[470]女川原子炉の安全レポートの問題

内田 安盛 投稿日:2011/04/20 13:46

初めて投稿します。
副島先生のご本は10冊以上読んでいます。
古希を過ぎた、建築構造士で耐震補強の仕事を
10数年行っています。
また、数年前から吉野大峯山の修験道を初めています。

先生の福島原発に対する活動は全面的に支持します。
先生は、修験者の精神を受け継いで活動しているように
感じています。

「女川原子力発電所における津波に対する
安全評価と防災対策」のレポートが公表されていますが、
大変な間違いをしています。
http://www.jnes.go.jp/content/000015486.pdf
文献調査で昭和8年の震嘯誌に書かれていることを
正確に理解せずに数値のみを利用しています。
技術者として一番大切なことが欠落しています。
前提条件を無視して自分に都合のよい数値だけを
用いることは絶対にやってはいけないことです。
杜都文化社編「昭和8年三陸震嘯誌」で、
中村左右衛門太郎博士は、「津波地震に就いて」で

(転載開始)
閖上町は、二・二米、坂元村磯浜は三・二、中浜は二・五米
である。然しこれらは石巻湾内と共に震源より遠く他と
比較するのは不適当であろう。
(転載終了)

レポートの文献調査歴史津波の比較の図で昭和8年の
ピンクの楕円で崩壊した範囲を明示しているのだろうが、
昭和8年三陸震嘯誌のなかで震源について今村明恒他3者で
意見が一致しないと書かれています。この図を見た人は、
過去の津波の高さは正しいと思ってしまう。
一般に模擬地震波を作成する場合には、想定する範囲のすべの
箇所について検討し、その中の最大の地震波を採用します。
 過去の津波の高さを決めて、それ以下の想定だから安全と言うのは、
まさに福島原発の想定外の話に共通するものと感じる。
 津波の高さを場所を特定せずに最大の高さで安全対策を講ずるなら良いが、低い値を採用するのは、二つの活断層を別々に評価して問題になっていることと同じである。
 この時期、このレポートが公表されたことに危険性を感じる。