[548]「福島原発敷地を放射性廃棄物の貯蔵施設に」

松尾雄治 投稿日:2011/05/27 17:55

松尾雄治です。今日は2011年5月27日です。

昨日、ブルームバーグに、「福島原発敷地を放射性廃棄物の貯蔵施設に」という記事が出ましたので、貼り付けます。

(貼り付け始め)

Wire: BLOOMBERG Japanese News (in Japanese) (JBN) Date: May 26 2011 9:14:21
福島原発敷地に放射性廃棄物の中間貯蔵施設を-原子力学会で浮上

【記者:佐藤茂】
  5月26日(ブルームバーグ):東日本大震災で被災し放射能漏れを
起こした東京電力福島第一原子力発電所の敷地内に、放射能に汚染され
たがれきなどを中間貯蔵する施設を建設する案が日本原子力学会で議
論されている。

  東京大学の諸葛宗男教授(原子力・エネルギー環境政策専攻)が25
日、ブルームバーグ・ニュースのインタビューで明らかにした。同学会
は原子力研究者、エンジニア7000人からなる団体で、原子力政策につ
いて政府に助言する。

  諸葛教授は「われわれは福島第一原発の汚染除去や、そこに核廃棄
物の貯蔵施設を建設する案を集中的に討議している」と述べた。同教授
は50人から構成される汚染除去委員会の一員。東電や経済産業省関係
者もオブザーバーとして分科会に参加している。

  諸葛氏によると、貯蔵施設の建設には数兆円かかり完工までに少な
くとも10年かかる。核廃棄物を貯蔵する前に除染作業に5年かける必
要があるという。

  東電は、福島第一原発1~3号機でメルトダウン(炉心溶融)があ
ったと発表した。3月11日の東日本大震災に伴う大津波で、原発に想
定以上の打撃があったことがデータで裏付けられつつある。東電の松本
純一原子力・立地本部長代理は24日の記者会見で、炉心の損傷状態に
ついて「1、3、2号機の順番で大きい」と述べた。

  4月17日に発表され、その1カ月後に改定された原発事故収束に
向けた「工程表」では原子炉を安定的に停止させる「冷温状態」への移
行について、6~9カ月程度をめどにするスケジュールとなっている。

  東電広報担当の岩下恵氏は電話で、「福島第一原発をどうするかや
除染後のがれきをどう処理するのかは決まっていない。政府の助言に従
って適切な時期に決定する」と述べた。

  福島第一原発では1986年のチェルノブイリ原発事故で起きたよう
な原子炉爆発は起きていない。しかし、炉心溶融などによる放射性物質
が外部に漏れ、「レベル7」のチェルノブイリと並ぶ史上最悪の原発事
故に位置付けられている。福島第一周辺20キロ内は避難地域に指定さ
れ、約10万人が避難生活を送っている。

  近畿大学原子力研究所の伊藤哲夫所長は「福島第一をどうするか、
集中的な討議が必要だ。政府が最終的な責任を取り決断すべきだ」と語
った。

(貼り付け終わり)

松尾雄治 拝