだ。(東京支社=瀬頭明男)

2011年8月3日付