[610]長崎大学学長のメッセージ

大川晴美 投稿日:2011/06/28 00:22

会員の大川です。
長崎大学の片峰茂学長が、6月23日、長崎大学のウェブサイトに、「福島県における放射線健康リスク管理活動について」というメッセージを発表しました。

http://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/about/message/katamine/message97.html

長崎大学教授のご経験が長い医学博士の片峰学長は、「専門家として福島の原発事故による健康影響について一貫して科学的に正しい発言をしているのが山下(俊一)教授であると、私は思っています。」と明言されています。以下、抜粋してご紹介します。

(引用はじめ)
東日本大震災の発生以来、早いもので100日以上が経過しました。
(中略)
現在、放射線による健康リスクに関する議論は、さまざまな見解が流布され、ある意味で混乱の極みにあります。福島県民、とくにお子さまをお持ちのお母さまたちの不安やご心配はよく理解できます。今後、行政と科学者が一体となった粘り強く適切な対策が必要だと思います。そのためには、正確な情報に基づき、正しくリスクを理解することが大前提となります。
 福島県に赴き、現場が抱える問題に直接接しながら、専門家として福島の原発事故による健康影響について一貫して科学的に正しい発言をしているのが山下教授であると、私は思っています。確かに、放射線の健康影響については解明されていないことが多く残っています。しかしながら、私たちは、ヒロシマ・ナガサキ、そしてチェルノブイリと、悲しく、大きな経験から多くのことを学びました。長崎の医学者は、原爆被曝医療や被曝健康影響研究に始まり、チェルノブイリにおける被曝医療や健康調査、そして人材育成にも大きな貢献を果たしてきました。今、この蓄積を福島県で役立てたいと思います。
 一連の震災報道で衝撃を受けたことがあります。それは、福島県の住民が就職で差別を受け、あるいは施設への入所を拒否されたという事実です。ヒロシマ・ナガサキのヒバクシャが体験してきた事実無根の差別が、今回も繰り返されているのです。長崎に生まれ育った者として暗澹たる気持ちにさせられました。世界唯一の被爆国と言いながら、私たち日本人は、未だ、被曝の科学的意味を共有できていなかったのです。(以下省略)
(引用終わり)

「世界唯一の被爆国と言いながら、私たち日本人は、未だ、被曝の科学的意味を共有できていなかったのです。」
ずしんと重たく響きます。
片峰学長の格調高く感動的なメッセージを、多くの日本人に届けたいと思います。